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2006年07月04日
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カテゴリ: サッカー
ドルトムントは、今まで試合が行われた中では最も小さな街です。試合の日に中心街のホテルを予約するのは至難の技です。準決勝の会場となるスタジアムは、街の中心から地下鉄で10分ほどのところにあります。65000人収容という規模は、街の大きさを考えると大きすぎるように思えました。この日は地元ドイツが決勝進出をかけて戦うということで、全国からファンがやってきました。そのため、ドルトムントに到着する列車は、ダイヤが乱れに乱れました。広場にはユニフォームを着て、瓶ビールを抱えたサポーターが押し寄せていました。

スタジアムに着くと、95%はドイツのサポーターで、イタリアの応援席はコーナーの片隅にひとかたまり。甲子園球場で応援する横浜ファンの割合のような感じです。僕の前列のサポーターは試合前から立ちっぱなしで、全然座ってくれません。見づらいので周りが注意しても「こんな大事な試合に座ってなんかいられるか!」と言わんばかりに逆ギレしてました。あー迷惑。こんなうざいサポーターがいるなら、イタリアを応援してやる、と心の中に決めました。

試合が始まると、やはりホームの利があるドイツには大声援。準々決勝と同様、耳鳴りがするほどの指笛が時折こだまします。前列のサポーターは全身をふるわせて応援してました。ボールを支配したのはドイツでしたが、イタリアはディフェンスで1対1の状況になっても、ファウルすることなく、シュートコースをふさいたり、複数で囲んだりしながら守りきりました。英語で言うと”bend but didn't break" (たわんでも切れない)しなやかな対応でした。延長後半までもつれこんだ試合ですが、ドイツの枠内シュートはわずか2本でした。延長後半終了間際に、イタリアが2点を取って勝ちました。いずれもわずかな隙をついたもので、見事なサヨナラ勝ちです。ワンチャンスにかける集中力、イタリアの伝統的なしぶとさがいかんなく発揮された試合でした。内容的にもイタリアの方が勝っていたと思いますので、僕はいい結果だなぁと思いましたが、「よっしゃ!」とは到底言えない状況でした。

試合後、スタジアムはドイツサポーターの落胆のため息に包まれました。隣の席のお兄ちゃんは泣いていました。立ちっぱなしだった前列のサポーターは呆然と虚空を見ていました。こういうときにまたスタジアムに流れた曲が "You never walk alone"。ドイツ人を慰めるようにしっとりと流れるなか、ピッチに残る選手たちに惜しみない拍手が送られました。 ドイツが準決勝で敗退したことは、地元ファンにとっては残念かもしれませんが、2年前の欧州選手権の内容や、大会が始まる前の予想を考えれば、大躍進だと言えるでしょう。グループリーグではディフェンスラインの裏を取られて失点していたのが、決勝トーナメントではその欠点が見事に修正されていました。監督の采配や戦術と、選手のコンディショニング、ホームアドバンテージが発揮された結果だと思います。

冒頭にも書いたように、ドルトムントの街は小さく、準決勝の夜に中心部で宿を取ることはできませんでした。知人が予約した、郊外のホテルに泊めてもらうことにしていました。この郊外に出るまでが大変で、ドルトムント中央駅前に人だかりが出来て、混雑を理由に駅の正面で1時間近く止められました。この日は夜でもやや蒸し暑く、大柄のドイツ人に囲まれると、酒臭さも手伝って、たちまちムワッとした空気に包まれました。しかし、ドイツの警備は日本のようにピチッと水も漏らさぬ感じではなく、どこか抜けているところがあります。正面からは入場できなかったのに、反対側に回ったとたんに駅に入ることが出来て、臨時列車に乗って帰りました。それでもホテルに着いたのは午前2時前でした。唯一、今大会の運営で不満の残る対応でした。





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最終更新日  2006年07月19日 05時13分05秒
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