♪ 先人の創りしものにこころ添へばの情念の浮かび来るなり
息子の家から歩いて帰ると決めていたこの日、近くにあるらしいので寄り道して通ってみたくなった。
名鉄常滑線の踏切の向こうに、その松並木らしきものがあった。
ここへ来る途中、犬を散歩させているご婦人に聞いたら、良く知らないようだった。
常滑市 では、2005年ごろから写真を一般から募集して発見・提唱の運動を始めている。私はつい最近まで、こんな「時計のフランクミューラーに似せたフランク三浦」みたいな名前の「世間遺産」というものの存在を知らなかった。
今、通って来た松林がそうでは無く、この川の両脇にある松並木がその対象だというのをこの表示を見て知った。
隅田川は堤防を固めるために桜を植えたというが、ここの松は防風林として植えられたらしい。樹齢200年ぐらいはありそうな立派なもの。
海に近いこの川を上げ潮に乗って、セイゴかボラの稚魚らしきものが遡上してきている。
川と並行した道にも松並木が続いている。
これら「榎戸の防風林」は常滑市指定天然記念物に指定されている。江戸期に植樹されたもので、新田開発と並行して海岸堤へのクロマツが植樹され、現存する樹は198本。護岸堤防から少し離れて松林が200m程続く。
この「世間遺産」という言葉を最初に使ったのは、写真家の藤田洋三氏が出した「世間遺産放浪記」らしい。
「働き者の産業建築から、小屋、屋根、壁、近代建築、職人、 奇祭、無意識過剰な迷建築まで、庶民の手と風土が生んだ「実用の美」の風 景。沸騰する遺産ブームの中で、見過ごされてきたもうひとつのヘリテイジ(= 遺産)を日本全国津々浦々に追った旅の記録。」
2007年4月発行
「近代化で捨ててきたモノを懐古するのではなく、置き忘れられたモノにひそむ物語を知ることで未来を探るのが、世間遺産の方程式」と藤田洋三氏が書くように、産業遺産或いは世界遺産までには至らずとも、地域に古くから存在するもののいずれは無くなってしまうであろうものたち。
今、各地で街おこしの一環として「世間遺産」を合言葉に、地域に埋もれている貴重な文化的遺産の発見・提唱の機運が盛り上がっているようだ。
松並木を離れて少し行ったところで、林の中に山ウドが花を咲かせていた。山菜ブームの時には根こそぎ掘られて、場所によっては絶滅したところもある。
セントレアを飛び立ったジェット機が、無風の伊勢湾を北へ向かって上昇してゆく。
冬に落葉していた灌木の林。今は葉を茂らせて、冬とは全く違う風情を見せている。これも防風のためのものだろう。
夏の様な暑さに誘われた母子が、波静かな汀で遊んでいる。
空はまさにピーカン。ランニング用のノースリーブシャツで歩いているが、それでも暑い。6キロほど歩いたところで休憩。
家まで13.5キロ、18,000歩程度。2時間半ほどのウォーキングなのに何だかとても疲れた。以前、腫れてしまった事がある右膝の辺りが少し気になる。
◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題してスタートすることにしました。
◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
◆2016年5月8日より「気まぐれ短歌」と改題しました。
★ 「ジグソーパズル」 自作短歌百選(2006年5月~2009年2月)
☆ 短歌集 「ミソヒトモジ症候群」 円居短歌会第四歌集2012年12月発行
● 「手軽で簡単絞り染め」
■ いい天気だが・・・政治は・・ 2017.10.08
■ 安楽死という選択肢 2017.10.06
PR
カレンダー
キーワードサーチ
サイド自由欄
コメント新着