先日日本で見た、原爆投下60年を記念する番組。 何よりも印象深かったのは、実際に原爆を作り、投下する飛行機に乗って映像撮影をしたというアメリカ人科学者と被爆者の対談でした。だいたいどういう神経をしていたら、そんな人物が広島にやってこれるのか不思議でした。それほどに悔恨の念にさいなまれているのか、誤りを正したいのか。でも、記念館で原爆の残骸を見て懐かしそうに「私が作ったんだ!」と言い、きのこ雲の映像に誇らしげに「これ、私が撮ったんだよ!」と言う姿を見て、この人物の神経を疑いました。どんなに被爆した市民が苦しんだか、どんなに後遺症が酷かったか、と言う話に「そりゃ酷いね」とまるで他人事のような態度。あんな兵器を作ったのが間違いだったと認め、ひとこと謝って欲しい、と言う被爆者に「絶対に謝らない」と言い張り、「あんなことをした日本が悪いんだ」と言う。最後には「アメリカにはこんないいまわしがあるんだよ」、「Remember Pearl Harbour!」と言い捨てた姿には、もうこんな人物の話を聞いても仕方がないと諦めるしかありませんでした。
初めてイギリスに留学に来た20歳のころ、戦争について自分がいかに無知だったかを知り、驚きました。イギリスでは日本では語られないような歴史を、日本人が何をしたのかと言う事実を突きつけられる。マレーシアで日本人と戦ったと言うイギリス人に会い、日本人が学校で事実を教えていないことに憤慨する韓国人に会い、「VJ Day(Victory over Japan Day)」として終戦記念日を祝う国民に会う。戦争中に日本人がしたことは正当化できないし、それを正しく教育していないのも事実です。誰かが隠そうとしているのは明らかだし、きちんと教えてこそ未来があると思う。日本人の中には「被爆国」としての被害者意識を戦争責任とすりかえようとする気持ちすらあるような気もします。でも、少なくとも、日本人は戦争を悔いている。もう二度と戦争が起きないように祈り、後悔の念で「終戦記念日」に黙祷する。