歌 と こころ と 心 の さんぽ

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2024.06.27
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カテゴリ: 政治・政治家

♪ AIが特殊人格得るころの人は地球を畏みおるべし


 かねがね政治をAIにやらせてはどうかと思っているところに、こんな話が中日新聞の「中日春秋」に書かれていて、思わず手を叩いてしまった。


拡大します

「世界初のAI候補」とされる「AI・スティーブ」さん。実際に出馬しているのはAIを開発した会社の経営者だが、この人はAI候補の「代理人」という立場であくまでもAI候補の判断によって政策や主張を決めるという。
 当選した場合、議会での採決もAIの指示に従うという。


 これで良い。ヘタな我田引水、自己顕示、内輪の事情、利益誘導的な意見など通らないAIの曇りのない驚異的判断力に委ねる方がよっぽどいい。純粋な本来あるべき姿を示したよほど説得力のある意見が出てくるに決まっている。勿論、AIに解答をどういう風に求めるかでその内容は違ってくるが、それを踏まえた上での理想的解答は自ずから見えてくる。

「AIがディストピア(壊滅的未来)を招くフィクション作品を連想して身構える一方、出馬の意図を聞けば、なるほど興味深い点もある」と、控えめな物言いだが、この記事を書いた記者も本来の在るべき姿が反映して、面白い結果が出るだろうことを期待しているのだろう。

 このAI候補、有権者の意見を24時間受け付け、政策に反映するらしい。有権者の声を直接聴いて、それを忠実に実行する「政治家」なんて今まで一人も居なかった。SNSで、逐一議会の様子や自分の行動を発信し、生のリアクションと対峙しながら、悪いところは修正し譲れないところは説得し、全身全霊をさらけ出すことができれば、不祥事とも無縁の政治が可能かもしれない。

 *2023年11月、ブラジル北部の連邦裁判所判事が15日までに、生成AI(人工知能)を使って判決文を作成したとして、司法当局から調査を受けている。ロドリゲス氏は生成AI「チャットGPT」を用い、「信頼できる顧問」の助けも得て、判決文を書いたという。

 ブラジルでは、AIを使って判決文を書いてはならないとの規定はない。国家司法評議会(CNJ)によれば、ブラジルでは最近、職務で過度にAIを利用する判事が増えているという。

 *ブラジル南部リオグランデ・ド・スル州の州都ポルト・アレグレにおいて、ChatGPTが生成した条例案が市議会を通過するという出来事があった。しかも、ChatGPTの作文だということは、実際にこの条例が施行されるまで明らかにされなかった。

 *米(ワイオミング州)では市長選にAIチャットボットが出馬。マラーという人物が「Virtual Integrated Citizen(仮想統合市民)」を略した「VIC」の名前で市長選の届けし、「AIを市長選に立候補させている」と受け取られた。VICが当選した場合、彼の方がVICのアバターとなって行動するとしているので、前述のAIスティーブと同じ構図と言えるだろと。


VIC とはどのようなチャットボットなのか?
GPT-4を利用してミラーらが開発したもので、シャイアン市議会が公開している数千件の公的文書を学習データとして微調整されている。さらに、公的記録や政策文書などのソースから大量のデータを分析。情報に基づいた意思決定を支援するように設計されているそうだ。党派的には「無党派」であり、データとエビデンスに基づいて、シャイアン市民に利益をもたらす政策を策定するとしている。


人間の政治家は不要に?(JBpress筆者がChatGPTで生成)

 *世界各国の議会が参加する国際組織である「列国議会同盟(IPU)」が発表したレポートによれば、生成AIは文章の要約や議会討論の記録の作成などといった形で、議会における実験が始まっているとか。

 *また、英イングランドとウェールズの地方自治体を代表する組織である「地方自治協会(LGA: Local Government Association)」は、イングランドの地方自治体におけるAIの導入状況を調査し、2024年6月にレポートとして発表。回答した自治体のおよそ70%が、人事、総務、調達、財務などさまざまな分野において、生成AIを利用または利用を検討していることが判明している。
JBpress より)


AI政治家が問う人間の政治家の存在意義。
当然、岸田首相には人間にしかできない価値創造が期待されているが・・・

「AIには、現在や過去のデータに基づいた判断しかできない」と考えるのは、現段階では当然なのかもしれないが、これらを基にした理想的な理念などはいくらでも作成できるはずだ。

 以前、「 ここ 」にも書いたが、AIはすでにあるものから導き出すのだから、発明したり発見したりすることなどありえないと思われがちです。しかし、まったく違う分野のもの同士をない交ぜて論じることなど無かったものが、AIによって平然と行われ、垣根など取り払われていく。異次元の世界を軽々と行き来するようになれば、そこから導き出されるものは予想できないものでしょう。

 AIがまったく想像していなかった分野に応用され、人間の思考の裏をパラレルワールド的に見えない形で構築されるようなことが起こるかもしれない。
 思想や感情がない分、今までにないシビアな結論を導き出す可能性もある。要するに、既定の常識や価値観が通用しなくなるということ。政治、経済、文化、社会すべてにおいて、動植物の突然変異のように飛び火という形でつぎつぎと変化が起こっていくだろう。


 予想できないことは書きようがない。分からないことをつべこべ言っても始まらないとも思う。しかし、今までの延長線上で、楽観バイアスによって嵩を括っていて良いわけがない。





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最終更新日  2024.06.27 08:43:21
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◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題しました。
◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
◆2016年5月8日より「気まぐれ短歌」と改題しました。
◆2017年10月10日より つれずれにつづる「みそひともじ」と心のさんぽに改題しました。
◆2019年6月6日より 「歌とこころと心のさんぽ」に改題しました。
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