>あからさまな「絶望」と「絶望の笑顔」の差は何なんだろうと、
>考えさせられました。

そうだね。そこって何なんだろう。
あるいは、世界には絶望の裏返しに暴力に走る人だっている。そこを分けてるのって、人格なのか、文化なのか、外的な要因なのか。
机の上ではわかんないことだらけです・・・。 (April 12, 2006 07:43:25 PM)

ヘンリーの国際関係学

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ヘン国

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April 7, 2006
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テーマ: 海外生活(7812)
子供の笑顔


「あれだけ貧しいのに、笑顔でいられることがすごいと思った」

フィリピンの貧困地区を訪ねた人たちは、口を揃えてそのように言う。
僕もまたそうだった。
経済的に恵まれていながら、笑顔を忘れていた自分に気付かされ、励まされる。
そして、「貧しく、厳しい生活状況の中で、なぜ笑顔でいられるのか」と感心をする。


だが、こう思う。「感想は、それだけで良いのか」と。
「『なぜ笑顔でいられるのか』ということに対して、もっと疑問を持つべきではないのか」と。


そこで、理由を考えた。彼らの笑顔の理由は2つあると、僕は思った。





希望。

僕が出会った多くの人たちはNGOの支援を受けている。
つまり、万が一の時は支援を受けることができるという希望を持つことができる(実際には、経済的に不可能な場合があるだろうが)。



アペロクルスにある都市型スラムを訪れた時、ある写真を見せてもらった。
そこには、家を失った火事の後であるのに笑顔でいる住民たちが写っていた。

2005年のクリスマスの直前、この地区で火事が起こった。
密集した住宅、しかも材料は木材やビニールシートなどである。
火事は延焼し、多くの人々が住む場所と家財道具を失った。
わずかばかりの貯金も灰になった。
不幸中の幸いで使者は出なかったが、紛れもなく大惨事である。


しかし、その直後の写真には笑顔があったのである。


ACCEは、火事後に迅速に支援を行った。
そのことが、彼らに笑顔を与えたのではないだろうか。
僕にはそう思えて仕方がない。



 公衆トイレの設置や奨学金、ポストカードつくりの仕事などである。
 当初、住民たちは懐疑的だったそうだが、実績を重ねて信用を得てきたという。
 その成果は、この地区を歩くだけで分かる。
 僕は一参加者に過ぎないが、子供たちは一緒についてきたり遊びに来たり、大人たちは見ず知らずの我々に笑顔を向けてくれる。
 それはまるで映画の1シーンのようである。)

アペロの再建






あるいは、 絶望。

ただし、この絶望とは「潜在的絶望」とも言えるものである。
裕福な生活をする者たちと比較して自分たちを判断するのではなく、今の自分たちだけを見る。
上等な生活という情報を(無意識にせよ)遮断することで、現在に満足する(しかない)。
そして、笑う。
そういった類の「絶望」である。


「Just accepted. No option.(受け入れるだけ。他に選択肢なんてないんだから)」

この答えは、生活や仕事についての満足感を尋ねたときに、必ずと言って良いほど聞いたものだ。「満足している」という言葉の後に。


ゴミ山でのインタビューの際には、こんなことがあった。

「欲しいものはありますか」と尋ねられた女性は、
「家族みんなで暮らすことができる。それだけで幸せだ」と答えた。

我々は、笑顔でその答えを聞いた。

だが、ふいに彼女の瞳から涙が頬を伝ったのである。

少しの沈黙。

……。

彼女が、再び、口を開く。

「子供たちのために奨学金が欲しい。学校に行かせてやりたい」



目に見える笑顔だけが、本当の気持ちとは限らない。そのことを、このインタビューの答えは伝えている。





笑顔に対して、我々は何を思うべきか。

励まされる。素敵。すごい。見習おう。
そういった「我々側」の感想も重要であろう。


だが、相手側の気持ちを慮って、考えるべきことがあるのではないか。
笑顔の理由が、絶望ではなく、希望からくるものにするために。


見ているだけではわからない問題もあるのだ。

フィリピンで出会った人々の笑顔は、本当に素敵だった。

「なぜ笑顔でいられるのか」について、もう一度思いを馳せたい。



笑顔のある風景


笑顔のこどもたち





<過去の日記>
フィリピンを訪ねて その0「はじめに」

へんりのヒトリゴト





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Last updated  April 7, 2006 10:42:23 PM
コメント(10) | コメントを書く


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考えたい。  
ぶらび★  さん
へむりさんのこの日記を読み、薄れかけていた旅の記憶に鮮明さを取り戻すことができました。
30日会った時にも話していたけれど、私は、彼らが笑顔でいられる理由が本当にわからなかった。
でも、へむりさんのこの言葉はその答えのひとつなのだと思います。彼らの中にある希望と絶望という、へむりさんの答え。
んーーもっとこれからACCEで考えたい、こういう事。
へむりさん、お仕事大変でしょうが、時間の許す限りは是非お越しくださいね☆
(April 7, 2006 11:35:00 PM)

ぶらび★さん  
ヘン国  さん
>へむりさんのこの日記を読み、薄れかけていた旅の記憶に鮮明さを取り戻すことができました。

僕も、こうして書くことによって思い出そうとしてるのかも。
「忘れてしまうから、またフィリィピンに来た」と言ってたメンバーの気持ちは解ります。
今は、日本でできることを模索したいと考えているけどね。

>30日会った時にも話していたけれど、私は、彼らが笑顔でいられる理由が本当にわからなかった。
>でも、へむりさんのこの言葉はその答えのひとつなのだと思います。彼らの中にある希望と絶望という、へむりさんの答え。

うん。僕も「これもひとつの意見かな」と、まとめる意味で書いてみた。正解かどうか、ではなくてね。

>んーーもっとこれからACCEで考えたい、こういう事。
>へむりさん、お仕事大変でしょうが、時間の許す限りは是非お越しくださいね☆
-----
ほんまにー。たぶんいけるで。土日はちゃんと休めるみたいやし。平日はさすがに厳しいけど(苦笑)。
「ビジネス」という視点だけで、世界を見たくないんだよね。社員の人の「給料が安いから、○○の国がいい」なんて話を聞いて思った。
そこにある社会構造の問題まで、きっと考えてない、って、そう感じる言い方だったから。
視野の広い人でいたいですわ。 (April 8, 2006 12:17:37 AM)

希望と絶望。  
SAYO さん
あると思います。絶望という言葉を「あきらめ」「ひらきなおり」
と置き換えると私にはもっとしっくりくるかな…。あの潔さ、しなやかさ。
良くもあり、悪くもある面だと思う。加えてフィリピンの人たちは「笑う」のが
うまい!…これは私の勝手な想像だけど、ふと「この人たちは幸せなふり
をするのがずば抜けてうまいんじゃないか」って思えてくる。…謎は深まる
ばかり(笑)。でも「考え続ける」ことってものすんごく必要だと思う。
いつも自分にそう言い聞かせてる。

私たちがいわゆる発展途上国に対して持つイメージをそのまま
実際にしたような、あからさまな「絶望」の表情も、町の中には転がって
いるし、私は未だにそうした「絶望」とどうやって関係を持てばいいのか、
どうやって捉えたらいいのかと悩んでる。いや、むしろ「思考停止」
になっちゃうかな。十代半ばの母親が数人の幼い子どもと一緒に
物乞いをしている。彼女に話しかけることはどんな意味をもっている
んだろう?と、「頭で考えて」しまう自分にイライラしたり。

あからさまな「絶望」と「絶望の笑顔」の差は何なんだろうと、
考えさせられました。
(April 9, 2006 06:29:22 PM)

反省。。。  
みかん さん
私はフィリピンで出会った人たちを見て、
「貧困の中でも笑顔でいられるって、精神的に強い証拠だ。」とか、
「貧困の中でも笑顔でいる人たちをみてほっとした。」
って一方的なことしか考えてなかった。
向こうの立場になって考えることができなかった。反省です。。。
相手の立場になって考えることが支援なのにね。
うーん。もっと人の気持ちを読み取れる人間になりたいです。
その力を、ボランティア活動を通して養っていきたい!

笑顔と言うと、ここ数日浮かんでくるのはアペロやペレーズで遊んだ子供たちの笑顔ばかり。
ペレーズのデイケアセンターにいた子供たちの笑顔には、へんりーさんの言う絶望はないのでははいかと。
あのくらいの歳では、まだ無知で貧困についての理解もないだろうし。
だけど、だんだん大きくなって現実を知ってしまうと心からの素直な笑顔ができなくなる子もいるかもしれない。絶望の笑顔になるかもしれない。

「子供たちの素直な笑顔を守りたい」

今一番強く思うことです。
(April 10, 2006 11:34:36 PM)

SAYOさん 前半  
ヘン国  さん
>絶望という言葉を「あきらめ」「ひらきなおり」
>と置き換えると私にはもっとしっくりくるかな…。

ああ、そっちの方が僕もしっくりくるかも。

>良くもあり、悪くもある面だと思う。

うん。その辺が難しいところ。
(「こちら側」の意見ではあるけど、)「いいじゃん、笑ってんだから」とも言えるし、「そうじゃないだろ」ともいえる。

>加えてフィリピンの人たちは「笑う」のが
>うまい!…これは私の勝手な想像だけど、ふと「この人たちは幸せなふり
>をするのがずば抜けてうまいんじゃないか」って思えてくる。…謎は深まるばかり(笑)。

なるほど(笑)。で、惹きこまれちゃうんだよね、あの笑顔に。

>でも「考え続ける」ことってものすんごく必要だと思う。
>いつも自分にそう言い聞かせてる。

だよね。ありのままのものを受け取ってしまっては、きっと見過ごしちゃうようなことがある。そう思って、生きてみようと、もがいてる。

>あからさまな「絶望」の表情も、町の中には転がっているし、私は未だにそうした「絶望」とどうやって関係を持てばいいのか、
>どうやって捉えたらいいのかと悩んでる。いや、むしろ「思考停止」
>になっちゃうかな。十代半ばの母親が数人の幼い子どもと一緒に
>物乞いをしている。彼女に話しかけることはどんな意味をもっている
>んだろう?と、「頭で考えて」しまう自分にイライラしたり。

僕も、そういった場所で、何を話せば良いのか、まるで想像がつかない。話すべきかどうかさえ。
そこで踏み出せる人を見て、畏敬を感じるくせに。
そういう人たちと対峙するための立ち位置をみつけてないのかもしれない。 (April 12, 2006 07:42:53 PM)

SAYOさん 後半  
ヘン国  さん

みかんさん  
ヘン国  さん
>私はフィリピンで出会った人たちを見て、
>「貧困の中でも笑顔でいられるって、精神的に強い証拠だ。」とか、
>「貧困の中でも笑顔でいる人たちをみてほっとした。」
>って一方的なことしか考えてなかった。
>向こうの立場になって考えることができなかった。反省です。。。

いやいや、僕も彼らの声の中から拾っただけですから。そんな風に考えるきっかけを。

>相手の立場になって考えることが支援なのにね。
>うーん。もっと人の気持ちを読み取れる人間になりたいです。

だね。でも、深読みし過ぎて躊躇しちゃう僕みたいな人にならんように(笑)。

>その力を、ボランティア活動を通して養っていきたい!

良いなぁ☆学生のうちからガンガン参加すりゃよかったよ、ほんと。

>笑顔と言うと、ここ数日浮かんでくるのはアペロやペレーズで遊んだ子供たちの笑顔ばかり。
>ペレーズのデイケアセンターにいた子供たちの笑顔には、へんりーさんの言う絶望はないのでははいかと。
>あのくらいの歳では、まだ無知で貧困についての理解もないだろうし。

そうかもね。生まれた時からそうだったってのもあるだろうし。
でも、ペレーズの漁村でさえ「海外に働きに行きたい」って言ってる青年も居たし、どこかしら不満を抱えているのかも。考えると頭がプスプスしてくる・・・。

>だけど、だんだん大きくなって現実を知ってしまうと心からの素直な笑顔ができなくなる子もいるかもしれない。絶望の笑顔になるかもしれない。

同感。

>「子供たちの素直な笑顔を守りたい」

>今一番強く思うことです。

うん、そだね☆あんときの笑顔をそのままに!
嗚呼、また会いたいなぁ・・・。 (April 12, 2006 07:50:28 PM)

長くてごめん  
SAYO さん
>僕も、そういった場所で、何を話せば良いのか、まるで想像が
>つかない。話すべきかどうかさえ。そこで踏み出せる人を見て、
>畏敬を感じるくせに。
私もそうだなぁ。怖くなって、結局「話して何になるんだ?」って
疑問に襲われて終わる。家もなくて食べるものも足りなくて、拾って
きた服を着てるあの子たち。私にも組織にも、それを何とかする力は
ない。無力感と悔しさで泣きそうになる。

そういう場面を思い返すと、やっぱり「家族がいるから幸せ」
とか、「毎日、食べるものがあるから幸せ」っていう言葉は嘘では
ないんだろうな、って逆に思えてきた。本当のどん底が傍に
あり、自分も下手したらそのどん底に転落するかもしれないという
状況にある時、少しマシなレベルにいる人は今の状況を幸せと感じ
られるのかもしれない。過去にどん底を経験した人もそうかもしれない。

アペロの人たちが自分よりも貧しい人たちに対して「かわいそう」
って言う時、同情すると同時に、「自分はそうでなくて良かった」って
ほっとすることってあるんじゃないかと思う。それは私たちが「日本人
は恵まれているんだ」って実感するのと似ているような気がする。
そして、そういう風に思う相手がいない人たち、つまり最底辺の
人たちは「絶望する」しかないんじゃないだろうか。
「絶望」しつつも何とか生きているという時期があり、その後にその
状況に耐えられなくなる瞬間があると思う。そういうとき、自殺を
したり暴力や薬に走ったりするんじゃないかなぁ…なんて想像。

この間、私の知っているアペロの人が売春を始めたという話を
聞いたよ。夫が出て行ってしまって収入がなくなり、子どもを養って
いくためにそうせざるを得なくなった。彼女は「絶望」とそうでない
状況の狭間で売春という選択をしたんじゃないか…と思った。

うわ~人の日記で色々つぶやいてごめん…。
(April 18, 2006 01:01:51 AM)

SAYOさん  
ヘン国  さん
>無力感と悔しさで泣きそうになる

それでも、目に映った人たちに対して行動をしてるsayoさんを見て羨ましく、そしてなりたいと思ったよ。そういう場所にいるということが。

>本当のどん底

なるほど、そうかもしれない。
まだまだ僕らの基準でものを見ていたのかもしれない。

トンド地区のごみ山で家族にインタビューした時、
小さな女の子が、アレルギーで目を真っ赤にさせてたのに、
「医療に関しては問題ないわ」と言っていたのを思い出した。
これくらいは当たり前だ、って。

ものを考える基準って、ほんと難しい。

>つまり最底辺の人たちは「絶望する」しかないんじゃないだろうか。
>「絶望」しつつも何とか生きているという時期があり、その後にその
>状況に耐えられなくなる瞬間があると思う。そういうとき、自殺を
>したり暴力や薬に走ったりするんじゃないかなぁ…なんて想像。

そうなのかも。
豊かと言われる日本にもある自殺の問題と、まるっきり無関係ではないのかも、とふと思いました。

>この間、私の知っているアペロの人が売春を始めたという話を
>聞いたよ。

身近な人がそういうことを「せざるを得ないから」という理由で始めたのを聞くって、心にくるね。
日本でする贅沢な外食1回分で、(継続的で、かつ本質的な解決になり難いとはいえ)そういう仕事をする必要がなくなるかもしれないって思うと、
なんなんやろ、この世界って・・・と、どうしても思ってしまいます。
そんな僕には、新入社員歓迎会って結構辛いです。割り切るけど。

>うわ~人の日記で色々つぶやいてごめん…。

全面的に歓迎します☆
ペースが早速落ちてるけど、このまま書き続けるから、また書き込んでね!! (April 25, 2006 12:39:24 AM)

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QaifZMKJxktKamZeq さん
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