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2016/02/20

捕らぬ狸のぐっどあいであ☆

テーマ：ＤＶ・虐待(98)

カテゴリ：記憶

まだ畑に何も植え付けてもいないのに、無人野菜販売の小屋設置を考えていた。

ひとまず主人に話してみた。
「スチールラックやカラーボックスに『野菜￥100』て看板貼って、道路には出せんけど、例えば敷地のこういう所に置いたりとかして野菜を並べとくのは、どうやろ？」
「収入になると、確定申告とか大変やろ？」
「103万円だっけ、それ以下ならいいんやないの？」
「農家さんがやるんならまだしも、まだまだ素人でそれは、やっぱりあかんやろ」
「うん、そうやねえ…。売上金をね、半分とか、寄付できたらいいなあと思っとったの、養護学校とか児童養護施設みたいな所に。あんたが働いて稼いだお金を私が『寄付しまーす』て、何か違う気がして」
「そんなら野菜現物を持ってけば？」
「？！」

じわじわ…。目が潤んだ。

実はこないだ、またちょっとフラッシュバックしたことがあった。

真ん中の妹が、小学校の図書館で借りてきたパン作りの本を読んでいて、
「なんで寝とるとパンが出来るの？」と聞いてきたことがあった。
本を見たら、児童向けの料理本なので「良く練る」がひらがなになっていた。
この笑い話は、これまでもちょくちょく思い出していた。
その時は初めて、その先を思い出した。
私が借りるのは小説ばかりだったし、妹は借りてくるだけで作ることはなかった。
「なんでいっつもお菓子作りや料理の本ばっか借りとるの？」
「お腹空いとる時、見とると気が紛れるで」
その時は、ふーん、そんなものかと思った。

戦争中や戦後の誰もがみんな空腹だったのとは違い、飽食の時代に私達は切り離されていたんだ…。

芋づる式に、別のこともフラッシュバック。

小２か小３の６月ごろ、いきなりガタッと体重が何kgか落ちたことがあった。
保健室の先生に「入院するような病気でもしたの？」と訊かれたけれど、思い当たることは何もなかった。
小学生の頃、夏休み中は必ず体重が落ちて、いつも下痢していた。アイスクリームを食べたから下痢したんだと考えて、ずっとアイスクリームを食べないようにしていた。

育ち盛りの子どもが、体重を落とすこと事態が普通ありえない。
そんなこんなのネグレクト（育児放棄）だったんだ。
それは私だけでなく、妹達も同じだったんだ。
私達は、学校給食で命をつないでいたんだ。
保健室の先生に訊かれた体重激減も、本当は「何か」あったのだけれど、解離性健忘で全て忘れていたのかもしれない。解離性健忘になるような「何か」をされたのかもしれない。記憶は飛ばしても、体重でSOSを出していたんだ…。

そんなことを思い出したら一層、たんまり野菜を作って、たんまり妹に送ろうと思った。
妹の所には、食べ盛りの小学生の子どもが４人もいるし、きっと喜んでくれる。

無人野菜販売でお金を貯めることを具体的に考え始めたのは、その後だった。
311の被災地支援で、現物より現金にしてくれと耳にタコが出来る程に聞いているので、現金化しなくてはと野菜販売を考えていたのだろう。
良く考えたら現物のままでいいんだ。現物のままの方が喜ばれるんだ。なあんだ、ムリしなくても頑張らなくても、「そのまま」でいいんだ。

とにかくとっても嬉しかった。

もし本当にたくさん収穫できて、友達やご近所さんに於福分けして妹にも送って、それでもお届けできる程の量があれば、児童養護施設に連絡してみよう。
もし喜んで受け取って頂けた時、先方のためだけではなく、私の回復にもつながるのだろう。
そのためには畑やらないと。
ほんと、まだ何にも植えてないのに、何を考えてんだか。すっかり捕らぬ狸。

昨日の空豆移植で、またもや腰痛が悪化。
今日は雨。午前中に接骨院に行ってきた。午後はうちで大人しくしてよう。
明日は晴れの予報。友達も来てくれて、主人と友達がタマネギ移植を手伝ってくれる。じゃがいも植付け部分などに、堆肥鍬混みもやれるといいな。

春は、突然訪れて一気に芽吹くから、きっと慌ただしくなる。
３月間近な三寒四温。
一雨ごとに、春が近付いてくる。