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コメント新着
65歳以上で介護生活をされている方たち が、
少しでも楽しい時間を過ごし、
心も身体も健康でいられるようにするための会。
私は約20名の方たちに、、
絵本と紙芝居を読んできました。
もう何十年も絵本を開いていない、
「絵本というと、まず
"子どものための本"
という印象がありますね。
内容も幼稚なのでは?
と思われるかもしれません。・
でも私は、絵本というのは
誰にでもわかることばと
的確に表現されている絵で
大切なことをストレートに伝えてくれる本
だと思っています」
そして、 家族愛 や 友情 がテーマの絵本を中心に選んで読みました。
今日紹介したいのは、その中の一冊。
『ねずみとくじら』
(ウィリアム・スタイグ/せた ていじ訳/評論社)
海が大好きで、海のことばかり考えていたねずみのエーモスは、 自分でつくった船に乗り、大海原へ漕ぎ出します。
かぎりないほしぞらをながめて、
いきて ここにいる けしつぶほどの ねずみのみも、
いきて ひろがる だいうちゅうのなかまとして、
しみじみ うちゅう ぜんたいを したしく かんじました。
ところがあるとき、転がった拍子に海に放り出されてしまいます。
もう助からない、と諦めかけたそのとき、 くじらのボーリスと出会い、助けられます。
ねずみとくじらはお互いに、相手を心から尊敬し、信頼し、 秘密まで打ち明けあう親友となります。
別れ際にねずみのエーモスはくじらのボーリスに言いました。
「 ぼくのたすけがいるときがあったら、
よろこんで やくにたつつもりだから、
わすれないでくれたまえ」
そんなエーモスを、くじらのボーリスはわらいました。
「あのちいさいねずみくんが、
ぼくのやくにたちたいとさ。
なりはちいさいが、しんせつのかたまりだな。
ぼくはかれがすきだ 」
何年も経ったある日、 くじらのボーリスは嵐にあい、浜辺へうちあげられ、 それを見つけたのが、ねずみのエーモスでした。
今にも死にそうなボーリスとの切ない再会。
ところがエーモスはすぐにその場を離れてしまい、 ボーリスはつぶやきます。
「たすけてもらえないことは、わかっていたさ」
「なにかをしようとしたって、
あんな ちいさいものに、なにができよう?」
エーモスは2頭のぞうを連れて戻ってきて、
そのぞうたちがボーリスを助けました。
いよいよ別れのとき。
「さよなら、なかよしのくじら」
「さよなら、なかよしのねずみ」
ふたりは、このさき2どとあえないことを しっていました。
そしてぜったいに あいてをわすれないことも しっていました。
「皆さんいかがですか?
ねずみとくじらのように
住む世界が違っていたり、
身体の大きさ、生活、経歴、国籍、年齢...
自分とかけ離れているけれど、
心から尊敬できる、大好きなお友だちはいませんか?
長い間会えずにいるけれど、
決して忘れることのないお友だちは?」
その他、今回 読んだ本です。
● 『とべバッタ』 田島征三 偕成社
● 『ふたりは ともだち』 (おてがみ)
アーノルド・ローベル作 文化出版局
● 『おこだでませんように』 くすのき しげのり 小学館
● しろいからず (イソップ童話)
そして参加者の感想アンケートの一部です。
「振り返って見ると、ずい分長いこと絵本にはふれてないような気がしました。
一番元気だった頃の自分を垣間見るこの時間(ひととき)でした。
今、子ども達はそれぞれ自分の生活、子ども達と奮闘している現在。
私も今更ながら、元気で奮闘しようと思いました。
ありがとう!」
「とても優しい語り口で心にしみました。
忘れていた何か(優しさ、あたたかさ)を思い出させていただき、
きれいな風が心に吹き渡ってきました。
ありがとうございました」
「70年の年を重ねると、
子供の頃、母に読んで聞かせてもらったことを思い出しました 」
「心あたたまる絵本の読み聞かせ、
本当に久しぶりに心が温かく、いっぱいになりました。
久しぶりにこのような気持ちになれたこと、嬉しかったです。
相手の心に訴えるような読み方でしょうか、
感動いたしました。
ありがとうございました」
「自分の中で何かやりたい事とか、違っている事があれば
全力を尽くしてやれば出来るのではないか?と元気をもらいました。
思いやりの気持ちを大事にしていこうと思いました」
「絵本の読み聞かせ。
薬を飲むより効果一番。
心のビタミン有難うございました。
胸が熱くなりました」
...皆さんの感想文に感動した私でした。
どこかでこのような会の企画がありましたら、
ぜひ声をかけてください♪
ひなたまさみ