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2005年05月14日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
「通」とは言えないまでも、ときどき京都に行って癒される人は多いはず。清水寺や金閣寺ではなくて、もう少し観光客が少なくて趣のあるところ...ということで、オススメしておきながら、自分ではきちんとその順番に行くことのなかったコースを、友人♂をガイドしながら実際に回ってみました。そしたら、想像以上に楽しかった!

1)円通寺:京都一の借景庭園
このお寺の欠点はロケーション。中心地から離れていて、最寄りのバス停からも歩いて10分くらいあります。地下鉄烏丸線の終点、国際会館駅からタクシーで10分ほどでつきます。でも、そのロケーションこそが、観光客をほどよく遠ざけてくれるわけです。

このお寺の見どころは借景庭園。青空の広がる日には、庭園奥にたつ松の木の合間から比叡山がくっきりと見えます。松の木と生け垣が自然の額縁のような役割を果たして、美しい風景画をつくります。この景色を見れば、遠くまで来た面倒を忘れさせてくれます。僕が到着したときに、ほかの参拝客はわずか5人ほど。広間に座ってぼんやり遠くを眺めると、煩悩が飛んでいきます。

この借景がマンション建設によって見られなくなる、と言われて久しいわけですが、その後どうなったんでしょう。借景とはいえ、この庭園の美しさを破壊するのは罪だと思いました。開発もいい加減にせい、というふうに思うでしょう。京都で共産党が強いのは、街の乱開発に反対する人が多いからだと想像するわけですけど、住民のマインドはきわめて保守的。ここで保守と革新が手をつなぐのか、と実感。

2)上賀茂神社周辺のグルメ
円通寺からはタクシーで1000円くらい。すぐにつきます。この神社そのものも世界遺産ですし、朱色の鳥居や伽藍が美しいんですが、自分としては、その周辺をオススメします。ひとつは社家の群れ。平屋建ての住居が並んでいて、車道との間に浅くて広いせせらぎが流れます。このせせらぎの水の透明なところが美しい。上賀茂神社にもせせらぎがあるんですが、この水も透明できれいです。伊勢神宮に通じる神々しさを感じることができます。

もう一つは、神社前のグルメ。やきもちで知られる神馬堂の前には1時間待ちという行列ができていました。僕が行ったときはちょうど行列がなくなっていたタイミングだったので、15分ほど待ったところで買うことができました。軽く焦げ目のついた餅の中にあんこが入っているんですが、これが実に上品な甘さ。歯触りや餅の伸び方も実に心地よいです。

神馬堂の数メートル先にある今井食堂は、さば煮定食が有名。しかもお値段が700円弱なので、学生がたくさん来ていました。内装は至って地味で、歴史と共に風化してます。客は全員壁と向き合いながら一心不乱に定食を食べます。でも、そんなインテリアや雰囲気を忘れさせるほどおいしいです。味付けはクセになるようなよい濃厚さで、さばは口の中で骨がホロホロと崩れていきます。食べるたびに「はあー、うまい」と嘆息したくなるほど。さば煮だけなら、今まででダントツのうまさです。忘れられない味。午後3時には閉店してしまいますので、ランチで行くべし。


上賀茂神社から歩いて5分のバス停「上賀茂御薗橋」から、9番系統のバスで「北大路堀川」下車。そこから5分。合計移動時間15分で行きます。近い!

大徳寺は大きな寺で、丁寧に歩けば半日はかかります。が、ここは目的地へ一直線。僕にとっては京都一の安らぎスポット、高桐院へ。お堂へ至るアプローチの美しさはとにかく息をのみます。ちょうど新緑の季節で、びっしりと生えた苔の緑も若々しく、見上げれば新緑のもみじの間から木洩れ日がまぶしく光ります。このアプローチをゆっくり一歩一歩踏みしめて歩くと、心の中にマイナスイオンを吹き込むような清新な感覚を覚えます。

お堂に入って、やはり苔むした庭を前に、縁側に腰掛けて、深いため息をひとつ。静かにたたずむと、風が吹くたびにかさかさと揺れる竹林の音だけが聞こえます。他の拝観客が少なければ、自分も竹林の一部にとけ込めるような、凛とした静けさを体感できます。ここでいただく抹茶も、なめらかで実においしい。さすが、茶道発祥のお寺です。拝観は午後4時半まで。

4)大徳寺・大仙院
ここでは毎週金・土・日の午後5時から1時間、週末座禅会を開いています。参加費は1000円。事前に代表者名と人数を伝えておくのがベターです。高桐院の拝観終了時刻から大仙院に行くと、30分弱の拝観ののちに、座禅会が始まります。ジーンズやスカートで来た人には、座禅しやすいようにと、オーバーパンツを貸してくれます。座禅が初めてでも、きちんと足の組み方、手の組み方、正しい姿勢、それから棒でたたかれるときのお作法を教えてくれます。

座禅は30分ハーフで前後半にわかれて行われます。へその下のツボ、丹田に力を入れて、背筋を伸ばし、視線はやや下げて、頭に残る雑念を捨てていきます。12人ほどの参加者がいましたが、そこに誰もいないかのような静けさに包まれて、足の痛さを感じながらも、目前に広がる枯山水の庭や、青空を見ながらの座禅は実にすがすがしく、心が整っていくような感覚を覚えます。足が痛くてイヤとか、沈黙に耐えられないという人などいると思いますが、ぜひ一度体験してみていただきたい。座禅の感覚が残って、背筋がピンと伸び続けますよ。

5)石塀小路
大徳寺前というバス停から206系統のバスで一本。しかし、30分くらいはかかります。東山安井で下車。高台寺に向かって緩やかな坂を上り、寺の手前で左折。見逃しそうな細い路地の上に「石塀小路」の灯籠が見えます。その小路に昔の情緒を感じさせる味わいがあります。車が入ることのない細い路地、左右にたつ石塀。日が暮れて道を照らすのはオレンジがかった電球の明かり。ここに片泊まりの宿があったり、小料理屋があったり。写真では表現しづらい風情にあふれてます。

ということで、ここまで歩けば、かなり京都を実感できる一日になるはず。僕はこの後、舞妓さんも訪れるという祇園の割烹で舌鼓を打ちました。うーん、幸せな誕生日でした。





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最終更新日  2005年05月18日 01時14分04秒
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