1
![]()
部落とは違うけど、「けがれたものには近寄らない」みたいな感じが表題からうかがえたので、重たい内容かな、と思いつつ読み進めると、その世界に引き込まれ、思わず涙が出る場面もありました。久々に文庫を買って読みました。作者の名前がなかなか覚えられません。古参の入院患者の一人、秀丸さんは、殺人の罪で死刑を執行されたが、死亡せず、2回死刑を執行することはできないという決まりにより、自由の身になり、病院でお世話になることになった。あまり聞いたことがないけれど、まれに死なない人がいるそうです。30年も入院しているチュウさんは演芸会の脚本を書いたり、新聞に投稿したりして、病院の中では普通の生活をしている。知恵遅れというだけで、病院に入れられている、昭八ちゃんやおフデちゃん、通院患者で女子中学生の島崎さん、など、覚せい剤中毒で元やくざの重宗を除けば、みんな精神のバランスをちょっと崩しているだけで、素直で邪心がないんですね。帚木蓬生さんの作品は初めて読みました。もっと早く知っていればよかったな~【送料無料】三たびの海峡も一緒に買ったので、近いうちに読みます【内容情報】(「BOOK」データベースより)とある精神科病棟。重い過去を引きずり、家族や世間から疎まれ遠ざけられながらも、明るく生きようとする患者たち。その日常を破ったのは、ある殺人事件だった...。彼を犯行へと駆り立てたものは何か?その理由を知る者たちは-。現役精神科医の作者が、病院の内部を患者の視点から描く。淡々としつつ優しさに溢れる語り口、感涙を誘う結末が絶賛を浴びた。山本周五郎賞受賞作。
2011.02.01
閲覧総数 10
2
![]()
いわゆる、食物連鎖の話かな、と思って読んだ。ところが何度も読み返すと、自分が牛になったような気持ちになった。お母さん牛が電車を追いかけるシーンは文がなくて絵だけなので、母親にも感情移入してしまって、最後はウルウル。もうじきたべられるぼく (単行本) [ はせがわゆうじ ]
2023.01.23
閲覧総数 117
![]()
