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2008年01月24日
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カテゴリ: ぱるりん日記
最近、ネットで話題になった

「あまえる」ということについて

という、少学2年生の女の子の読書感想文を、
読んでみました。


日本語ということば


という本の中に収録されています。

宮沢賢治の童話「セロ弾きのゴーシュ」の読書感想文です。

実は、私もこれを読んで泣いてしまいました。


自分の思い出ともリンクして、
涙が止まらなくて。。

これを書いた中村咲紀さんと、お母さんのこと

親子ってとても不思議だ。

咲紀ちゃんとご両親はとてもよく似た人なんじゃないだろうか。



私がぐっときたところは2カ所あります。
ちょっと長いけれど引用してみます。

***********************************************************************

 わたしが、ようちえんの年中のまん中へんのころだったと思います。
「さきのこと、ずうっとだっこしていなかったから、だっこしてあげようか」と、
 おかあさんが言ったことがありました。いもうとのまきがへやにいないときでした。

 わたしは、「いい」と言いました。

「どうして」

「まきがおかあさんにだっこしてほしいと思った時、

まきがだっこしてほしいと思った時、わたしがだっこしていたら、
まきがだっこしてもらえないでしょう」

 おかあさんは、その時、一生けんめいな顔をして、わたしをだきしめてくれました。
おかあさんは「この日のことをずっとわすれない」と言います。
「さきがそんなにだっこしてほしがっていることを、この時まで気がつかなかった」と言います。

だって、その時のだっこが、わたしのおぼえているさいしょのだっこだからです。
これよりまえのだっこを、わたしはおぼえていません。

************************************************************************


とても小さな女の子が、こんなセリフがでるまで一人で追い詰められていた、
そのことの辛さ、それから、咲紀ちゃんのおかあさんが、この時咲紀ちゃんをしっかり
だっこしてくれて本当によかった、という気持ち、いろいろな思いが交錯しました。


もう一カ所、とても心を揺さぶられたところがあります。

咲紀ちゃんが、幼稚園に入園した2学期からおともだちと遊べなくなって
つらい日々を2年ほどすごしていたときのことが書かれてある箇所です。

咲紀ちゃんが、うまくお友達とあそべないまま年長さん(5歳)になり、
妹のまきちゃんが年少さん(3歳)で幼稚園に入ってきます。
咲紀ちゃんは、ほっとして、妹のまきちゃんと遊ぶようになりますが、
お母さんからまきちゃんと二人で遊ぶのを止められます。
お母さんも心配されてのことなんでしょう。
年長さん同士で遊ぶように咲紀ちゃんを諭します。

咲紀ちゃんは、お母さんに「お友達と遊べないこと」を打ちあけます。
そして、お母さんは、幼稚園の先生に、「そのことをおはなししようね。」と
声をかけます。

引用は先生に相談したところから。。。

************************************************************************

 ようちえんにつくと、おかあさんは、ちょうどえんていにいた先生に、
わたしがおともだちとあそべないことをそうだんしました。
すると、先生はおどろいた顔をして言いました。

「さきちゃんは、教しつでは、いつもおともだちとあそんでいるから、
大じょうぶだと思いますけど」先生のことばがはっきりと聞こえました。

わたしは、先生とおかあさんのはなしが気になって、あそんでいるふりをして
耳をすましていたのです。(先生は、わたしのこと、見ていないなあ・・・・・)。

わたしは、先生は、わたしがともだちがいないのをしっていると思っていました。
だって、先生は、年しょうの時も、年中の時も、ずっとわたしのたんにんだったのです。
わたしのことを見ていたらわかるはずです。
「さきちゃんはおともだちがいません。何とかしましょう」と
本当のことをちゃんと言ってほしかったのです。でも、もし本当に気がつかなかったのなら、
「さきちゃん、おともだちいないの?」と、わたしにちゃあんと聞いてほしかったです。
先生は、そのどちらもしてくれませんでした。わたしは、この時からこの先生を、
わたしのことをわかってくれないわるい先生だと思うようになりました。

 おかあさんが、「よろしくおねがいします」をしてかえると、
先生は、わたしが見ているまえで、風ぐみの二人の女の子の名まえをよびました。
「さきちゃんが『おともだちがいない』と言っているから、あそんであげてね」
こんども、はっきり聞こえました。だって、わたしは、すぐちかくにいたのですから。


************************************************************************


ここまで読んだとき、本当に胸がずきずき痛みました。

どんな小さな子にも自尊心やプライドがある、ということは
私自身が身をもって感じましたし、子どもが通っていた保育園でも
先生方からよくでたセリフです。

さきちゃん、つらかっただろうな・・・
そう思います。

このあと、咲紀ちゃんは、たとえ先生に言われたからだとしても
二人の女の子が遊んでくれてうれしかった・・・と続きます。

しかし、その二人の女の子以外の女の子が入ってくると
やはりうまく遊べなくなってしまう。

3学期になると、咲紀ちゃんのつらい様子をみて
お母さんが、妹のまきちゃんとあそぶことを許してくれるようになります。


このあと、小学校2年生になった咲紀ちゃんは、この担任の先生のことを

先生は、わるい先生じゃなかったのかもしれません。いい先生だったのかもしれません。

と語り始めます。

周りの子どもたちが先生を好いていたことを客観的に見つめるんですね。そしてどんどん自分の内面を深く見つめはじめる。

「・・・でも、どうしても、先生は、わたしにとってはわるい先生だと、今でも本当は思います・・・」

彼女の本音も出ます。



本当に、小学校2年生の視点とは思えないほど
深いです。





実は、恥ずかしながら私も、親として
少しだけ似たような経験があります。

長女が年長さん(5歳)の夏、
「おともだちがいない。いつもひとりぼっち」とうったえてきました。
Mちゃんという、いじわるな女の子がいて、
他のおともだちとあそぼうとすると邪魔をされる・・・と話します。

よくよく聞いてみると、1年以上前からで、
長い間、長女の辛い様子に気がつかなかった自分に唖然としたこと
そして、よく考えてみると、もしかして・・・
と思うことはあったのに、自分自身がいろいろ辛くて
つい母親としての本能に気がつかないふりをしていたこと・・・
辛い気持ちでいっぱいでした。

次の日、すぐにそのことを先生に相談しました。
今でもよく覚えていますが、
担任のY先生は私の話を真剣に聞いて
こう言われました。

「ご相談いただいてありがとうございました。
それで、もしお母さんさえよければなんですが、
1週間ほどお時間を頂戴できませんか?
本当に、Mちゃんが、いじわるしているのか、
私だけではなくて、クラスの担任3人で、どう感じるか
1週間みてみたいのです。
しかし、もしご不安があるようでしたらすぐ対処します。
いかがでしょう?」

私は子どもの担任の先生をとても信頼していましたし
先生のご判断におまかせすると話して、帰りました。

そして、1週間がたちました。
長女の様子はどんどん明るくなっていきます。
「おともだちのことだけど、」
と声をかけると、なにごともなかったように
「だいじょうぶ」といいます。

そしてY先生から声をかけられ、
こう説明を受けました。

私たち担任3人で注意して見ていたんですが
やはり、Mちゃんの言葉はきついんじゃないか
と感じました。私だけではなくて
もう一人の担任も、
「もし、自分がああいうふうに言われたら
傷つく」と話していましたし。

それで、なんとかはるちゃんが辛くならないように
対応を考えて担任が入っていくように気をつけてみようと
思うんです。。。

私は、Y先生に
子どもが大丈夫だと話していること
しかし、もう少しの間注意してみていただきたいこと
をお話ししました。


たった1週間で、あっという間に事態は好転し、
ちょっとびっくりしました。

「見ていてくれる」
ただそれだけで、全然違うんだ・・・という感慨。
これは、子どもだけでなく、大人でもそうかもしれません。




ところで、咲紀ちゃんのお話ですが
彼女が幼稚園を卒園した後
どうなっていくか・・・というところが
本当は一番素敵なところかもしれません。
それは、先にご紹介したはてなのブログ
「あまえる」ということについて
でお楽しみいただけます。





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最終更新日  2008年01月25日 02時28分34秒
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