曹操注解 孫子の兵法

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May 18, 2005
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テーマ: 中国&台湾(3344)
カテゴリ: 人生
  軍神は普通の若者☆しかし真の愛国者だった



 五月五日の日記にも書いた、わが母校、成城学園の有名なエピソード(学生時代に閣下が発掘した☆)をここで再び紹介しよう。

 日中戦時下のこと、社会の風潮になびくものがあって、ついに生徒たちを休日の天長節(天皇誕生日)に集め、昭和天皇の御真影(写真)を崇拝するという、何のことはない儀式が挙行されようとした。

 もともと「天長節」は成城学園では休日だった。
 成城小学校から学習院女子に進学した社会学者の鶴見和子さん(上智大学名誉教授)は、うっかり天長節に休んで、家族と遊びに出てしまった。
 それを素直に告白したら、体面や形式にこだわる教師たちは「あなたは不忠の臣であります」とヒステリックに叱責したものだ。
 鶴見さんは老境七十のご老人になっても、学園史を研究していた私の問いに「あんなひどいことはない」と滅法憤激されていた。懐かしいなあ。

 この最初で最後の「伝説」の天長節儀式も、成城学園のことは何も知らない退役軍人の軍事教練教官の某氏が企画して実施したものだった。

 さて、いよいよ天皇陛下の写真が壇上にあがり、「拝礼」というカケ声がかかろうとしたところである。


「回れーッ右いいいッ」 という素っ頓狂な叫び声をあげた少年がいた。
 生徒みんなは、日ごろの訓練よろしく、スパッと 壇上から背を向けた。

 ここからが「ホントの伝説」なのだが、別の生徒が続いて、
「皇居を遥拝するううッ。礼いいいッ」 とまた大きな叫び声をあげた。
 もちろん、皇居は別方向だ。

 つまり、 壇上の軍事教官の目の前には成城学園の生徒たち、数百人が突き出した「お尻」が向けられたということだ。

 同窓会事務局に電話して、「天ちゃん尻向け事件」と聞けば、みんな知っている歴史的大事件だ。

 閣下はこのエピソードはおもしろいと思った。
 ユーモアもあるし、「やったなあ」という感じもする。


本当の愛国心は、細かな形式にとらわれるものではない。
 いざというときに国家のために人生をかけ、生命を捧げることができるかということだ。
 国家のために、生命がけの仕事がやりぬけるかということなのだ。

 最初に叫び声をあげた生徒は、後に志願して特攻兵としてアメリカの艦艇に突っ込んだ軍神である。
 ベルリン・オリンピックのサッカー・チームに参加した「成城ボーイ」も、敗戦間際に志願して特攻機で空母に突っ込んだ。


 さて、彼ら悪童たちを「不敬だ」と自分勝手に激怒していた人は。
 空襲を無難に逃げ回り、戦後数十年も全く健康に生きのび、相当な天寿を全うしてお亡くなりになったとさ。
ずいぶんとまあ、「ご立派な愛国者」じゃないか。
 ハッハッハッ。


 これらのエピソードを先輩たちから聞き出て発掘したのは、成城学園六十年史の編集メンバーだった学生時代の閣下の仕事だった。

中国の人々が靖国神社について話す時に、私はこういうエピソードも紹介することにしている。

 そして、靖国の前を通り過ぎるたびに、私は巡洋艦に突っ込んで撃沈させた先祖の姿と、この成城学園の先輩たちのことをいつも思う。





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Last updated  May 18, 2005 01:43:39 AM
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