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義母が老衰で亡くなって
妻が一足先に故郷へ帰った
仕事の都合で
私は、1日遅れて娘達と新幹線に乗った
久しぶりの車中での家族の会話は
昔の家族旅行の思い出に集中した
義母も参加した夏の高原のキャンプ
その当時、私は既に2つの人生を歩み始めていた。
夜、ロッジを出て、彼女に定期便の電話をしていた。
しかし、一方でキャンプは楽しいものだった
娘達の人生にとって、それは貴重な思い出となっている
良かったと胸をなで下ろす自分が、ここには居た
満天の星空の下でのキャンプファイヤーと花火
家族皆で作った夕餉の集い
焚き火を囲んで徹夜で語り明かした
子供達の青春
あの頃は何もかもが上手くいくと思っていた。
自分勝手な 自信が人生を危うくしていたのかもしれない
高齢の義母は、眠るように自宅で息を引き取ったという
大正から昭和そして平成を生き抜いた
義母のほぼ100年
到底私にはまねができない
「みんな仲良くね」
病院にあったときの義母の言葉が
胸を射る
親戚だけではあったが
しめやかで穏やかな良い葬儀だった