『頭ぐしゃぐしゃ』の彼方に・・・

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chang-wei

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April 10, 2005
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カテゴリ: カテゴリ未分類
電車の中で、日経新聞を読む女性がいた。日曜日だというのに。

けれど、当のオヤジたちはというと、日曜日はスポーツ新聞の競馬の頁を読むの
である。だから彼女は、怠け者のオヤジよりも100倍はエラいのである。

そう。最近、こういう女性をけっこう見かけるのである。
さほど「バリバリのキャリアウーマン」という風情でもない。
はじめのうち、株の頁を読んでいるのだろうか、と思ったりした。
女性も日本経済に関心を持つ時代になったんだなあ、と思ってよく見ると、どうも
この女性は、日経の最終頁をずっと熱心に読んでるらしいことに気づいた。


「今年の主役は、彼女かもしれない」とか、「時代を切り拓くのは、女性たちだ」
といった、日経新聞の広告を見たことがあるんだけど、よもやその影響というわけ
でもあるまい。

ふと思い出した。
そういえば、日経新聞に連載されることになった「愛の流刑地」という、渡辺淳一
の小説のことが、とある週刊誌で取り上げられていたっけなあ、ということを。

日経新聞の小説は、最終面の「私の履歴書」のページの下の部分に掲載されている。
けっこう話題作もあるらしいけど、私は読んだことはない。
というか、新聞だの週刊誌に載ってる小説って、基本的にあえて読まないんだよね。

読みきりだったらともかく、大体が連載だから、その新聞や雑誌を毎日購読してない
限り、欠かさず読みきることなどまずありえない。

話を牛耳ってたら、個人的にはスゲーつまらない(笑)。

そういう考え方をしなくてもいいかもしれないけど、連載小説や漫画やドラマという
のは、そういう「登場人物=友達」的な感覚で見る主義(どんな主義だ?)で、友達
が頑張ってるから、みたいなのが読む(見る)モチベーションになる私にとっては、
新聞、雑誌の連載小説というのは、非常に「新聞・雑誌買ってまで読むのがメンドい」


私の話はどうでもいい。
渡辺淳一氏は、10年ほど前にも、かの有名な「失楽園」を同じく日経新聞に連載し、
すこぶる大きな反響を呼んだ。結果、映画・ドラマ化されて、川嶋なお美がインラン
だというのが世間の知るところとなっていくわけだが、そんなこともこの際どうでも
いい(笑)。
どうもさっきから「どうでもいい」話にばかりなってしまうなあ。

「愛の流刑地」というのは、「失楽園」同様、不倫を題材にした小説らしい。
まあ、渡辺淳一の小説という時点で、大方そういう予測はつくとは思うのだが、また
また懲りずに、中年男女が、行っちゃあいけない「不倫」という名の禁断の迷宮に
足を踏み入れてしまうわけだね。
それで、やっちゃあいけないとわかっちゃいるにもかかわらず、すでに2人の身体に
は、すでに愛の炎が熱く燃え上がっている、というわけ。

そんでもって、熱い2人は互いにあい乱れて抱き合い、めくるめく肉欲と、振り返れば
今日も厳然と存在し、自分を待っている日常生活に対する背徳との葛藤にもだえ苦しみ
つつも、それでも葛藤あるがゆえに、なおも一層熱くその身を焦がしていき、果ては性
も根も尽き果てて灰になってしまう、というような話らしい。

でもストーリーは全く知らない(知らないなら書くな!)。
ただタイトルに「流刑地」とあるぐらいだから、悲しくて残酷な結末が待っていること
は、主人公に苦しくて悲しい思いをさせるのが大好きな、「和製シェイクスピア」こと
渡辺淳一氏のことだから(そういう異名があるかどうかも不明)、9割方間違いない
だろうね。

私もたまーに日経新聞は読むけれど、新聞小説もし読む人だとしても、こういう小説を
読もうとは思わないわけです。いやむしろ「読みたくない」といったほうがいいかも。
朝っぱらからカルビ丼食べるのと同じようなもんだから、胸焼けするかもね。
日経なんて、私は読むとしても、朝しか読まないから。
この小説は、私だったら、もし読むとしても、午後~夜読むんじゃないかな。

だけど逆に、「愛の流刑地」は間違いなく、今年のブームの一つになるんじゃないか、
という予感がするわけです。
それで、今年の流行語大賞候補に「愛ルケ」(たぶんこういう略称がつくでしょう)
というのが上がったりとかね。そんなようなことを、ここで予言しちゃいます。
自分がベストセラー嫌いだから、という理由ではありません。

女性、とくにOLさんが、結構この小説を読んでるんじゃないかと思うわけね。
会社で購読している新聞をチラリと見た、というのがきっかけになるのかもしれない。
それで、仕事の合間や休憩時間に読んでるうちに、はまっちゃうわけね。
そうなると、会社が休みの土日も続きが気になってしまう。

それで駅売店やコンビニで自分で買ったり、挙句の果てには、月契約で日経の購読を
始めてしまうかもしれない。
それで、同好者が職場のOLの間でも増えてきて、
「今日の『愛ルケ』読んだ?」
「えーまだまだぁ、今朝直行だったからさあ、それでどうなった?」
なんていう会話が交わされているかもしれない(知らないけどね)。
日経はほかの新聞よりちょっと高いんだけど、それでもたかだか月々数百円の差だから
ね。どうとでもなるでしょう。

「失楽園」もそうだけど、こんな、想像するだにその「こってりさ」にムカムカしそう
なストーリーの小説を、なぜOLさんが嬉々として読むかというと、受け止めるセンス
が、男女間では差があるからではないのかな、と思うわけです。
男性にも読む人はいると思うよ。
だけどね、今まで読んできたイメージで日経新聞というお堅い新聞に、こんな薄桃色に
染まった小説が載ってるということへの違和感を、良し悪しとは別の観点で、まず僕ら
男性は感じてしまうわけさ。
朝っぱらからキャバクラには行かないからさ。

そのへんの変な先入観がない、というのがひとつの理由になるかな。
もう一つ、さっき理由を思いついた。
女の子の食事には、デザートが必携ですわな。
男はそんなものなくても生きていけるけど、女性の場合はそうはいかない。

つまり「失楽園」や「愛ルケ」は、OLさんたちにとっては、日経新聞の中のデザート、
すなわち「ベツバラ」なわけです。
だから、朝からだろうが真昼間だろうが、胸焼けせずに読めちゃうというわけ。
ベツバラだから(笑)。





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最終更新日  April 10, 2005 11:27:52 PM


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コメント新着

野鳥大好き @ Re:ちょいと試みに・・・(11/21) あのな…、解ったよん。
chang-wei @ Re[1]:やれやれ・・・(11/20) 野鳥大好きさん >やれやれ…でしたね。あ…
chang-wei @ Re[1]:やれやれ・・・(11/20) setattiさん >私のPCも時々おかしくなる…
野鳥大好き @ Re:やれやれ・・・(11/20) やれやれ…でしたね。あはは、赤ちゃんなん…
setatti @ Re:やれやれ・・・(11/20) 私のPCも時々おかしくなるから困ってるん…

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