曹操注解 孫子の兵法

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Oct 22, 2010
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カテゴリ: カテゴリ未分類
森善朗元総理と小野晋也さんの政治活動は、まさに典型的な議会政治スタイルだったと思う。

新人議員の「アドバイス」は、彼が一匹狼だから、やっちゃいけない危ないことを誰も規制してあげなかったから、まあ猪突猛進してしまった面もあるだろう。

成熟した自民党安定政権で、そんな行動をしていたのは無派閥の鈴木ムネオとハマコーだけ。


小野さんと一緒にロボコン関係の政策決定会合などを歩き回ったことがある。
小野さんは本当に充実した顔をして、ニコニコと縁の下の力持ち役をしていた。

新人議員の小野さんには、「この政策をやりたい」と考えても何も権限がない。
議会で質問すれば、関係省庁が飛んできて質問内容を御用聞きをする。
野党は通告前の質問内容はなるべく隠そうとしたり、いきなりの内容変更をするが、与党議員はしかるべく原稿をわたす。
すると官庁は、その質問の背景に議員のリクエストが含まれているかいないかを検討し、答弁する大臣や省庁代表の模範解答に、可否をいれていく。もちろん口約束で流れてしまうのが多数だが。


同僚議員に頼むわけだが、そこで森先生が登場する。

「おいoo君、小野君が新しいアイデアを持っているらしいから、ちょっと時間を作って、話を聞いてやってくれないか」
 この森善朗先生の口添えがあると、同じ派閥の先輩議員もしたがわざるをえない。
 そこで小野さんは持ち前のヲタ的な情熱で、
「この予算は増額してもらいたい、新たに新規事業を」と懸命に説得する。
 まあ、どれだけ効果があるかわかからないが。
 とにかく質問時間5分間ぐらい、小野さんの提案した質問がとりあげられる。
 「よしよし」

 二年生議員になると、小野さんは自分で議員連盟をつくることを思い立った。
 【理系卒議員連盟・フランクリンの会】
 科学技術者だったフランクリンにちなみ、まず政経塾同期生の逢沢一郎さん(慶応工学卒)に呼びかけた。

 会長は何と、民主党を結成したばかりの鳩山由紀夫さん。
 発会式は衆議院議長公邸の広大な応接室で挙行され、私も同席した。

 民主党結成で実弟の鳩山邦夫さんと大喧嘩したばかりの鳩さんは、
 「おめでとうございます」といわれても、
 「いや、めでたいことないですよ」と苦笑していた。


 これは個人の越権行為を制止する措置だ。
 しかし、個人の越権すれすれの要望を、部会や議員連盟の名前を借りて出すこともできる。

 こうして理系議員連盟の事務局長を引き受けた小野さんは、もう先輩議員に質問代行をお願いする必要もなく、与野党にパイプをもって、自分の提案を議員連盟の総意として、行政機関に持っていくことができた。

 うまい抜け道だ。
 しかし、小野さんは私利私欲では動いていない。
 本当に科学技術振興に使命と情熱を感じているんだなと思った。

 しかしながら、自民党政治家は小野さんのように清廉潔白な人物ばかりじゃない。
 エイズ問題も、肝炎問題も、自民党の厚生労働部会が積極的にとりあげていたら、感染のひろがりを未然に防げたと思うが。
 当時の自民党厚生族はほとんど薬品メーカーから多額の献金を受けているわけだから、現状の業界秩序に波風が立つことを阻止しようとする。新薬採用を促進する陳情など、絶対に出されない。
 国家議員が未承認薬で生命の危機から脱した経験があっても。
 そこはまた多数派(ボリシェビキ)の圧力があり、マイノリティは口封じされる。

 それに比べると、小野さんはかなり自分の意見を議員連盟の決議に反映し、かなり思い通りに経済産業省・文部科学省に意見を通してもらっていた。
 議会で委員会質問にも立った。
 原子力発電所で事故が頻発したとき、私は小野さんに直言した。

 「反対運動の反論にごまかしの数値を使うな。すぐ見破られる。正直に何もかも公開し、現実の原子力行政を透明化しなければ、ソ連崩壊と同じことになる」
 小野さんは「その通りだ」と委員会質問に立ち、政府の官僚たちを厳しく叱責した。
 この業績はまさしく偉大なものだ。
 一行政機関が根本理念から陥落したのだ。 

 森内閣で、九州・沖縄サミットが開催されたが、各国首脳をロボットのアシモが迎える演出を提案したのは小野さんのアイデア。
 「アシモに各国首脳に手を振って空港まで出迎えさせ、握手させるんだ」
 「そりゃあ無理ですよ(大笑)」
 全世界に日本のロボット技術水準の高さが宣伝された。

 自民党時代の議会政治は、このように行政機関に対して、さまざまな公式ルートで注文をつけ、行政側は「予算増額」というバーター取引で、その一部を受け入れ、政策化してきた。
 それはあくまで「予算増額」と利権拡大という省庁側の権益と合致した場合のみ、
 そして予算削減とか、事業整理とか、コスト・カットを一切受け付けない体制でのみ、維持された取引関係だったのだ。
 つまり、無限に予算が膨張していくという前提で、お金の配分を決めるという、広い体育館にギッシリつまった観客席の少ない空席をやりとりする中で、政策は話し合われていた。

 「小野さん、派手に政府の新規事業を増やしたり、いろいろ予算をつけるのも結構だが、不要な予算の切り崩しを何もやらないのは困ります。松下幸之助さんは、それを願っていたはず」

 「それは(私の)仕事じゃないよ」







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Last updated  Oct 22, 2010 01:47:01 PM


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