BLUE’S MOODS/BLUE MITCHELL 一言でいって、たくあん。若者にはなかなかそのうまさが理解しがたい。焼き肉とかすしなら、嫌いでなければだいたい誰が食べてもうまいだろう。たくあんはそれ自体突出してうまいというわけではないが、うまい人にはうまいのだ。うまく感じるときがあるのだ。これは薄味でも小気味よい、さわやかなたくあんに似たジャズ?だ。ワンホーンの何の変哲もないハードバップなのだが、曲がどれも良い。のっけからI’LL CLOSE MY EYES、すばらしい!ウイントン・ケリーはサポートの天才。そのあとにはマイナー調の曲やブルースが続き何とも気持ちいい。5 SIR JHONのケリーのソロには脱帽だ。跳ねるスイング力は唯一無二で、マイルスが手放したくなかったのがよく分かる。ピアノをピアノらしく鳴らすセンスを持っている本物のピアニストだ。おとなしい地味な感じのミッチェルにきれいな色を付けて引き立たせている。ケリーは、要するにホーン奏者にカッコを付けさせる一流のスタイリストなのだ。