こいつを飼い出した頃の話3
「なぜ貴方は山に登るのですか?」「 そこに山があるからだ
」
by偉大なる登山家 ジョージ・マロニー
「なぜ貴方は扉を叩くのですか?」「 そこに空間があるから
」
byウチの こいつ
私のマンションは 2LDK
だ。 こいつ
はリビングで飼っている。
そして クソまみれの
捨て身の戦法で、2ヶ月あまりの闘争の結果
留守中のリビングでの 自由
を奪い取ったこいつ。
(詳しくは[ こいつ
を飼い出した頃の話2]参照)
さらにその勢力は 拡大する
。
■
私の仕事部屋:私が仕事をしている間、足元にいる。
(電源コードは気をつけてるが、USBやLANコードは2・3本切られた)
■
トイレ:普段はもちろんドアを閉めているが、私の酔いどれ時や
寝起き時、朦朧としている時に スーパーダッシ
ュで、トイレに
タッチダウン、 制覇
する。
■
洗面所: こいつ
を散歩に連れて帰ると足を洗面所で洗う
ため、 熟知
している。
■
バスルーム:当然 こいつ
を洗うから、いやいやながら 熟知
している。しかし、シャワーを浴びせない日は、水が飲めて
意外と好きな場所。
■
ローカ:短いローカだが全面大理石なので、ヒヤッと
していて、昼間の 大好きな
居場所。
■ベランダ:私が喫煙する場所で、窓を開ければ自動的に
こいつ
が付いてくる。
さて、残されたのは、 寝室
。
私達が、 こいつ
を飼った時に決めた約束事の一つが
『何がなんでも、寝室には入れない』
である。
つまり、 こいつ
が 唯一入れない場所、最後の 聖域
が
寝室なのである。
しかし、 こいつ
は 『分離不安』。
独りになると、 騒ぐ・暴れる・物潰す。
従って、私達が夜、寝室に入ると寝室に繋がるドアに
肉球パンチ
を浴びせるのである。
ドアが 「ガタガタガタガタ...」
たまらない。
ふと妻を見ると、スヤスヤ状態。ウチでは妻の方が寝付き
が良く、私は寝付きが悪く寝起きも悪い、 2重悪
だ...
妻曰く「貴方の 鼾
でも寝られるぐらいだから、 こいつ
の抗議
なんて、もう慣れたわよ」
私は、いつまで経っても 慣れない!
しかしこの2ヶ月間私は、ずっと寂しかろうとソファーで
寝ていたが、そろそろ疲労も溜まり、おまけに 冬将軍
の
到来で、ベッドが最大級に 恋しい
。
だが我が家では 『寝室に入れない協定』
がある。
従って、毎夜 こいつ
のドア 肉球パンチ
騒音で、眠れない私が、
渋々ソファーで寝る
。
3ヶ月たった。もうダメだ、私の体力にも限界がある。
仕事もきつい時期で 疲労困憊
、「今日こそベッドで寝る」
と心に誓った。
ベッドで目を閉じる。まるでスリラーの様に 「ガタガタガタガタ」
が、始まる。妻はすでに軽い寝息を立てている。
「ガタガタガタガタ」
今日は、負けない!
「ガタガタガタガタ...ヒューヒューキューキュー
( こいつ
の
情けない鳴き声が加わる)」
いいや、目を開けるもんか...
「ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!」
たぶんジャンプ肉球アタックだ。
ええーい、ままよー!今日は、突き放す!
「バリバリバリー、グチャグチャグチャー」
何か破壊している。
構わない!今日は何をされても、ベッドで寝る!
お、 眠りの神様 が舞降りてきた... 眠・れ・る!( し・あ・わ・せ)
「ピーチクピーチク♪」
妻の[小鳥のさえずり目覚まし]で目覚めた。なんて スガスガしい
朝だ...やはりベッドで眠るのは最高だ...
寝返りうつ。
ん~? 肛門 が見える。え~! 肛門って!
こいつ
のケツだった。こいつは自らの力でドアを開け、ぴょんと
ベッドに上がり、わざわざ私と妻の間に 割って
入って
、頭とお尻を逆にして熟睡したようだ...まさに 川の字
。
寝室陥落す!3ヶ月にしてマンション制覇!
その日の協議の結果、私の体調を考慮した妻が『寝室に
入れない協定』を 破棄
してくれた。
しかし、 こいつ
はこれで味を占めたのか、留守中は寝室のドアを
閉めて出かけているのだが、今では 自由に
出入りするように
なった。たぶん 肉球パンチの乱打
で乱暴に扱っているのだろう。
最近の妻がこいつに格下げして作った協定は 『ベッドでガムを
カミカミしない』
だ。

すでに破られている...
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