曹操注解 孫子の兵法

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Dec 10, 2004
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カテゴリ: 戦略
『陸軍科学会議』で論じられる「これからの戦争」

――先月29日(米国時間)から2日にかけて、太い腕をした軍曹やむさ苦しいあごひげのエンジニア、名刺配りに忙しい防衛関連業者など、およそ1400名が『シーワールド・オーランド』の近くに集まった。

 彼らはシーワールドの呼び物、シャチの『シャムー』を見に来たわけではない。オーランド郊外にあるリゾート、『JWマリオット』で、未来の戦争について意見を交わし、米軍が現在直面しているゲリラ戦をもう少し短く、スマートに終わらせるための研究の成果を披露していたのだ。

 それでは、半年ごとに開かれているこの『 http://www.asc2004.com/ 陸軍科学会議』で話し合われた内容をいくつか紹介しよう。

  ☆明るい未来と暗雲:
コンピューターに関する先駆的な考えで知られる http://www.asc2004.com/biographies/kurzweil.htm レイ・カーツワイル氏によれば、われわれの将来は明るいことばかりだという。発明家であり起業家でもあるカーツワイル氏は基調講演の中で、環境汚染や貧困はいつの日かほぼ消滅すると予言した。さらに、人間の脳より何千倍も賢いコンピューターが登場し、がんを破壊するナノサイズの機械のおかげで、人間は永遠の命を手に入れるという。

 このように、カーツワイル氏は今後半世紀について非常に楽観的な予測を披露したが、その中には1つだけ、暗い内容が含まれていた――大量殺戮を目的とした生物兵器への不安だ。人体の仕組みが解明されるにつれ、邪悪きわまりない生物兵器が作られる可能性も増す。このように作られる病原体が「現実の恐怖」になろうとしていると、カーツワイル氏は力説した。「核兵器以上の破壊力を持つようになる可能性もある。こうした兵器の開発へと向かう流れは止められない」

 基調講演後、カーツワイル氏は風邪のようにたやすく広がり、体内に何年間も潜伏する致死性の病原体を想像してみてほしいと語った。「本当に悪夢のような筋書きだ」とカーツワイル氏は言う。

 ただし、カーツワイル氏によると、解決方法はあるという。伝染性を持つ新種の生物兵器を解析・撃退する技術を確立するために、数百億ドル単位の大がかりな「国家的取り組み」を始めればいい、とのことだ。このような取り組みは、コンピューター・ウイルスとの戦いといくらか似たものになるかもしれない。



 今後の取り組みでは、重症急性呼吸器症候群(SARS)を封じ込めた際の成功例が参考になるだろう。ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の解析が15年を要したのに対し、SARSウイルスの解析はわずか1ヵ月で完了した。

 メリーランド州のフォート・ディートリックにある https://mrmc-www.army.mil/ 米陸軍医学研究司令部(USAMRMC)を率いるレスター・マルチネス=ロペス少将も、SARSの際の対応が「よい見本」になると考えている。マルチネス=ロペス少将によると、USAMRMCの研究者は「わずか4ヵ月間で、20万(以上)の薬や化学物質をSARSウイルスに」試したという。

 マルチネス=ロペス少将もカーツワイル氏と同じように、遺伝子操作された病原体がばらまかれる事態を非常に懸念している。しかし、研究者の力を結集し、炭疽(たんそ)菌や天然痘といった比較的よく知られている病原体の研究を進めれば、「こうした脅威にも対応できる柔軟性のある研究基盤」が確立されていくだろうと、マルチネス=ロペス少将は期待している。

     ☆ロケット弾への対抗策:
イラクに駐留する米軍兵士にとって、最大の脅威は携行式ロケット弾(RPG)だ。現在、一部の戦車にはロケット弾への防御策が講じられている。しかし、ほとんどの兵士にとっては、ロケット弾を発射される前に相手を射撃するしか、身を守る方法がない。ロケット弾が命中すれば、いわゆる装甲強化型の『ハンビー』[大型軍用車]もばらばらに砕けてしまう。先月下旬には、米陸軍州兵のデビッド・L・ルースタム技術兵(22歳)が、乗っていたハンビーにロケット弾を打ち込まれて死亡した。

 米陸軍 http://www.tacom.army.mil/tardec/ 戦車車両研究開発技術センター(TARDEC)をはじめとする米国防総省のいくつかのグループは、ハンビーに乗っている兵士たちの防御をもう1段強化する方法を模索している。TARDECが考え出したのは、発射されたロケット弾を命中前に空中で破壊する方法だ。

 数年後には、ハンビーの屋根は十数本の筒で覆われているかもしれない。これは『 http://www.defense-update.com/products/f/fclas.htm 全方位積極的近接防御』(FCLAS)というシステムで、それぞれの筒には長さ30センチほどの小型ロケット弾が詰められている。FCLASのロケット弾はそれぞれ2つずつ無線センサーを搭載している。先端のセンサーは飛んでくるロケット弾を感知して即応するためのもの、側面に埋め込まれたもう1つのセンサーは、敵のロケット弾が一定距離に接近したことを感知する。するとFCLASは爆発し、敵弾をさえぎるように爆薬を飛散させ、破壊するという仕組みだ。敵の攻撃から反撃まで、せいぜい2、3秒しかかからない。

 FCLASの試験は、最近ではユタ州の http://www.globalsecurity.org/military/facility/camp-wg-williams.htm キャンプ・ウィリアムズで行なわれた。次回の試験は来年1月に行なわれる予定で、同時に発射された複数のロケット弾に対応することになっている。しかし、戦場の兵士たちがFCLASを防御に使えるようになるのは、しばらく先になりそうだ。FCLASのプロジェクト責任者スティーブ・ケイトー氏によると、安全対策用のソフトウェアにまだ問題が残っており、「誰かが石を投げたり、鳥がそばを飛んだだけでFCLASが発射されることがないよう、対策が必要だ」という。

- - -

        ☆ケタミンをモルヒネの代用に
レイブパーティーを楽しむ人たちに効くものなら、米軍兵士にも効くはずだ――負傷兵を落ち着かせるため、動物用麻酔薬の『ケタミン』を試験投与するという、陸軍による決定の裏にはこのような考えがあったようだ。



 USAMRMCのボブ・バンドル大佐は、「モルヒネを投与されると、兵士はまったく http://www.urbandictionary.com/define.php?term=gorfed だめになってしまい、何もできなくなる。しかし、ケタミンの場合は、トラックの運転もできるし、銃も撃てる」と説明する。

 バンドル大佐は、ケタミンが「レイブパーティーで吸飲されている」ことや、「服用するとLSDと同じようにおかしな気分になる」ことは重々承知しているという。

 バンドル大佐はそのうえで、陸軍で現在試験されている程度の量のケタミンでは、同じような結果にはならないと断言した。

 「頭は正常なままで、痛みを和らげる効果がある」とバンドル大佐は説明する。

 バンドル大佐はこの他にも、今回の陸軍科学会議で目新しい治療法をいくつか披露した。ケタミン以上に研究が進んでいるのが、一時的な処置に使われる代用血液だ。この魔法の物質は小さなびんに入っており、直径わずか2ミクロンの気泡が中に詰まっている。物質の正体はドデカフルオロペンタンの乳剤で、肺に入ると体積が2倍に膨らむ。その後、気泡が全身に行きわたり、赤血球よりも効率的に酸素を供給する、とバンドル大佐は説明する。1人あたり40立方センチ(cc)――大さじ3杯弱――の乳剤を使用すれば、人体をめぐっている血液すべてと同等の酸素を供給できる。


 だがそれも、30分程度に限った話だ。そのくらいの時間が経つと、発泡が収まりはじめるため、マウスに血液を戻してやる必要がある。





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Last updated  Dec 21, 2004 10:50:07 AM
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