一読者でベストセラーを世に出された福岡伸一氏が、本辞書を愛読されていると知って、私は慌てた。 こういう影響力のある人を悪酔いさせてはなるまいと、心を鬼にして自己の過去に挑むことにしたのである。 福岡氏を私に結びつけたのも「縁」だ。 この縁は a break である。 または We’re meant for each other. 仏教学者はそれを前世からの因縁(karma)と呼ぶかもしれない。 fate や destiny はbigwords 過ぎる。 日常会話的には、We’re born under the same star. となろう。 福岡氏と私の間には奇しき関係がある、という場合、英語民族は星(star)を使う。 腐れ縁(私の辞書ではunsavory ties と書き言葉が紹介されている。会話では勧められない)は、We’re stuck, aren’t we?(お互いに腐れ縁だろ?)でよい。 「縁」に関しては、私がこのようにクドクド書くよりも、より完成度の高い研究社の和英の方を勧めたい。