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2015.07.01
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カテゴリ: デザスター映画
0088 マキシマム・ボルケーノ

『マキシマム・ボルケーノ』オモテ面

【スタッフ】
・監  督  サム・ミラー
・製作総指揮 マイケル・モスレイ
・制  作  アラン・イヤーズ
・脚  本  コリン・ヘーパー・バーシー&リアル・B.ワットソン
・撮  影  ギウリオ・ビッカリ
・提  供  プレシディオ

【キャスト】
・オリビア・ウィリアムズ「シックス・センス」
・ルパート・ペリー・ジョーンズ「マッチポイント」
・ケビン・マクモナギル

・ダレル・D.シルバ
・ジャニーン・ウッド

『マキシマム・ボルケーノ』ウラ面

【仕  様】
・型  番  IP-09
・製作年度  2006年
・製 作 国  イギリス
・原  題  KRAKATOA THE LAST DAYS
・収  録  本編 88分
・音  声  1.オリジナル<英語>(ドルビー・デジタル・ステレオ)、2.日本語(ドルビー・デジタル・ステレオ)
・字  幕  1.日本語字幕、2.日本語用デカ字幕、3.日本語吹替用字幕
・サ イ ズ  16: 9 LB ビスタサイズ
・そ の 他  片面1層ディスク、MPEG-2、COLOR、DOLBY DIGITAL、

・販 売 元  インターフィルム

【ジャケット】
・オモテ面:大噴火、火砕流、火山灰…。
      平和の楽園が一瞬にして地獄と化す!!
・ウラ面 :その時、何ができるのか?
      衝撃と驚愕の最新パニック・スペクタクル巨編!!

       最新CGと巨大セットを
       駆使して圧倒的迫力で見事に完全再現した。
      36,000人もの(!)犠牲者を出した実際に起こった
      歴史的大災害を完全映像化!
      大自然の猛威の前では、人間はちっぽけな存在である
      ということを、まざまざと見せつけられる!!

オモテ面は、噴火する火山、溶岩にのみこまれる海辺の村、子供を抱えた女性の姿がオーバーラップされている。この一枚で、作品の内容が出来るデザインだが、ちょっと作品の方向性とは違うような気がする。(笑)
それは、ウラ面のデザインに如実に現れている。スペクタクルよりも、遭遇した人々の人間ドラマに重きをおいた作品なので、ジャケットに用いて映える画像が少ない。だから、オモテ面とウラ面で、同じ画像が用いられている。
もう少し、作品の内容を正確に伝えるデザインを模索すべきだった。(それは、邦題にも言えるな)

【感  想】
「クラカトア/最期の日」

BBCらしいドキュメンタリー・タッチの群像劇。生真面目なところが英国っぽい。(笑)
ヒドい邦題なので、原題の直訳をレビューのタイトルにしてみた。こっちの方がよくないか? 『ポンペイ最期の日』みたいだが、よほど内容と合致している。

19世紀後半、大勢の死傷者を出したインドネシアのクラカトア島の火山噴火を題材にしている。知らなかったが、最大規模の噴火だったらしい。残された日誌や記録をベースに綴られている。ドラマティックな演出を排したためか、地味な仕上がり。けれど、そこに描かれた一つひとつのエピソードは重い。後から、じんわりと来る作品だった。

物語は、難を逃れた地質学者のモノローグで始まる。彼は、噴火を予見しながら何も出来なかったことを悔いている。それは学者(観察者)の宿命というものだろう。映画と違って、現実の世界では学者がヒーローになることは、まずない。現代の観点からしても、警報や避難、ひいては“備え”というヤツが如何に行政の仕事であるかが分かる。

主人公は、農園管理官のオランダ人。妻と2人の子供、そして赤ん坊がいる。どうやらスパイスの輸出が思わしくないらしい。噴火の予兆を察知して「逃げましょう」と言う妻の言葉も耳に入らない。そのため、一家は惨事に巻き込まれることになる。危険に対する感度が生死を分ける。人生いろいろあるが、この感度だけはピュアに保ちたいものである。

特筆しなければならないのは、この家族に仕えるインドネシア人の存在が光っていたこと。作品に余韻を与える好演だった。彼は、自分の家族を逃がし、オランダ人家族を守ろうとする。その献身ぶりに胸が痛くなった。彼もまた、英雄的な行動はしない。ただ、主と行動を伴にするだけ。けれど、現地の住民とオランダ人との狭間で均衡を保つ役割わりを担っており、その自覚ぶりが切なかった。

また、客船の“酔いどれ”船長のエピソードも心に残った。7つの海を制した英国だからこその逸話だろう。彼は、火山周遊のために操船することを善としていない。だから、友人のために中国人労働者を密入国させる手助けをしたりする。
船での出来事が他のエピソードに較べて具体的なのは、航海日誌が残されているからだろう。幾分脚色がみられるものの、おそらくこの通りだろうと思える説得力があった。

随分昔のことだが、ダイビングをしに三宅島によく通っていた。夏場は2週に1回のベース。ホームグランドのつもりだった。魚影も濃く、大島のように他のダイバーとカチ合うことも稀で、静かに海を楽しむのに最適だった。おかげで、大勢の知己も出来た。
それだけに噴火による全島避難は衝撃的だった。海の中はどうなっただろう? 浜は残っているのだろうか? タンクを借りた海洋○発は? 思いを焦がしながら十数年……。いつの間にか若くなくなっていた。(笑)
クラカトア島にしろ三宅島にしろ、火山の噴火が大勢の人生を奪う。自然災害は、いつどこで発生するのか分からない。止めることも出来ない。地震も噴火も津波も人間の思い通りにはならないのだ。

予知研究も盛んなようだが、仮に完成したとしても、私たちは素直に警告を信じることが出来るだろうか? もしかしたら、この信じられない心が、これからの時代は被害を大きくする要因になるかも知れない。そんな風なことを思った。
――私自身、避難しないかも知れないな。(苦笑)

事実を元にしているため、台詞やエピソードに結末がないことも多い。物語全体は落ち着くべきところに落ち着くが、普段から過剰な演出のドラマを見慣れた目には物足りないかも知れない。けれど、その物足りなさこそが本作品の良心だと思う。

オススメ!





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Last updated  2015.07.01 19:02:23
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