ある後追いファンが語る河合奈保子さん

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2024.10.04
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カテゴリ: イース

河合奈保子さんについて書いていたのがいきなりゲームミュージックの話をし始めてどうしたんだという話ですが、私はこの分野についてもかなり好きなのです。というか、音楽に関してはかなり雑食性で、80年代ポップス(うち97%くらい河合奈保子さん)、クラシック(うち80%くらいショスタコーヴィチ)、ロック(特にプログレ)、そしてゲームミュージックあたりが、特によく聴いてきた分野です。といっても最近はほぼ河合奈保子さんの楽曲しか聴いていないのですが…ちなみに私がプログレにはまったのは、ゲーム『ファイナルファンタジー』のコンポーザーとして有名な植松伸夫さんがプログレ好きで、何かの記事でイエスやジェネシスに言及していたのがきっかけです。

で、そのゲームミュージックの画期と言うと、ゲームをやらない人も含めて多くの人は『ドラゴンクエスト』と言うのではないでしょうか。かく言う私の場合も、小学生の頃、家にファミコンが無いのに『ドラクエIV』のカセットはありました。これは、親がピアノ教師をしていたため、生徒から「ドラクエの曲が弾きたい!」というリクエストを受けて買ったものだったと記憶しています。演奏はNHK交響楽団、コンサートマスターは徳永二男さんだったはずです。

家にはファミコンがなかった代わりに、富士通のパソコン「FM-77」がありました。そのPCで小学校高学年の私が夢中になったのが、日本ファルコム(当時)の名作RPG『イース(Ys)』でした。もともと日本ファルコムは『ザナドゥ』など難易度が高い硬派のアクションRPGでヒット作を出していましたが、『イース』は誰でもクリアできるバランスでありながら、要所の仕掛け、それぞれ個性のあるボス戦に、印象的なストーリーによってPCゲーム史上屈指の名作として、現在まで続くシリーズとなった作品です(ストーリーとしては「I」と「II」で一つの作品となっています)。

この『イース』、私にとってはゲームミュージックの画期として絶対外せない作品なのです(ドラクエは、ファミコンがなかったのでそもそもリアルタイムで遊んでいないし…)。

『イース』の音楽を作ったのは、最近だと『世界樹の迷宮』シリーズなどがある古代祐三さん。『宇宙戦艦ヤマト』のファンの方は「こだい」と読みたくなるでしょうが、「こしろ ゆうぞう」と読みます。また、一部の楽曲は現在ファルコムの取締役である石川三恵子さんが担当しており、私の家にあったFM-77版のエンディング曲は石川さんによるものでした。

当時のファミコンに対して、PCゲームである『イース』のサウンドははるかにハイクオリティでしたが(といっても『三国志』のように本編音楽なしのPCゲームもありました)、音だけでなく、曲もたいへん魅力的で、特に疾走感のある楽曲群はアクションRPGである『イース』の世界を彩って有り余るものがあり、ゲームそっちのけで音楽だけ聴いていることもしばしばでした。そのうち雑誌記事か何かでラジカセをつなげばPCの音源より良い音が出る、と知った自分はラジカセをつないで『イース』を遊んでいるうちに、そのラジカセで録音できることに思い当たりました。

というわけで『イース』の自家製サントラづくりが始まりました。アクションRPGである『イース』は、放っておくと敵が襲って来てダメージを受けたりするーつまり効果音が混ざってしまうので、敵が来ないところで待機したり、敵から逃げ周りながら録音します。ボス戦はどうするか?問題ありません。最初のボスである「ジェノクレス」は画面の隅が安全地帯で、そこで待機していればダメージをうけることはありません。ただ、最終ボス「ダルク=ファクト」だけは困りました。この戦闘では四方八方から火の玉が飛んでくるのでダメージは避けられず、逆にダメージを与えた場合はその場所に穴が開き、そこに嵌まると即死してしまいます。というわけで、このラスボス曲「Final Battle」だけは、じっさいにダルク=ファクトと戦いながら録音しました。ので、カッコいい楽曲の間に「ボーン」「ザシュッ」といった効果音が入り交じり、ダルク=ファクトを倒すと「ドゥルルルルルルル…」という激しい音とともに終わる、という「収録」になりました。ちなみにこのラスボス曲、本当は30小節あったのですが、手違いで前半の14小節だけでループしてしまう状態で製品化されていたことでも知られています(FM-77AV版のみ、完全な形になっていたようです)。

この自家製サントラカセットは、いわばテープが擦り切れるぐらいリピートする愛聴盤となりましたが、その後どうしたかはよく覚えていません。ですが、大学時代以降さまざまなファルコム作品の音楽CDを買い漁ったおかげで、わが家にはかなりレアな『イース』やファルコム作品関連CDがあります。ゲームとしての『イース』自体もその後何度もリメイクされていますが、音楽のアレンジでもっともおススメなのは原曲のFM音源っぽいサウンドを活かした『Ys I & II Complete(完全版)』です。

【24.10.26追記】

上記の文章で当初、おススメを『Ys I & II Chronicles』と書いてしまいましたが、正しくは「Complete(完全版)」の誤りでしたので訂正します。私の持っているMP3版のタイトルが『Ys I & II Chronicles (original mode)』であったことからの勘違いです。ややこしいのですが、PSPで発売された『Ys I & II Chronicles』はBGMをPC-88モード、オリジナルモード(『Ys I & II 完全版』)、新アレンジモード(Chronicles版)から選択できるようになっており、私のお気に入りは「オリジナルモード」です。この音源は現在『Ys I & II Chronicles (original mode)』としてAmazonデジタルミュージックなどで購入可能です。

ちなみに、クラシックを多く聴いてきた自分があまり『ドラクエ』の音楽に興味がない理由は、そのうち書くかもしれませんが、書かないかもしれません。。

追記:結局後日書いてしまった『ドラクエ』の音楽に関する記事は​ こちら






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最終更新日  2024.10.26 10:25:25
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