若き鬼才、Contemporary Jazzの旗手の一人であるBassist Ben Williamsの初リーダー作。フォーマットは古典的、でも、仕上がりは最先端という相反するものを巧みにまとめたと言えようか。曲目とバンドメンバーは以下の通り。
1. Home 2. Moontrane 3. The Lee Morgan Story (featuring emcee John Robinson & Christian Scott) 4. Dawn Of A New Day 5. Little Susie - Intro 6. Little Susie 7. November 8. Part-Time Lover
10. Mr. Dynamite 11. Moonlight In Vermont
Ben Williams (Bass) Gerald Clayton (Piano) Matthew Stevens (Guitar) Marcus Strickland (Tenor&Soprano Sax) Jamire Williams (Drums) Etienne Charles (Percussion) Jaleel Shaw (Alto&Soprano Sax on 6,7,10)
新世代の旗手らしくバンドがGuitar入りというのは「相棒」Christian Scottと同じだなあ。しかし、何とも凄いのがテーマとアドリブを入れ混ぜるというか複合的に「融合」させる感性が凄い。テーマをSaxophoneに任せてアドリブで聞かせる方式、以前Brain Brian Brombergが自己リーダ作で行ったものとは全く違い、テーマらしいものでもBassが巧みに主張している。しかも有機的にメインであるSaxophoneと絡むというのだからねえ。カヴァー曲でもここまで「ごちゃ混ぜ」にするのは僕としては新鮮で潔いなあと思う。 珍しく、曲のパートがBromberg的に「分離」している7曲目November、8曲目Part-Time Loverでもブリッジでは超絶ぶりを聞かせるのは好印象。キビキビぶりで主張する10曲目も僕は好き。個人的にはこの曲ではアレンジャーとしての巧さを示していると思いますなあ。コントラバスとして演奏するブリッジも良いぜ!最後はしっとりとMoonlight In Vermontで終わらせるのは...........ここは最近のはやりと同じだね。