川本美器のお買い物ブログ

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2011年03月04日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
私は日頃余り誰かにおススメの本があるとは言いません。

ですが、敢えて自分のルールを無視するならごくわずか、皆様におススメしたい本があります。

わたせせいぞう「北のライオン」講談社

オールカラーコミックです。
何だマンガ?と侮るなかれ。
わたせさんのマンガはどんな小説や映画よりも深い人生の一コマが描かれています。一話わずか4ページという制約の中で。

「北のライオン」は、亡き妻の故郷である日本へ言葉も不自由ながら単身やってきたバーテンダー・Mr.ライオン。
風貌はいかついスコットランドの大男ですが、お人好しでセンシティヴ。何より人をこよなくやさしく見詰める横顔が素敵。亡き妻恵子の名前を冠した「Keiko'sBar」は400種類のウイスキーを背にカウンターで愉しむスコッチバー。バーを訪れる客にはそれぞれの人生模様。そして、Mr.ライオン含め彼を取り巻く街の人々の日常と人生の表裏。

焼酎は登場しそうにありませんが長熟タイプの焼酎がお好きな方なら、これを機会にウイスキーの世界に足を踏み入れてみるのも面白いと思います。
Mr.ライオンも愛飲しているスモーキーなアードベッグやラフロイグは、日本人の好みとは言い難いですが、燻した香りが何とも言えず後を引きます。スコッチの王道マッカランも味わい方が変わって来ます。
わたせさんの作品は、「北のライオン」のみならず、代表作の「ハートカクテル」や「ハナドキロード」など、お酒にまつわるストーリーもふんだんに盛り込まれていますので、お酒好きにはいずれもおススメしたいコミックです。
初期の頃からまったく変わりが無いのは、やさしい視線。
スーパーヒーローやヒロインがカリスマ的に登場するのではなく、特別な才能を持った人物ばかりが活躍するのでもない日常の中の、誰もがわたせさんのコミックの中ではそのときどきの主人公になれること。どんな人や動物や植物や街の景観、出来事にもわたせさんご自身のやさしい視線が注がれていることが長く読み続けられる魅力でもあります。
私はほぼ25年来のファンですが、二度程御本人にお会いしたことがあります。もちろん、一ファンとしてですが。
まさしく、ご自身の作品から抜け出したような笑顔の素敵な紳士です。
ね。読みたくなったでしょう?飲みたくもなったでしょう?
では、樫樽の香りのする長熟焼酎など頂きながら……失礼いたします。






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最終更新日  2011年03月04日 18時13分29秒


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