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2007年05月14日
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カテゴリ: 旅
出会いの神様の本家本元、出雲大社で、自分の誕生日に、年に一度のお祭りが行われる…この巡りあわせは神様の思し召し? と、前向きに解釈して、有給休暇を取って行くことにしました。出雲大社には一度行ってみたいと思っていたので、ちょうどいい機会でした。

出雲大社1

5月14日、出雲大社では天皇陛下の勅使を迎えて例祭が行われます。例祭は出雲大社で最も重要な祭典のひとつ。神職たちは一年に一度、例祭にしか着ない正服(せいふく)に身を包み、祭事を行います。とは言うものの、一般の人間は祭典に参加することはできず、本殿の外から見つめるのみです。ということで、残念ながら例祭を拝見することはできませんでしたので、きちんとお参りをすることに。

出雲大社:銅の鳥居と拝殿

銅の鳥居をくぐって、拝殿に向かいます。近くのツアーガイドの説明によると、この鳥居をなでると、一生お金に困らないといういわれがあるそうです。「ホンマかいな?」と思いながらも、先立つ欲望には勝てず、なでなでしてしまいました。

出雲大社には、普通の神社と異なる三つの特徴があります。
1)巨大な注連縄
銅の鳥居をくぐって、拝殿に向かうと、軒下の注連縄の大きさに驚きます。幅8m、太さ4m、重さ1.5トンはあるそうです。隣の神楽殿に行くと、注連縄はさらに大きくなります。幅13m、胴回り8m、重さ3トンにものぼります。

出雲大社の注連縄が不思議なのは、その大きさだけではなく、縄の向きが普通の神社と左右反対につけられていること。普通は向かって右側が上手(かみて)にあたるはずですが、出雲では上下が逆です。その起源や理由はわかりませんでした。昔から「そういうものだ」ということで伝えられてきているとか...


2)拍手(かしわで)は4回
普通、神社での参拝は2礼・2拍・1礼が基本ですが、出雲大社の場合は、4拍になります。その理由について、「幸せのシ=4」説や、出雲が「死(=4)の国」に最も近いため、祭神の大国主命(オオクニヌシノミコト)を丁重に祀るために4度打つ、という説などがあります。どれが正しいのか、よくわかりませんが、とりあえず、4拍してお参りします。4回もたたくと、念入りに願い事をしているように感じます。

出雲大社・本殿


実際に本殿内部を見ることはできませんが、図面が公開されていて、不思議なことに祭神の大国主命は正面ではなく左側(西)を向いています。古事記では、出雲大社の西には日本海があって、その先には「常世の国」(死の国)があったと考えられています。

大国主命

ではなぜ、西を向いているのか?「逆説の日本史」(井沢元彦・著)によると、大国主命は自らつくりあげた国をアマテラスの子孫に心ならずも譲らねばならず、激しい怨念を抱いて死んでいったのではないか。大国主命をガードするかのように、アマテラス系の「御客座五神」が南を向いています。つまり、大国主命の怨念を鎮めながら、アマテラス系の神に礼拝させるための絶妙な配置になっていると考えられるといいます。

出雲の国を譲った大国主命は「幽事」(かくりごと)の支配者となります。人間の運命や縁結びは、幽事の領分とされます。大国主命を主神とする出雲大社に、縁結びのご利益があると言われる理由は、ここにあるわけです。

そんな背景を「予習」してきたものの、せっかく出雲までお参りにきたわけですから、やはり神様と相対してお祈りをしたいものです。本殿正面から反時計回りにぐるっと回り込むことにしました。

出雲大社:十九社

本殿の両脇には、秋(陰暦10月11日?17日)に神様が住まうという十九社があります。木造のアパートのようです。ちなみに、この時期のことを、地元では「おいみさん」と言って、派手なことをほとんど行わないのだそうです。神様のいる間は、慎んだ行動をとろうという地元の人たちの了解があるのでしょう。

出雲大社2

ふと本殿の方向に振り返ると、正面からは見えなかった本殿の巨大さに気づきました。実に野太くて力強い。かつて、芸術家の岡本太郎が、その姿を見て「この野蛮の凄み、迫力、おそらく日本建築美の最高表現である」と絶賛したそうです。白木でさっぱりとした伊勢神宮とは対照的です。この出雲大社の社殿の構成は大社造と言われますが、その奥行きの深さには驚きました。

出雲大社3(本殿)

本殿の真裏に来ると、本殿の大きさがさらにわかります。近くには、スサノオノミコトを祀った素鵞社(すがのやしろ)があります。出雲は、高天原から追放されたスサノオノミコトが八岐大蛇(ヤマタノオロチ)を退治して、クシナダヒメと結婚した地です。こういうお社を拝見すると、出雲に来た実感がわいてきます。背後にうっそうとした山林があって、ここがパワースポットだという人もいるそうです。

そして、本殿の西側、大国主命の正面からもお参りしました。本殿は、例祭の最中で、神官らが神饌を片づけているように見えました。

出雲大社4

丁寧にお参りをした後で、今年開館したばかりの古代出雲歴史博物館に行きました。ここには、かつて出雲大社が高さ96mの、日本一の巨大建築物だったことの証拠となるような巨大な柱(宇豆柱)の一部だけでなく、国宝の銅剣や銅鐸など、出雲に残された古代の品々が展示されていました。古事記や日本書紀をベースにした出雲の歴史についてのビデオもありました。とにかく広いので、丁寧に見ていると、この博物館だけで1日たってしまいそう。

出雲そば

帰る前に、門前で出雲そばをいただきました。薬味とつゆを3枚の器に小分けされたそばにぶっかけて食べます。ちょっと食べ方が意外でしたが、とてもおいしかった!

出雲大社5

出雲大社には、他の神社には見られない独自の歴史と慣習があります。そのルーツをさぐることは、日本の起源を探るようなもので面白いです。現場に行くと、その神秘さが伝わってくるような気がしました。





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最終更新日  2012年04月18日 06時58分31秒
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