ひまわりおばさんの独り言

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2018.04.13
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島の学校の先生が転勤する。

生徒たちが港に集まって、校歌を歌いながら見送る風景。

今朝の「にっぽん縦断 こころ旅」(NHK)の冒頭の場面です。

涙もろい私は、もちろん胸がいっぱいになってもらい泣き(あ、画面では誰も泣いてない・・)


私は初任が立川二中で、六校目の八王子の椚田中で退職を迎えました。

三年生を送り出してからの転勤と、一年二年の終わりでの転勤は気持ちにかなり差があります。

卒業式でさんざん泣かせて貰って転勤、いい感じです。

生徒たちと一緒に私も新鮮な世界に突入っていう気分です。



私一人がいてもいなくても大差は無いのだと分かっていても、後ろ髪を引かれる思いでした。

その都度大いに反省したものです。

毎日「やりきった」と言える位努力したのか?と。


転勤のときだけではなくて、そんな反省は日々ありました。

生徒たちの長い人生の中で、ほんの一時を共にするだけの私たちです。

何を教えればよいのか、どう関わればよいのか、模索し続けました。


新米先生だった頃は、えらそうに「先生面」をしていた気がします。

自分の中になんとなく「先生像」があり、それは生徒だった頃の自分が作り上げた物でした。

「こうあらねばならぬ」に自分が縛られて、生徒も縛り付けて、 形を作らなければ と思い込んでいた気がします。


一校目で私の中の「先生」の偶像は粉々にして貰いました。


びっくり号泣怒ってる


花屋の店員、零細企業の事務員を経て、昭和52年4月に赴任した中学校は大規模校でした。

田舎者にとっては、東京の中学生は大人っぽくて恐い存在でした。

5月の連休明けの家庭訪問、副担任とかは学校で様々雑仕事です。

黙々と書き物をしていた私の机にポツンと黒い雫が・・・

見上げたと同時に職員室の天井全面から、ザ~~~っと黒い水滴びっくり



ついて上がってみると、廊下と二教室が水浸しでした。

廊下の流しから見事な雑巾の堤防が築かれ、水は職員室の真上の教室に誘導してありました。

後始末がそれはそれは大変だったこと、最初の衝撃でした。


家出、恐喝、万引き、シンナー、集団で乱闘などなど、およそ自分の経験にはありえなかったことばかり。


担当学年の生徒が問題を起こすと、教員が分担して事情を聞きだします。

関係生徒が多い時は新米の私にも聞き取りが振り分けられます。

私はこれが大嫌いでした。

何回やってもいつもいつも生徒に騙されました。

先輩諸先生方からお叱りばかりでした。

自分の非力や詰めの甘さを痛感しても反省しても、成長はしませんでした。


騙されてもいいんだ、それが私のやり方なんだと確信できたのは10年以上経ってからでした。


教員は警察ではありません。

生徒がやってしまった間違いを何から何まで聞き出すことが仕事ではないはずです。

ましてやそれを罰するなど、教員のやるべきことではないでしょう。

私たちの仕事は 教えて育てること です。


生徒に騙されてもいいではありませんか。

「そうか、あなたの言うことを信じていいんだね。私は信じるよ。」

それが嘘だと分かったときに叱ったりなじったりするのは違う。

「残念だ、話せるときが来たら話してね」でいいと思う。

あたかも「先生ですから」当然という立場で向き合うべきではない。

「私は人と人として、対等にあなたと話をしている」という地平で生徒と付きあう努力をしてきたつもりだ。

本当のことや本心を語って貰えないのは信頼されてないから。

信頼していても本当のことが言えないときもある、人間だもの。

先生という立場をかさにきるのは、ほら、パワハラですよ。


目の前に普通に座っている生徒が、想像を絶するような事情を抱えている場合もある。

先生だからといって何が言える。

分かった風なことを行ったとたんに関係は切れる。

受容する、共感する、寄り添う、本音で付きあう・・・・・

教員生活の中で人間としてのありかたを探ってきました。



「世間」の厳しさにはちょいと欠けたりもしている「学校」という特殊な世界かもしれない。

そんなことを危惧するが、私にとって本当にいい仕事だったと思う。





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Last updated  2018.04.13 12:29:23
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