『頭ぐしゃぐしゃ』の彼方に・・・

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chang-wei

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June 8, 2003
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カテゴリ: カテゴリ未分類
最近、映画やドラマで、山本周五郎の小説が映像作品化されている。


<映画>
「雨上がる」(原題同)、「どら平太」(原題「町奉行日記」)、「海は見ていた」(原題「つゆのひぬ間」?確認中)、「かあちゃん」(原題同)
<ドラマ>
「さぶ」(原題同)、「柳橋慕情」(原題「柳橋物語」&「人情裏長屋」)、「五弁の椿」(原題同)、「幽霊貸します」(原題「幽霊貸屋」)

などなど(他にもあったような・・・)。

かねてより原作をこよなく愛している私としては、これだけ多様化してしまった今日の映像メディアの中で、ひときわ周五郎が注目され、作品が配給、視聴者の目にとまる機会が増えてくれることは、「基本的には」嬉しいことである。
とかく忙しく、かつ目まぐるしい現代社会、同様にテレビや映画を見ても、手を変え品を変えしてスピーディにウケ狙いに走るメディアの中で、普遍的に「愛」「誠実」「真実」「まっすぐに生きること」の大切さを訴え続けてきている周五郎が愛される、という心理はなんとなくわかるような気もするが、提供者側も、一服の清涼剤的なものとして周五郎作品を扱っているのかもしれない。



これは、もしかすると他の作者の作品にもいえることかもしれないけれど、よくありますよね。
たとえばアガサ・クリスティ作品が映画化されて、肝心のスリルあふれる部分がカットされてて不満だったりすることとか。

先週金曜日からNHKではじまった「幽霊貸します」は、たまたまテレビつけてたら見つけたドラマだったのだけれど、原作は基本的に単純なギャグ小説で、周五郎が別のペンネームを使って「滑稽モノ」を書いていた時代の作品。
ゆえに、もっと単純明快に、その楽しさ、面白さを追求してほしいのだが、妙に話の設定が複雑になっている。
登場する幽霊の女がなぜ今化けて出てきたかとか、今から49日の間しかこの世にいられないとか、惚れた男の生まれ変わりを捜して彼に念仏となえてもらって成仏しなければいけないだとか、原作にはそんな話はぜんっぜん出てこねーっつーの!!
そこまで「加工」しないとだめなのか、って思っちゃうよ。なんか「加工後」の話も自分の好みからは大きくかけはなれてしまったいたし。これから面白くなるのかどーかはわからないけど。

せっかく周五郎の名作が今日の世に問われようとして作品化されたというのに、こういう「余計な脚本と演出」で、違うものにしないで欲しいよなあ。
このドラマ、原作を読む限りでは1話完結もしくは前編・後編だけで十分なボリュームとストーリーなのね。
なのに5話連続にして引っ張ろうとしている。

こんな感情は、所詮自分のわがままなんだろうけどね。
ワサビ醤油で食いたいマグロの刺身をカルパッチョ風にして欲しくない、みたいな心境とでもいえばよいのかな。





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最終更新日  June 8, 2003 01:59:27 PM


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コメント新着

野鳥大好き @ Re:ちょいと試みに・・・(11/21) あのな…、解ったよん。
chang-wei @ Re[1]:やれやれ・・・(11/20) 野鳥大好きさん >やれやれ…でしたね。あ…
chang-wei @ Re[1]:やれやれ・・・(11/20) setattiさん >私のPCも時々おかしくなる…
野鳥大好き @ Re:やれやれ・・・(11/20) やれやれ…でしたね。あはは、赤ちゃんなん…
setatti @ Re:やれやれ・・・(11/20) 私のPCも時々おかしくなるから困ってるん…

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