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2005年12月25日
鳥取物語 番外編 不二一族物語 第15章●狂気●
(4)
テーマ:
連載小説を書いてみようv(10277)
カテゴリ:
カテゴリ未分類
守宿の戴冠の折りに、不二一族の女が出て行く舞台はない。
小角さまの妻である菜摘子(なつますこ)は、夫が水垢離を取る間を惜しんで、不二屋敷の蔵でひとり、膨大にある古文書のひとつをひもといていた。
守宿多(すくのおおい)という存在は、一族のなかでも能力的によく知られていない、幻のような大役だった。
先代の守宿多の記録は、実は他の守宿に比して圧倒的に少ないのだ。
今を遡ること五百余年前、やはり十五歳の少年が二十一代守宿として立ち、それが数えて三代目の多君(おおいぎみ)であったとだけ・・・・・。
他の守宿においては、その生没年はもちろんのこと、系図から嗣子からすべての記録が古文書として留められている。家系図に印された名前は、永劫、消えない。死んでも、名前だけが残る──人はそれを《血統》と呼ぶ。
これをひもとくと、守宿多の後の系図は、そのひとつ先代の守宿の嗣子が継いでいたのである。つまり、文献の上では二十一代守宿、つまり守宿多の三代目に当たる方はおそらく短命で、二十代守宿が守宿多のほかにもう一人、二十二代目の守宿
をなしたということになる。
しかも、二十八代をもって一還となす守宿の巡りの二順目──すなわち二十九代以降についての預言となる詞(ことば)は、あまた収蔵される古文書のどこにも記されていないのであった。
これはまた、守宿は二十八代の多君(おおいぎみ)をもって、その役割を終えることを意味しているのか──その身に封印されるべき荒神とともに。
菜摘子の震える指先が、守宿の継承を印す古文書の最終章を辿っていく。
だが、そこには、謎めいた詩文が残されているばかりであった。
ああ 相生の里よ などかひとり
星のみ匂いて 深く眠る
知らずや今宵 昏(くら)き宇宙(そら)に
常世(とこよ)の 光の照りわたるを
人みな眠りて 知らぬまにぞ
み子なる大守宿 在れたもう
朝(あした)の星よ 詠(うた)いまつれ
たゆたう飛鳥(ひちょう) 平和の君よ
静かに夜露の くだるごとく
めぐみの賜物 世に臨みぬ
罪ふかき仇(あだ)に かかるめぐみ
里より来(く)べしと 誰かは知る
───
不二屋敷の祭祀の一切を取り仕切る当主の妻として、夫のあくがれ出でた魂がその頬に触れる‘触霊’の瞬間、すぐにその身になにかがあったのだと予感することができた。
菜摘子が拝殿に急ぎ戻って、その内部の異常に気づいたとき、夫の意識はすでに朦朧としていた。
──あなた。
驚愕の声を呑んで、菜摘子が駆け寄る。
抱き起こした夫の身体はどこもかしこも固く強張っていた。
深々と腕に食い込む、その指が震えている。
そうして、妻は絶句する。夫の尋常ではない、苦闘の凄まじさを。
こんなことは、いまだかつて一度もなかった。
守宿になりたての頃、その血肉に喰らいついた【荒神】をなだめすかせるための呼吸が合わず、地獄の苦しみを味わったことはあっても、失神しかけるほどではなかったと聞いている。
しかも、今の夫は四半世紀も前の初心者ではない。心魂を込めた修練は、それなりの並外れた精神力を培ってきたはずなのだ。
それがなぜ──。
折りしも、今宵は自分たちの末息子を人柱として【うろ様】に捧げる日に当たっている。
だが、連綿と連なってきた不二一族の命運が尽きかけているかのような、あまりにも不吉な予感に、菜摘子は妻として母として、全身から血の気が失せていくのを感じた。
夫の苦悶はひどくなるばかりである。
なのに、菜摘子には噴き出す汗を拭ってやることしかできない。
どんな名医の力をもってしても、この発作はどうにもならないのだった。
夫が苦悶のうちにしぼり出すように言葉を漏らす。
蒼ざめた唇を歪めて、【荒神】に喰い殺されそうだ──。
夫を抱き支えて頬を寄せる妻の鼓動の速さだけを含有して、時間だけが無情に過ぎていく。
どのくらい時が経ったか、荒い息の下から、小角さまがうめくようにつぶやいた。
豊は渡さぬ・・・・・この身を賭して、と。ただ一言。
───
それを言霊(ことだま)にした刹那、不二角は、背骨がみしりと軋む音を聞いたような気がした。
出て、来る──【荒神】が。
その恐怖に、思わず叫ぶ。
──う、あああッ!
双眸をカッと見開いたままの絶叫に、駆けつけてきた一族の誰もが怯んだとき、小角さまの喉が鋭く裂けた。まるで、身の内から掻き切られたように、突然。
しぶく血の凄まじさに、誰もが凍りつく。
大気も、時の流れすらも・・・・・・。
そして、避けたその喉を喰い破るように、ゆらりとひとつの影が浮かび上がった。
ある者はそこに──血塗られた神人を見た。
またある者は、世にもおどろな獣の姿を見た。
───
《それ》は哄笑した。
もはや《それ》を呪縛する血も、肉も──ない。
その解放感に、ひたすら狂喜する。
ひとしきり笑ったのちに、《それ》は新たな依代(よりしろ)を求めて己の封土である山中深く潜った。凄まじい轟音とともに。
だが、呼べど叫べど、応(いら)えはなかった。
《それ》は封印されていた時が永きに及んでいるために、もはや単体では長く実体を保ってはいられない。その力もまた、半減する。
早うひとつになりたい──。
凄まじい欲求が身の内から噴き上げてくるのを覚え、《それ》はもの欲しげにあたりを見回した。
そして、ふと、気づく。
その場に染み入るような血臭に。
長きにわたり、《それ》を封殺してきた──忌まわしき血の匂い。
《それ》は忌々しげに舌打ちした。
ひとしきり唸って、《それ》は己の枷となっていた人間の脇腹を蹴り上げた。
その反動で、どさり・・・・・と、小角さまの身体が反転する。
《それ》は、そこに倒れ伏した人間の顔を、まじまじと見やった。
はたと考えて、思い出す。
これは、自分を封じていた守宿だ──と。
ならば、次代の守宿も、この者の面影を生き写しにしているはず。
すぐに探し出せようぞ。
そして影は、ゆらりと消えた。
まるで、何事もなかったかのように、痕も残さず──。
メリー・クリスマス!
メリー・クリスマス!
メリー・クリスマス!
素敵なプレゼントはもらった?
明日は●迷宮●です。
滝洞の中に入った豊。
タイムスリップして、どうか心は彼とともに。
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最終更新日 2005年12月25日 05時28分34秒
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