2013/07/28
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カテゴリ: 映画のはなし
壮大なドラマでした。

時代がコロコロと移り変わるので始めは展開に面食らうんですが、次第にそれが6つの別々の時代で人間関係がリンクする輪廻転生の話しだということに気がつきます。

SFであり、サスペンスであり、ラブロマンスも含むヒューマンドラマでもあり、あらゆる要素が組み込まれた密度の濃いパズルのような映画でした。

まだご覧になっていない方はとりあえず予告編をご覧になって、ネタバレ歓迎の方だけこの先をお読み下さい。

予告編はこちらから。

クラウドアトラス






映画を既にご覧になった方は、私もそうでしたが、多分『彗星のあざ』が気になったのではないでしょうか。

1973年、ジャーナリストのレイが彗星のあざを持っていました。

彼女がレコード店で初めてクラウドアトラス六重奏を聞いた時、『この曲を聞いたことがある。』と言っていましたね。

私はそれで彗星のあざを持つ人物は全て同じ魂の生まれ変わりだと思いました。






それに彗星のあざの持ち主は、各エピソードに一人ずつ登場して、必ず前の時代で残した作品を手に取ります。星を継ぐものたちのバトンのように。

1849年のアダム・ユーイング(ジム・スタージェス)、奴隷船の公証人で、後に奴隷解放に目覚める。

1931年のロバート・フロビシャ( ベン・ウィショー)、作曲家志望の青年。クラウドアトラス六重奏の作曲者。『ユーイングの航海日誌』を愛読する。

1973年のルイサ・レイ( ハル・ベリー)、石油利権をめぐる巨大企業の陰謀を暴こうとする女性ジャーナリスト。ロバート・フロビシャの手紙を読み、『クラウドアトラス六重奏』を初めて聞いて、この曲を知っているという。

2012年のティモシー・カベンディッシュ(ジム・ブロードベント)。老人ホームからの大脱出を決行した老編集長。『ルイサ・レイの謎』という原稿を列車の中で手にする。

2144年のソンミ451(ペ・ドゥナ)、クローン人間。ウエイトレスとして労働に従事していたが、革命に参加。『カベンディッシュの大災難』という映画に夢中。

ザックリー(トム・ハンクス)。文明崩壊後の新居住星にてこの物語の語り部。ソンミ様を奉る宗教を信奉。





でも考えてみると、ティモシー・カベンディッシュが生まれた頃にはルイサ・レイも生きていて、同じ時代に彗星のあざを持つ人物が二人存在することになるのでこの転生説は違うかもしれないと思い出しました。

私は一時期こういったスピリチュアル系の本にハマったことがあって、前世ものとかたくさん読んだんです。

そこで得た情報によると人種や性別は様々に入れ替わるらしく、同じ俳優さんが演じている人物が生まれ変わりだと考えにくかったんですね。





トム・ハンクスは明らかにそれと分かる格好で各エピソードに登場しますし、ヒューゴ・ウィーヴィングやヒュー・グラントはずっと悪役でした。







ヒュー・グラント も人食い人種だったし。

この映画では分かりやすくするために同じ役者さんが生まれ変わりを演じているのかもしれませんが、少なくともヒュー・グラントのカベンデッシュ(兄)はその前の石油会社社長と時代がかぶってて生まれ変わりではないでしょうね。

魂は分離するというのも読んだことがあるので、同時代に二人同じ魂の持ち主がいても不思議ではないのかもしれません。





もう一つ彗星のあざの転生説に関して疑問だったのは、クローンは魂を持つのかということ。

映画の中では『子宮から生まれても工場で生産されても』同じ人間だと主張していました。



宇宙規模で考えればどんな命も、石や植物だって素材は酸素,炭素,窒素などの元素ですからソンミ様の言う通り『命は自分のものではない』のかもしれません。





もう一つ気になったのは予言的な発言です。

アベス(スーザン・サランドン)はザックリーに三つの予言を与えました。それらは全て当たっています。

ジャーナリストのルイサに初めて会ったアイザックはデジャブを感じた上に一目惚れしてしまいました。このデジャブ感の源はいつの時代でしょう。未来の話しでは?

クラウドアトラス六重奏を横取りしようとしていた大作曲家はずっと未来のソンミが働くカフェを夢に見ていました。

この予言的な発言の意味は何でしょうね。未来は既に決まっているということなんでしょうか。





客観的に見て、この映画は役者冥利に尽きる作品でしょう。

先に上げた各エピソードの主役級の人物以外にもジェームズ・ダーシー、スーザン・サランドン、キース・デイヴィッド等、一人で何役もこなしている人が多くて、最後のテロップで『えーー!これあのヒトだったの!』っていう驚きがいっぱい。

化け上手を競っている感があります。




『クラウド アトラス』(原題: Cloud Atlas)は、2004年に発表されたデイヴィッド・ミッチェルの小説を原作としています。

監督は『マトリックス』のウォシャウスキー姉弟と『ラン・ローラ・ラン』や『 パフューム ある人殺しの物語 』などを手がけたトム・ティクヴァ。

ウォシャウスキー姉弟は『マトリックス』のころはウォシャウスキー兄弟でしたね。

トム・ティクヴァ監督は ヴッパータール 出身らしいです。懐かしいな。






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Last updated  2013/07/29 06:14:57 PM
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Re:クラウド アトラス(07/28)  
miki7469  さん
医学の進歩は

有ります。
クローン人間もSFから
現実になる時代がくるかも
知れませんね。
そんな視点で観賞すると
とても深い映画ではと
思いました。
      日々笑進 みき
(2013/07/29 10:17:19 PM)

miki7469さん  
StarTrees  さん
クローンを生命エネルギーとしてリサイクルするというのは映画「マトリックス」の中でも描かれていました。工場で製作されたクローンを人間と捉えるかロボットのようなツールとして捉えるかは倫理上の大きな問題だと思います。

ユアン・マクレガー主演のアイランドという映画の中では、移植臓器や代理母を提供する製品としてのクローン人間の悲劇を描いていました。
できれば命を救うために別の命が犠牲になるのは避けたいですね。

「ブレードランナー」では感情を持ったアンドロイドが人間に反旗を翻すことになっています。これとかぶるのを避けるために、舞台を日本にせずにネオ・ソウルにしたのではないかと大将と話してました。この映画は1982年の作品で、2019年にはこのような世界が訪れることになっています。
(2013/07/29 10:44:47 PM)

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