>今日の話は言語の話なのに不思議な空間を一瞬漂ったような気分になりました。

そうなんです!私も先生がこの話をしてくれた時は、おとぎ話を聞いたような、とても不思議な気持ちがしました。

>オーストラリアにまた戻らなかったというのも不思議だな~。

Kenという人は何十ヶ国語もしゃべる古典的なタイプの言語学者だったようです。warlpiri語の研究も数多くのテーマの一つにしか過ぎなかったのかもしれません。 (Nov 5, 2005 12:34:42 AM)

PR

×

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

tajim

tajim

Nov 2, 2005
XML
カテゴリ: 簡単な言語学
昨日の音韻学の授業で先生が話してくれた余談です。

オーストラリアのアボリジニー言語の一つに、warlpiriという言語があります。
アボリジニーの中では話者が一番多い言語ですが、あまり研究がなされていなかった一昔前、Kenという言語学者(この話をしてくれた先生の恩師でもあるそうですが)がオーストラリアにその言語の研究に行ったそうです。当時5歳だった双子の息子を連れて行き、一緒にアボリジニーの中で生活したそうですが、1年後にアメリカに帰る頃には、もともと言語習得能力の達者なKenはもちろんのこと、2人の息子もすっかりwarlpiri語をマスターしていたそうです。

それから3人はその地に戻ることはありませんでしたが、Kenはせっかく息子達がこの言語をマスターしたのに使わないと忘れてしまう、と思い、アメリカに帰ってからも息子達にはwarlpiri語で話しかけていたとか。

それから何年も経ち、ある時オーストラリアからwarlpiri語を母国語とする人が、アメリカに言語研究をしにやってくることになった。Kenは息子達も連れてその研究者を迎えに行き、空港で落ち合うとすぐにその人とwarlpiri語で話し始めました。

その時、息子達は愕然としたそうです。

「自分達のほかにもこの言語をしゃべる人がいる!!」

息子達は、5歳の時にオーストラリアで暮らしたことも、そこでwarlpiri語を覚えたこともすっかり忘れていた。彼らにとってのwarlpiri語は、お父さんと自分達3人だけがしゃべる「秘密の言語」だったのです。そこに外からやってきた人がその秘密の言語を使って話しかけてきたもので、すっかりびっくりしたんですね。

なんてことないお話ですが、なんとなく素敵だと思いました。

私の先生もこのKenという先生のwarlpiri語講座を受けたそうで、maliki-kirli-rli-lki-ji-liとか kurdu-kurlu-rlu-lku-ju-luなんていう舌のもつれそうな単語を達者に発音します。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  Nov 3, 2005 01:57:50 AM
コメント(4) | コメントを書く
[簡単な言語学] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


秘密の言語  
おもしろーい。子供達にとっては、その言葉を喋るのは、遊びの延長みたいなものだったのでしょうねえ。お父さんと息子の秘密の言語か。。。 (Nov 3, 2005 02:26:33 AM)

おもしろい  
kuni1468  さん
今日の話は言語の話なのに不思議な空間を一瞬漂ったような気分になりました。

行きたくならなかったのですかね。
それをナゾと考えているこちらの頭がナゾかも。
^^ (Nov 3, 2005 07:33:34 AM)

Re:ぽるとがる小町さん  
tajim  さん
>子供達にとっては、その言葉を喋るのは、遊びの延長みたいなものだったのでしょうねえ。

そうなんでしょうね。子供の言語習得の力には驚かされます。このお父さんの遊び心も見上げたものですが。 (Nov 5, 2005 12:30:09 AM)

Re:kuni1468さん  
tajim  さん

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: