歌 と こころ と 心 の さんぽ

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2022.02.18
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カテゴリ: スポーツ関連

♪ 蜘蛛のごとく手足を伸ばし妖しげな魔力振りまくニコロ・ワリエワ


 17日、オリンピック女子フィギュアのフリーで、ロシア・オリンピック委員会(ROC)のカミラ・ワリエワ選手(15)は、ジャンプで転倒が相次ぎ、「暫定(ドーピング問題が決着した後に確定する)」扱いで4位だった。痛々しくて見ていられなかった。

 団体での華々しい五輪デビューから10日余りで、天国から地獄に突き落とされた15歳の天才。ロシアという国に生まれたために、まるでメダルを取る道具の様に扱われて純真なこころを凌辱された格好となって、痛ましいったらありゃしない。
 SPではまだ余裕があったのか、トリプルアクセル(3回転半)の着氷は乱れたものの、3回転フリップ、3回転ルッツ―3回転トーループの連続ジャンプはきれいに着氷し、82.16点をマークしてトップだった。



 ライバルたちに勝利を諦めさせる強さから、ファンは畏敬の念を込めてワリエワを“絶望”と呼ぶ。今シーズン出場したグランプリ(GP)シリーズ2連勝、ロシア選手権、欧州選手権と出場5戦全勝でSP、フリー、合計ですべて世界最高得点をを打ち立てた。


女子SPの演技を終え、感極まった表情を見せる(読売)
 6日に行なわれた団体戦のSPでは、90・45点の高得点で鮮烈五輪デビューを果たし、フリーでは女子選手として五輪で初めて4回転ジャンプを成功させ、ROCの金メダルに貢献した。(スポニチ)


 昨年12月のドーピング違反が発覚しながら北京五輪出場継続が認められたこと自体が異常なこと。それにもまして、ロシアがドーピング問題で出場できないのにROC(ロシア・オリンピック委員会)という形で出場していること自体に問題がある。これじゃあロシアの思うつぼじゃないか?


フリーを終えて、あまりにも無惨。キスアンドクライどころじゃなかった。

 ワリエワからは禁止薬物トリメタジジン以外に、心臓疾患の治療に使用される「ハイポキセン」「L―カルニチン」が検出されたことが明らかになった。ともに禁止物質ではないが、ダイエット効果がある「L―カルニチン」は注射などによる制限値を超えた投与は禁止。心臓への酸素供給を助ける「ハイポキセン」は米国反ドーピング機関(USADA)が最近、禁止薬物指定を訴えて実現しなかった。
 USADAのタイガート委員長は3種類の薬を組み合わせた服用の利点を、「持久力の向上、疲労の軽減、酸素消費効率の促進」と説明。偶然どころか巧妙に組み合わされている。

 世界反ドーピング機関(WADA)は、2種類の薬物検出はトリメタジジンを誤って摂取したとのワリエワの主張と合わないと指摘している。


 それにしてもこの選手を始めて観た私は、その美しさと演技のすばらしさに圧倒され、スケートの世界もまた女性の向上の目まぐるしさに度肝を抜かれたものだ。

 手足が長いうえに体が細く、赤い手袋をして黒のコスチュームをまとい滑り、回転し動き回る姿は、視覚効果抜群でそのスター性とカリスマ的風貌も相まって、ただただ惹き付けられるばかり。
 それを観ていて、あの痩せた体に黒い服をダラーと着て、蜘蛛のようにヴァイオリンを弾いたヴァイオリンの鬼才「ニコロ・パガニーニ」が重なってきた。

 21世紀のスポーツ界に汚点を残すようなロシアの横暴が、この稀有の逸材をダメにしてしまうのか。他に国籍を移してしまった方が、スケート界のために、あるいは世界中のファンのためにもいいんじゃないかと思いたくなる。いっそのこと悪魔に魂を売ったプロのスケーターとして、パガニーニのような生涯を送るのもいいか。

 ロシアと中国が覇権争いをして、スポーツをそれに利用している状況を打破する手立てはないものか。金と欲に目がくらんでいるIOCは絶対に現状を維持しようとするだろうし、そこに付け込んで両国は今後もごり押ししていくに違いない。





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最終更新日  2022.02.18 10:23:10
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◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
◆2016年5月8日より「気まぐれ短歌」と改題しました。
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