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このホテルは朝食が素晴らしいと聞いたが、ルームサービスメニューを見るとなるほどなるほど。最高は、シャンパン付きの「ラグジュアリーブレックファースト」7000円。「インターナショナルブレックファースト」は、卵料理に、海苔、赤出汁汁、香の物のご飯セット、それに選べるコーヒーが付いて3400円。「アメリカンブレックファースト」「ザ・リッツ・カールトン・ブレックファースト」「和朝食」などのコースに、アラカルトも細かく2ページにわたるメニュー。そのあと、オールディーメニューいろいろのあとには、スペシャリティで「マクロビオティックメニュー」、フレンチ、日本料理、中国料理のコースが続いている。ナイトメニューになると、前菜、スープ、パスタ、サンドイッチと始まっているが、きつねうどん(1500円)、おにぎりセット、雑炊、ビーフカレー……お子様メニューもかなりあり、一番安いのは、おにぎり2個で400円。合計21ページに及ぶ実にバラエティーに富んだルームサービスメニューだ。
2006年01月31日
神戸のセミナーが終わって、帰ればいいのに、人気で話題のところには仕事柄一応行かなくてはと勝手な理由を付けて、ザ・リッツ・カールトン・大阪に。予約していたのは普通の禁煙ルームだったが、フロントで「禁煙室ではありませんが、もしよろしければ最上階の広めのコーナー部屋にアップグレードさせていただきますが……」もちろん大歓迎。かなり大きめのツインルームで、コーナーの窓は、左側は梅田で、はるか彼方の山並みは京都方面のよう。右は南方向で、大阪湾まで臨める、眺望最高の部屋。南側には大きな雲の固まりがあり、その中に隠れている早めの夕陽が、扇のように拡散された光線となって大阪湾に落ちている。燦然と輝く巨大なサーチライトのようだ。今まで、ホテル側のオーバーブッキングなどの都合でアップグレードになったことは時々あるが、サービスの形では初めてだ。サービスによるアップグレードは、営業だ。普通の部屋から大きめの部屋へのアップグレードなら、コストが大きくアップするわけじゃない。(スイートルームなら別だが)空いていたらアップグレードサービスして、次には最初から居心地の良い大きめの部屋を予約する客も結構居るだろう。グリーン車に乗り始めたらやめられないのと同じだ。部屋に案内され、コートを脱いだらハンガーにかけてしまってくれ、「ウエルカムドリンクがあります、オレンジジュースとペリエですが…」「では、オレンジジュースを」インターネットは、モジュラージャックがあり、有料。一日1950円だかで、週間、月間料金もある。長期滞在者向けだ。こんなところに長期居たら家に帰りたくなくななくなるな。…つづく…
2006年01月30日
今日は、ウエストコントロールのため、ご飯要らない、我慢我慢。といいつつも、やっぱり何か仕上げが欲しい。アサリを買っていたので、それで味噌汁作ったら、どうしてもご飯が食べたくなってしまう。何とかならないかとブツブツ言っていたら、アサリのおすましに、細いそうめんが少なめに入ったのが出て来た。早朝の薄いもやのように、うっすらと白濁したスープから、軟らかい湯気が立ち上っている。薄め関西風の香りが眼鏡を曇らせる。ふっと吹いて、湯気をよけて中を見ると、アサリの身がスープをたっぷり抱き込んで殻から弾けそうに膨れている。その間を縫うようにして、雪のように白いそうめんが絡まっている。刻んだネギがぱらぱらと。表面の緑と、内側の綿のような肉が、背中合わせにくっついて、スープに辛みをわずかに添えている。新作、アサリにゅう麺。
2006年01月27日
私の好きな作家、吉村昭氏のエッセイを読んでいたら、ネズミ退治の話が出てきた。食品の衛生管理の一つとして防虫防鼠がある。虫とネズミ対策だ。虫はともかく、ネズミ退治の話になると、私は複雑な気持ちになる。私の誕生日は、11月18日。ミッキーマウスの誕生日でもある。オリエンタルランドで時々セミナーを行うが、あるときの講演前に、ここの三井取締役と雑談をし、私の誕生日を言った途端、三井常務は「ミッキーマウスと同じじゃないですか」と、楽しそうに笑った。会社が好きなのだなと思った。さらに、私の干支はネズミ。だから、防虫はともかく、防鼠の話になると複雑な気持ちになる。数年前、築地の魚市場の関係者から「猫退治が出来ないか」と相談を受けた。話を聞いたら、ネズミは以前いたが、どういう関係か、猫が増え始めたため、今はネズミがいない。そして犬のようにたくましい猫が増えて困っているという。私は言った「でも、猫退治したら、ネズミがまた増えだすのでは?」この問題は解決できないまま、築地は8年後、辰巳に大引っ越しをすることになった。新潟の電気部品の倉庫から、ある建設会社に相談が入った、ネズミ退治だ。この倉庫では、3000万円もの部品をネズミに齧られたので、何とかならないかということだ。そこで、新しく倉庫をたてようと話をしている建設会社に相談が入った。あと数年間、今の倉庫を使わなければならない。そして、この建設会社は食品工場を数多く手がけていて、HACCPのことをよく知っている。それなら防鼠対策も出来るだろうとなってこの話になったようだ。建設会社から私に相談が来たので、即効策を教えた。築地に行き、猫を数匹捕まえて、新潟に護送する。猫が倉庫から出られないようにし、腹を減らせた状態で、倉庫内に猫を放つ。そして、そのまま猫を倉庫内で飼う。餌少なめの状態を維持しながら。この作戦、建設会社は、顧客が飽きれ離れてしまうのを恐れて、まだ進んでいなようだ。冷凍庫に居着いているネズミがいる。冷蔵庫ではない、冷凍庫だ、マイナス温度。古く、整理整頓されていない冷凍庫の奥に、箱などを利用して巣を作っているのだろうか、マイナス18℃以下の中で生活しているのだ。長くたくましい毛に包まれているという。確かに食べ物は豊富にあるところだけど……写真を募集しているが、まだ手に入っていない。東京のあるデパートからネズミ退治の相談が入った。東京の繁華街にはクマネズミの様な大きいのが増殖している。このデパートでもたくさんのネズミに困っていて、先日も定期的なネズミ退治をしたのだが、4匹しか捕まらなかったという。費用は600万円。「1匹150万円じゃないか! 業者を変えたほうがいいんじゃないですか?」ロサンゼルスのチャイニーズシアターの前には、俳優の手形などが歩道にたくさん敷いてあり、その中にミッキーマウスのもある。あるときそれを見つけたので、ミッキーの名前の横に私の名刺を置いて一緒に写真を撮った。そしたら、それをまねて、あちこちで自分の好きな俳優のと一緒に写真を撮り始める人が出て来た。ネズミと知りあった少年を描いた映画「ベン」は素晴らしい。知的でリーダーシップがあるネズミ「ベン」と少年の友情、そして襲撃、繰り返し流れる哀愁にあふれた曲。ネズミ「ベン」は、ネズミ味にあふれていた。
2006年01月26日
静岡県名産の海産物は、太刀魚や桜エビがある。以前、富士市で、太刀魚一匹分の刺し身が、一人分として出て来たことがある。その店は漁師と卸売店もやっている関係で、原材料が安いからだろう。しかし、太刀魚は切り身を塩焼きに普通はするというところを、一匹分を刺し身とは、何と乱暴なのだろうか。その上これは昼食なのだ。この刺し身を一口食べたところ、その脂肪の素晴らしさにまいってしまった。太刀魚の大トロ刺し身。ところが、数切れうまいうまいと食べ進めていっても、ちっとも減らない。次第にペースが落ち、半分も行かないうちに降参してしまった。この時思ったのは、この脂肪たっぷりトロトロ太刀魚の、適当な大きさの切り身はおいしいだろーなー。いつか。浜松でいつも行く寿司屋「しゅん助寿司支店」に入ると、「今日のお薦めは?」と大将に聞く。浜松市蜆塚2-13-2 電話053-456-2468ここの大将は控えめで、いつぞやは最初の刺し身盛り合わせが来たあと、いつまでも何も来ないので、次はどうしたと聞いたら「ご注文が無いもんで……」ほんの少し商売っ気があれば、今日は何がいいとか、寿司屋なら聞くもんだけど、ここは女将さんが来ないと売り上げが上がらないんじゃないか? まあ、素朴で安心だけど。さて、今日の魚はと見たら、太刀魚がネタケースにぴかぴかと光っている。浜松の「そこら辺」で揚がったのだ。もしかしたらいつかのあの一匹刺し身のカタキがとれるかと「それ、焼いて」と、いつもの座敷に上がった。刺し身盛り合わせには、正月旬の白魚が入っている、さすが産地。サヨリにマグロにイカゲソと、ぼつぼつ食べているところにやっと女将が出て来た。「今日のお薦めは?」と、女将に聞かないと積極的に出て来ない。「ナマコがあります「くれ!」「サザエのつぼ焼きなどは?」「くれ!」太刀魚の塩焼きが出て来た。でかい、雄大に太ってる、脂肪が輝ってる、いい臭いだ。まっすぐ箸は背骨縁側のところに行く。この縁側の細かい骨と骨の間にあるわずかな肉が最高においしいところなんだなー。1センチぐらいの縁側骨を数本まとめて外し、端を持って、前歯で肉をこそげとる。表面の皮がパリッと焼け、中は脂肪がトロリ。ほんの小さな肉片をいとおしく舐め食べる。縁側が無くなってしまったら、本体に。本体の肉も脂肪たっぷりだ、これは素晴らしい、期待した通り、刺し身のカタキがとれた。静岡らしく、焼酎の緑茶割りをぐびりぐびりと飲みながら、最高の太刀魚は、きれいになくなってしまった。跡には、本体背骨と、外された20本ぐらいの縁側の骨が、皿の端にきれいに満足したように並んでいるだけだ。仕上げは浜名湖の大きなアサリ汁。
2006年01月25日
隔月に行く浜松、今回は原稿書くのに前泊することにした。都合2連泊。夕方駅前のオークラにチェックインして、今晩はどこに行こうか?このホテルはとても静かで落ち着ける。ほとんど満室状態と聞いているときも、目覚ましをかけていなければ何時まで知らずに寝ているかわからない。ルームサービスも静かに動いているからだろう。ところが、食事となると、これはというところが無い。結婚式に出た人なんかから聞く話も、芳しくない。今日も各レストランの入り口に置いてあるメニューを見たが、ぜーんぜんおもしろくない。外は寒く、出る気にならない。このホテルの隣に、会社事務所が入っている棟があるので、そっちに何かあるんじゃないかと行ってみた。地下にレストラン街があり、見回ったら、さびしくなってしまった。「5階にもおいしいお店があります」と書いてある。4軒ほどの店があるようだ。行ったら、どれもやはりさびしい。中には空しささえ感じられる店まである。どうしようと思ったら、エレベーターホールの端に「こちらのずっと奥においしい居酒屋」と書いてある。その奥方向を見たら、だーれもいない、なんの看板もない、窓もない、シーンとした冷たいトンネルのような通路だ。この先には静岡産幽霊でも住んでいるんじゃないか。奥の奥に行ったら、重々しい木戸がある。酒蔵の裏口みたいだ。この木戸を開けた途端、お化けに飛びかかられ、だーれも客が居ないがらんとした店内で、たっぷり金を巻き上げられるんじゃないかと恐怖感が走る。耳を木戸に近づけて中の様子を窺う。意外なことに、ザワザワと飲み騒ぐ声が聞こえるではないか!地の果てで宴会を見つけた。しかし、妖怪達の宴会じゃないだろうな?木戸を開けようとしたが、重たくて開かない。腰を入れ、姿勢を低くし、力を入れて引っ張ったら、ごあらごあらと重々しく開いた。ずいぶん客が入っていた。ああよかった。宿下吉庵 053-459-2080禁煙席が無いので、カウンターの一番奥に座ったら、愛想のいいお嬢さんが「いらっしゃいませ」「今日のお薦めは……」と始めた。その中に「そら豆の蒸し焼き」がある。これは神楽坂の「白水」で、元気だった森下店主に作ってもらい、感激した料理だ。普通は茹でるのを、外皮が付いたまま焼く。これだとおいしさ全部閉じ込められる。外皮をはがすと、中の豆は白っぽい新鮮グリーン。適度に加熱され、湯気が豆の周りを漂っている。あっつい。一緒に来た塩をちょっと付けて丸ごと食べる。ああいい香りだ。ビールの次は焼酎で、メニューを見たら「百年の孤独」が1杯800円。これにチェイサーの水を付けてもらう。刺し身は、本マグロ、ホウボウ、スズキ。半分塩とワサビで食べたら素晴らしい。「刺し身の塩ワサビ」いいねえ。ブツブツ食べ飲んでいると、客が次々と入って来る。繁盛店なんだ。手長エビのグリルなど、いろいろのあと、仕上げは香りしっかり、磯海苔の味噌汁。ああ、腹落ち着いた。
2006年01月24日
「世界で一番短い手紙」というのがある。有名なのは、「レ・ミゼラブル」の発行後、著者のヴィクトル・ユゴーが、売れ行きを心配して、出版社に送った手紙、「?」売れてますか?これに対する出版社の手紙、「!」売れてます!ところが、もっと短い手紙が、日本の江戸時代にあった。屋敷の中で暇を持て余していたある大名が、酒でも飲もうと、友人を呼びに使いをやった。使いは、手紙だけを持って帰ってきた。大名が手紙を開けたら、何も書いていない。白紙。はて? と思って、ふと寒さに気が付き、座敷を出て、庭に出たら雪だった。「雪見酒を一人でしなさい」風流だねー。出張から帰ったら、東京は大雪だった。新幹線は15分遅れで東京駅着。中央線は特別快速は全てキャンセルされ、普通の快足だけの間引き運転。出発前の車掌は、自分の列車を隣の列車の車掌と確認していた。列車の中は、土曜日のため、乗客まばらで、雪の背景でシーンと静か。吉祥寺からの井の頭線も遅れ気味。10センチほど積もった道路をキャスターざらざら引きずりながら家に帰り着き、早速プールへ。井の頭公園の中を突っ切る道を行ったら、真っ白になった公園の中に、赤い点がぽつんと。コートを着た小さな女の子がお父さんの横で雪だるまを作っていた。静かな井の頭公園の雪だった。
2006年01月22日
愛知県知多郡。知多半島では河豚が捕れる。しかし、余り揚げない。下関に持っていって揚げる。地元で揚げるよりも下関に持っていったほうが高く売れるからだ。河豚は、静岡でも、盛岡の三陸海岸沿いでも捕れる。でも、下関に持っていくのだ。値がつくから。では、地元には全く揚げないのかというと、そうでもなく、少しは揚げる。わずかながらマーケットはあるから。でも、安い。そこで、その安く陸揚げした河豚を食べよう、ということで、昨冬に続いて、今年も知多半島に突撃。今回は前回の反省もあって、10人になった。前回は5名で、とてもではないが食べきれなかったのだ。「魚虎」到着。http://www.uotora.net/ここは河豚料理の店などではなく、普通の食堂で、2階の座敷に泊まることも出来る。民宿みたいなものかもしれない。大将が好きなのだろう、冬は河豚、夏は長良川の鮎を出すという。2階の広い座敷に入ったら、既に鍋の支度がしてあり、ビールを飲みだしたところに早速刺し身が出て来た。3人前ほどの皿で、何皿来るのかなと思ったら、10皿来た。この大きな皿に入った刺し身が一人ずつなんだ。これならどれだけ取れるか取られるかと気を使わないでいいけど、いいのだろうか、こんなに一人で。ポン酢を付け、口に入れたら、河豚刺しの感触ではない、肉の力強い弾力があるのだ。身が熱いからだ。常識的な河豚刺しの厚さの3倍はありそうだ。普通の厚さだと皿に盛り付けられたスライスの下に、見事な皿の模様が鮮やかに見える、となるのだが、この厚さだと、どんよりとしか見えない。格好よりもおいしさだ! どうだ! 河豚の肉といった贅沢食感。おかみさんに「ずいぶん厚いねー」といったら「厚いほうがおいしいですからね」と、コストのことなんか気にしていない。皆さん、安心して、自分の皿全てを食べ出したら、しばらく静かになった。その中を時々「ウメー!」という気品の無い叫びが発生する。河豚皮、唐揚げと進んでいるところに、鍋に火がつけられた。今日は人数が多いので鍋は2つある。河豚と野菜とどう入れようか決まりはあるのかと誰か言ったようだが、そんなの無い、好きにやるんだ。方針は大きく二手に分かれた。私の方は最初に河豚だけ入れ、河豚の濃厚な味だけ前半楽しもう。もう一方は、野菜を最初にたっぷり入れ、優しい味にしようという方針。こっちは女性が一人、あっちは野菜の好きな女性が二人といったバランスからそうなったのかな?鍋を加熱している途中で、あるのか無いのか運不運、どちらになるか内心気を揉んでいた白子が出て来た。あったのだ。河豚の白子というと、普通は親指より少し太めの、というのが常識だが、来たのは大きなタラコ2腹分といった巨大なもの。「ごめんなさいねー、今日は7個しかなかったから、適当に分けてください」と、女将さん。とんでもない、こんなにたくさん。巨大タラコ、じゃない、白子は、サッと焼いてある。表面サラリ、中どろり。誰かが「クリームブリュレのよう」と表現していた。箸で真ん中を押さえて半分に切ったら、トロリと真っ白な中身が広がった。口に入れた。「……お、お、おいしい!」7個がどんなふうに分けられたかわからないが、どっちにしろ皆さんずいぶん大量に白子が食べられたわけだ。今度は唐揚げが来た。軟らかくジューシーだ。鍋がいい音してきた。私の方の河豚だけ鍋は、しっかりと濃厚な河豚の味。もう一方の野菜が入った方はどうかと「商品開発の試食」と勝手に理由を付けてのこのこ食べに行ったら、これはこれで上品で自然な優しい味だ。野生と優しさ、2つの鍋は、何本もの二合徳利に入ったひれ酒とともに無くなっていった。仕上げはもちろん雑炊。河豚のエキスたっぷり。一滴残らず食べつくした。料金は、東京大阪辺りで食べる河豚の半分以下。食べた量は4倍以上。遠くから泊まりがけで来る客も多いという。要予約。
2006年01月20日
魚屋で、あん肝がたっぷり297グラム入って493円のパックを買った。料理屋に行けば、2口ぐらいのが千円近くするのに。産地はアメリカ産。早速日本酒使って調理したら、つまみというよりも、フォアグラ丸ごとか豚レバー固まりかといったのになってしまった。豪華というか、乱暴と言おうか……ワサビ醤油にしようかと思ったが、ちょっと遊んで、福岡で買ってきた柚子胡椒を使ってみよう。賞味期限が過ぎていたけど、刺激と香りたっぷりそのままだ。醤油に柚子胡椒をたっぷり放り込み、崩す程度に溶かす。豊かに厚切りにしたあん肝にちょっと付けて、口に放り込む。とろとろ……娘の好物は「あん肝ご飯」熱いご飯の上に、あん肝をたっぷり乗っけて、醤油とワサビをかけ、さくさくとかきまぜ、ガブガブ食べる。贅沢な丼だなー。
2006年01月18日
東北の大雪が毎日報道されている中、米沢に来たら、ここもすごい雪だ。市の除雪予算は無くなってしまったという。山形県と市の除雪車は総動員で、雪運びのためのダンプカーは、市内のだけでは足りなくて、県外ナンバーがずいぶん入って来ている。道路の路肩は雪が背丈までたまり、両側が見えない。雪の河原の下を走っているみたいだ。駅の線路の間にも、たっぷり雪溜まり。福島だかの幼稚園で、屋根から落ちてきた雪の下敷きになって、幼児が亡くなった。雪と言っても、氷のように硬く重い雪なんだ。雪下ろしの最中屋根から落ちて怪我したり亡くなる人がずいぶんいる。いつもの志乃に行ったら、雪と月曜日で魚の入荷が無くて、とはいいながら、タラの頭とアラの味噌スープが出てきた。熱くてこれはよいと食べ出したら、白子がたっぷりどんどん出て来た。目の回りも出て来た。ずるりと吸ったら、ゼラチンとろろ。俵のように丸々と大きい牡蠣フライが、竹の器に乗って、1個出て来た。聞いたらやっぱり松島湾の最高級のもので、密度たっぷりで濃厚。「ちょっと試しに話の種に」と、エイのヒレの煮こごりが出て来た。軟骨部分なので、食感はあるが、ちっともおいしくない。何でこんなの? と聞いたら、ここら辺は正月にこれを食べるのが習慣だということ。「おいしいと思って食べているの?」と聞いたら、「ちっともおいしくないけど、これ食べないと正月の気がしない」そうだ。カレイの唐揚げが出て来た。小さめのカレイなので、バリバリ骨まで食べてしまい、頭だけ残った。あんまり魚無い、なんていいながら、ずいぶんいいのが出て来た。腹いっぱいになってしまったので、いつもの焼きおにぎり要らないと言おうとした途端、出て来てしまった。腹極限状態になった。まるでペンギン。
2006年01月17日
今朝は、分別ゴミの、缶と瓶を出す日だ。我が家の年末からの分は、忘年会もやっていたので、いつもの4倍、箱4つ分にもなってしまった。溜まりに溜まった缶瓶は、壮観だ、美しい???いったい、誰が飲んだんだろう……外に出て見たら、隣に6戸ばかりある小さなマンションからの分も加わり、10箱ほど並んでいた。皆さんもずいぶん飲んだようだ。駅まで缶瓶ゴミの状態を見ながら歩いていったら、どこも量は多いが、一二箱だ。我が家の前だけが立派に目立つ。ああどうしよう、早く持っていってくれればいいが。ニューヨークの魚卸売市場が、ウオール街東側の河横高速道路下の古いところから、マンハッタンからは北東になるフルトンに、HACCPを考慮した最新型卸売市場に移った。これを移転前、昨年の2月に、見に行ったら、直ぐそばにゴミの巨大焼却施設があった。魚という繊細な食材の市場を、ゴミ処理場のそばに作っていいのか? という議論は当然あったので、ニューヨークのゴミ処理状況を調べてみた。ニューヨークだけではわからないので、そのあと、シアトルに行ったときにもいろいろ聞いてみた。知りたかったのは、ゴミの分別はどうしているのかということ。結果わかったのは、ニューヨークでもシアトルでも、ゴミは一応分別するルールにはなっているが、そんなこと守っている人など見たこと無い、という実態だった。身近でわかるのは、スーパーマーケットなどにあるイートインだ。サラダ、パスタ、寿司、スープ、サンドイッチなどは、プラスチックの皿やトレイに乗せてある。トレイも大型で、頑丈だ。飲み物は、発泡カップに入っていたり、缶飲料だったり、ペットボトルだ。瓶も多い。ナイフとフォークはプラスチック。紙で包んであるファーストフードも多い。米国人というのは、もったいないからきれいに全部食べる、という感覚は全く無く、適当に、どんどん食べ残す。食べ終わったら、缶、瓶、プラスチック、発泡、紙、ストロー、大量に使うナプキン、飲料には残っているのもあるし、氷も大分ある、そして大量の食べ残し。これらを、ぜーんぶ一つの巨大ゴミ箱の中に、そのまんま一緒に放り込むのだ。環境に理解のある極く一部の人はこれを嘆いているのだが、そんな声、米国の一般大衆に届くわけ無い。北欧の食品工場を何回か視察に行っているが、むこうにいると、缶や瓶を大事にしている。金になるのだ。例えばノルウエーの缶ビールの缶はデポジットする(戻す)と、1クローネ〔18円〕になる。1ダースだったら216円だ。おまけにヨーロッパの人々は、環境意識が高い。ドイツで列車に二人以上で乗ると、チケットは1枚に「何人分」と書いてまとめてある。紙の節約だ。ゴミと環境、さまざま。
2006年01月16日
キエーーー!! と聞こえそうな気合いとともに、1メートルはありそうな、まるで長い如雨露のような急須で中国茶が、佐々木小次郎の背中の刀からのように、私の茶碗に注ぎ入れられた。急須の注ぎ口先端から数十センチ上から、太い糸のような放物線を描いて、一滴もこぼれずに。茶碗にいっぱいになったところで、竹を切るようにサッと注ぎ口を引き上げ、これまたこぼれない。まるで22世紀の建物のようなデザインで有名なテレビ電波発信のための電子塔、大河の対岸には旧市街の夜景の穏やかな広がりを望める上海のレストランの話。「ここはお茶注ぎも名物」と聞いていたが、これは、曲技だ。雑技団と中華料理のミックスだ。お茶は文化でもあるが、中国は曲芸にもしてしまうんだ。やはり上海で、大王蛇というのを食べた。身は骨付きのまま調理してあって、味の濃い地鶏といったところだ。しかし、おいしいのは、皮。蛇のしましま模様の皮は、見た目は気持ち悪いが、食べてみると、裏側にゼラチンの皮がしっかりと付いていて、河豚の皮を厚くソフトにしたようだ。うどんのようにズルズルと、盛られた皿の半分ぐらい食べてしまった。大変に高級な料理だそうで、この日の大宴会の費用の半分近くがこの大王蛇だったという。中国西域の奥地に、空を飛ぶ人がいるという話があり、それを聞いた超物好きな人が調べに行ったらしい。やっと探し当てて見に行ったら、高い崖から下の川か湖に飛び込むのを、遊びなんだか肝試しなんだかでやっている部落だったそうだ。中国って、何でもありそうだな。丸の内の中華ビストロですっかり満腹し、ジャスミン茶を頼んだら、何と呼んでいるのか、葉を糸で束ねて、ボウル状に丸めたのが出て来た。鞠(まり)茶、なんて呼び方はどうかな?上海に行ったとき、レストランでこの形のお茶を出していたので、お土産に持って帰ったことがあるが、おいしい上におしゃれだ。この形にすると、茶葉は一気に開かない。花が開くように少しずつ開いていく。徐々に出るので、長く香りを楽しむことが出来、何回も湯を入れて出せる。さらに、茶葉を元で縛ってあるので、ずっとまとまっているので、のみやすい。同行の方は、奥様へのお土産に、5個入りパックを買っていった。こんなお茶、見つけたら、ぜひ試してみてください。
2006年01月15日
いつもの米澤佐藤畜産への私のステーキの注文は、厚さ3センチ。この厚さだと、肉のジューシーさをたっぷり保っていて、ガス火のフライパンで焼ける最大厚。これ以上厚いと炭火で焼かなければなかなかうまくいかない。佐藤さんのところでは炭火で、30センチぐらい離して焼く。遠火の強火で、遠赤外線効果もあって、時間をかけて、ふっくらと焼く。このステーキ、パーティなどで何人かいるときはいいが、年末に注文したのが残っていて、子供たちもどこかに出てしまい、家内と二人では食べきれないので、1/3にカットして食べることにした。1/3といっても、薄くするのではなく、切り身に直角に分ける。厚さはそのまま。カットしたら、ステーキだかブロックだかわからない形になった。後の二枚はパックして冷蔵庫に入れ、早速フライパンで焼き始める。最初強火で、肉の両面に焦げ目をつける。こうすると表面が固まり、肉汁を閉じ込めることが出来る。後はフライパンに蓋をして、蒸し焼き風に。焼き上がったら、薄くスライスして、擦りおろしたてのワサビをちょっと乗せ、醤油をつけて食べる。肉汁と脂が舌の上で絡まり、じっとりと口の中1杯に広がっていく。ワインをグビリと……ああ幸せ。
2006年01月12日
長い冬眠から覚めたようだ。年末から、ISO22000という、食品の安全管理マネジメントシステムを解説する単行本の原稿を書き始めた。ワインを飲んで早く寝て夜中目覚めて原稿を少し書いたら気が済んで二度寝になったら昼近くそれでもまだまだ起きないでほかほかぬくいベッドにて三島由紀夫を読んでるとそろそろご飯にしてちょうだい食べてしばらくボーッとしそのうち時間は午後半ばプールに行くといいながら泳ぎもしないでサウナバス帰ってくれば嬉しい夕食サウナでしっかり咽乾き冷たいビールがつるつるとそのままワインに移行して再びベッドですやすやと夜中ふたたび起き出して罪滅ぼしにちょっと原稿という年末年始だった。長野のおじさんのところに1泊遊びに行き、その他は風呂、ビール、おいしいの、ワイン、睡眠、原稿、とやっていたら、七草がゆの日になってしまった。正月は早く過ぎるものだ。七草は、ごぎょう、すずしろ、すずな、せり、なずな、はこべら、ほとけのざ。(五十音順)マグロの赤身の切り落としには、硬いご飯が欠かせない。ワサビ醤油のづけにしたマグロを、パリッと真っ黒な海苔に乗せ、硬めご飯を指の先ぐらいほんのちょっと乗っけ、黒ゴマをぱらぱらと20粒ほどかけ、くるっと半分手巻にして、口に放り込む。ああおいしい。このご飯を土鍋で炊いたら、水が少なめだったようで、お焦げが大分出来てしまった。これはこれで嬉しいんだが、残ってしまったので、翌日食べることに。一晩あけたら、七草がゆの日だったので、土鍋の上の焦げていないご飯で粥を作った。お焦げの方はどうしたらいいのかなと思っていたら、なんと、味噌を塗った焼きおにぎりになって出て来た。これはすごい発想だ。味噌焼きおにぎりをオカズに、野生味濃厚な七草がゆになった。
2006年01月09日
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