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2016.07.04

カクレキリシタン、潜伏キリスタン

(2)

カテゴリ：カテゴリ未分類

サンタマリアって、フィリピンじゃあ、冗談で、死んじゃったっていう意味だ。

　密かに天草は島である上島下島からなる日本で八番目にでかい島である。島原の乱、キリシタン弾圧といった歴史を持つ。

外界から閉ざされて、司教もなく信仰し続けると、土着化するのは分かるが、初めてスペインとかに行ったときもカトリックだが、なんだがえらい土着化しているな、これってキリスト教なのか、と思った。隠れキリシタンって習ったのは、今は、潜伏キリシタンと呼ばれているようで、明治以降禁止が解かれても教会や本部に帰ってこないままの信仰者をカタカナでカクレキリシタンと呼ぶ。何百年も閉ざされて信仰したら、確かに随分別のものになるような気がするし、アミニズムや仏教とも混合していくだろうし、先祖崇拝になっていくのだろう。今更、原罪がどうのとか、教義が違いすといわれるのも嫌だから、カミングアウトしてるけどカクレキリシタンなんですよ、ってことだろう。何だか祖先に申し訳ないし、これが伝統だし、捨てられないよな、という気にもなるのであろう。明治以降に外国から来た宣教師に、これはキリスト教ではない、とか言われたのでムカついた、ってのもあるかも知れない。（今は、バチカンも認めている）

それにしても、弾圧された方々には申し訳ないが、秀吉は、宣教師が植民地主義の先兵だと睨んだことはきっと正しかったのだろうな。野蛮なやつらにやられるところだったよな。

今はキリシタンも高齢化が進み人口の１パーセントにも満たないようである。

五島列島も多いんだよねえ。

それにしても、私のつたない天草のイメージといえば、天草四郎以外には、サンダカン八番娼館（山崎朋子）ぐらいか。読んだのは１９８０年代であり、その頃は、フィリピン人やタイ人がじゃぱ行きさんとして大挙して日本に来ていた頃で、昔、からゆきさんというのがあったことを知り、その出身地の多くが天草地方であった。

それくらいこの地方は食えない地域であったのだ。この地域では、長男が財産を引き継ぐのではなく、末の子供がほとんどない財産を引き継ぐことになっていて、生まれたものから順番に口減らしのためにどんどん外に出て行く地域であった。

隠れキリシタン用語はオラショしか知らんけど。今はミサも行われている。

それにしても、踏み絵って初めて現物見たよ、しかし、現実はどうだったのだろうか。命とられるくらいなら、踏んでも神もキリストも怒らないよね、ごめんなさい、で踏んだ人もいっぱいいるのではないか。踏むぐらいなら殉教していい、案外そういう意固地な姿勢も１歩間違えれば危ないし。（ぐぐってみたら、隠れキリシタンでは役人の前で絵踏みをしてあとで許しを得るので、後年絵踏みの効果はさほどなかったと記述があった。やっぱり。）確か、かの沈黙（遠藤周作）にも、そんなシーンなかったか。

まあ、キリシタン系資料館や教会はいくつかあるので、まあ代表して、ここにだけ行っておく。勿論見学者はおらず、受付の人もあいさつもなく、暗い感じで、この若い女性の受付の方隠れているのかな、と思ったぐらいだが、まあ、それほど神妙なところなのだろう。決して明るいものではないぞ、という空気を漂わせていたのであった。

細川がらしゃさん、末裔は、かつて首相にもなったことがある熊本の殿。政治的にはさっぱりだったが、深い教養と趣味の中で生きる人。エピソードを一つ覚えていて、クリントン大統領が江沢民と会談するとき、がちがちに緊張して、ほとんど話せなかったという。そのあとで細川首相が江沢民と会談。リラックスしたまま。さすが殿、それも冷泉天皇と繋がる血筋、物怖じしない力だけはあるのであった。その前の竹下首相も、魚釣台での会談で、足の震えが止まらなかったというから。