PR
カテゴリ
コメント新着
遼はこのスカイライン2000GTXを乗りこなせていると自負していた。
それは、この車のリアサスペンションの特徴を掴んだからで、ハードブレーキング時に僅かにハンドリングしていれば、荷重の抜けたリアタイヤはハーフロックぎみに滑り出すが、カウンターステアを当てることなくブレーキを緩めるまで自在にテールを流してコーナリング出来ることを発見したからだった。
ノンスリップデフの付いていないこの車の、立ち上がり時に内輪が空転しパワーを上手く路面に伝えられ無いという難点を帳消しにするほどのコントローラブルな滑り味は突っ込みでタイムを稼ぐにはもってこいの性能で、容易にリバースしない優れたリアサスと感じていたのだ。
遼がこのリアサスの性質に気が付いたのは、首都高での或る車との出会いで、思いがけずバトルとなった時に偶然発見したものだった。
それは、ある日彼女を送って、帰宅する途中、首都高速1号羽田線を銀座に向かって走っている時、芝浦付近で横浜方面から接近してきたオレンジカラーのフェアレディーZに追い越されたのだが、同じエンジンを積むはずのZの速度についていこうと思ったことから始まった出来事だった。
全開でZを追って浜崎橋まで直線を走り、浜崎橋の緩やかな左カーブの後の浜離宮の左カーブを左車線一杯にかすめ強い右カーブに差し掛かってハードブレーキングした時に車のリアが滑り始めたことが最初だった。
ブレーキングと同時に3速にシフトダウンしていたが、緩やかにテールが流れ始め、カウンターを当てようと反応したが車は危険なリバースに至らず実に上手く方向を変え、ブレーキべダルを少し緩めるとリアは再びグリップして何事も無かったように安定するのだった。
ちょっと焦ったが、なんてコントローラブルな流れ方をするのかと、驚いてしまうのだった。
直後の下りの汐留めトンネルを全開で下り、出口の左カーブ手前で再び短いフルブレーキング、ここでもテールは右に流れたがカウンターを切ることは無くブレーキング終了で流れはピタリと止まる。
銀座出口手前のS字カーブの入り口でも同じくハードブレーキングでテールを右に流し、全開で右に切り返す。此処でZの真後ろまで距離が詰まって、新富町から京橋にかかるところでZをパスしたのだった。
「こいつはいけるぜ・・・・・・」思わず笑いを浮かべてしまう遼であった。
続く
峠のヒルクライマー(7)ブレーキが・・・ 2006.07.27 コメント(2)
峠のヒルクライマー(6)レコードタイムの… 2006.07.25
峠のヒルクライマー(5)シフトダウン 2006.07.23