瀬戸キリスト教会牧師 西風の会代表 堀 俊明  精神障害2級 (躁鬱病,アルコール依存症)

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2006/11/05
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カテゴリ: 環境
 テレビでも放映されていますが、ツキノワグマが各地に出没しているようです。住宅地にまで頻繁に出入りされては住民が不安感を抱くのも無理がないと思えますが、射殺されたツキノワグマの姿を見ると素朴に同情してしまいます。
 ツキノワグマが人里にまで出てくるのは、山の生態系が悪化してきた証拠です。去年はブナの実が豊作でしたが、今年は山の幸が少ないようです。熊が人里にまで出没するようになったのは、山に人手が入らなくなってきたからです。
 熊と人間は古来から共存してきました。山里が存在し、手入れされた人工林がある環境が熊にとっては住みよい環境なのです。熊は人間の生活圏の外側に住んでいますが、山に入る人間を避けながらも人間と共存しているのです。
 最近山に人が入らなくなり、人工林が荒れ果ててきました。間伐がされない人工林ではドングリが実らなくなり、餌が不足してきます。さらに、人間と熊との境界線が崩れてきましたので、人里にある美味しいものを漁りに出てくるのです。
 熊が人間の姿に慣れてしまい人間を避けなくなってきたのです。人間の居住地区に行けば美味しいものがあることを覚えた熊が餌を漁りに出てくるのです。熊の捕獲数も増えていて、昨年の4倍に近い2500頭近くに達しているそうです。
 ツキノワグマの生息数は減少傾向にあり、保護を必要としている地区も増えてきています。ツキノワグマは日本狼が人間と共存できなかったように絶滅する可能性もあります。熊と人間が共存できる環境が双方にとって相応しいのです。
 そのためには、山里が寂れないような政策が必要です。日本の山は人間が手入れしてきた自然林が主体です。日本は近代化された社会の中で森林を守り抜いた唯一の国かも知れません。江戸幕府による森林保護は世界に誇るべき政策でした。
 山に人手が加えられて森林が保護され、木材の伐採も厳重に制限されてきたのが戦争中に乱伐され、杉の人工林に変えられました。熊には広葉樹からなる自然林の方が餌は豊富にあります。ドングリを始めとした食材が多いからです。
 自然林の方が貯水量も豊富にあり、生物相も豊富です。生態系も豊かです。昔は鎮守の森があり、自然が保護されていました。人間には心の故郷として自然が必要なのです。経済原理では計り切れない効用が自然界にはあるのです。

 現代社会の喧噪の中で疲れてきた人たち、学校生活に適応できない子供たちなどの心身のリハビリの場所、サナトリウム的な場所として活用するのも良いだろうと思います。自然の中での心身のリハビリは効果があるだろうと思います。
 また、子供たちの教育の場所としても活用できます。山里に青少年の家、キャンプ場などを設置し、長期的な自炊生活の場を提供することにより、子供に集団生活を体験させることもできます。受験教育とは違う教育も子供には必要です。
 日本の都市には緑がありませんが、郊外に出れば緑があります。かつてのローマ市民はローマでは狭いアパート暮らしに耐えていましたが、郊外の別荘での生活を楽しみにしていました。別荘での生活こそが彼らの求めた生活でした。日本人も都会での生活の疲れを癒すために、自然の中で過ごす時間が必要です。





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最終更新日  2006/11/05 08:43:24 PM
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