グレッグが靴を履くのはまれなことで、普段はゴムゾーリ
で、余所行きの時は皮の草履か、寒い日はソックスに草履が
多く、はじめのころは一緒に出かけるときは前夫を思い出
してぞ~っとしたものです。カリフォルニアではどうやら
60年代のビーチボーイにはやったとかで、普段は前夫も
ソックスに草履が多かったのです。
最初のころは「へんな格好がすきね」とかヒントを言って
ましたが、
「ぱっと履けて歩きやすくて誰に迷惑かけるわけでも
ないから、いいじゃないか。ヒロコがどんな格好して
いても僕は文句いったことない」といわれ、それも
そうだと自分に言い聞かせているうちに今では彼が
ぼろぼろ破けたシャツとか、ジーパンでも慣れました。
ただ、彼がそういう格好だから私だけおしゃれをすると
物凄く目立ってしまうので、彼と一緒になってからは
上等な服などはハンガーにかかったままで古くなって
しまわないうちにスーツの数々や、余所行きのドレスは
ほぼ全部寄付しました。
人を「そのまま」受け入れるというのは、結構むずかしく
40歳くらいから修行をし続けていますから30年後の
今では、かなり上達して、娘が赤や青い髪の毛にそめても
息子があごひげはやしても、グレッグが頭にタットゥーする
といっても、(まだしてません)批判するような言葉は
極力避けているつもりなのですが、昨日はグレッグにお説教
されたのです。
事の始まりは、私が息子から来た携帯のテックスを、声を
出して読んで・・・・・批判したからなのです。
「やだ~一人で四台ももってるのに、また中古車買ったん
だって、一体なにを考えているんだろう。おんぼろの二台を
始末してからっていってたのに。これで5台よバカみたい」
と言ったからです。もう20年も乗ってないフィアットなど
カバーの下でさびているし、4輪駆動のSUVも、ペンキが
ブルーだか、白だかわからないくらいあせていて、窓の一つは
いったん開けたら閉まらないというしろもの、道路掃除の
じゃまになるというか、落ち葉がその車の周りだけいっぱい
になっているからです。
「それは、ヒロコの尺度で考えることであって、彼の稼ぎで
買うのだから、いいじゃないか。別に他人に迷惑かけるわけ
でもないだろう?」
「それが、SUV車の部分だけいつもゴミの山だったら、近所の
人にも迷惑だと思うなあ。自分のカーポートに入らないものは、
置くべきではないと思う」と反論。
「もう5,6年住んでいるんだろ?近所から文句も出ないし
保健所からも、警察からも何もいわれないんだろ?警告が
来たら、その時は自分で決めることで、ヒロコが口を出す
ことはないのだ。ブルックがヒロコの買うものを批判した
ことあるか?」
「ない」と、私。
「ほらごらん、だから何もいう必要はない」
あれこれ、ウンヌンと説教されました。
考えてみたら、一昔前までグレッグは結構私の服装など
批判していたのに、近頃しなくなったと気づきました。
とってもうまい言い方で、気に入った時に
「その髪形のほうがよい」とか
「その恰好、ちっともおかしくないよ」とか、ポジティブ
エンフォースメントの手を使うようになったのです。
つまり、私が彼をそのまま受け入れられるようになって
彼も、同じことをやってるのに、気づいたのです。
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