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2017.12.20
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カテゴリ: 小説/物語
そう!
母だけはだませなかった。
母だけは分かっていた。

だからこそ母は私が家でひとりで昼食を食べる日の朝はチキンハンバーグを温め続けてくれた。

「またあのハンバーグでええんか?」とたまに母は私に問いかけることもあったが、私は「うん!」と返事をした。

あんなに子供にインスタントを食べさせることを嫌う母が、せめて私が食べたいというものを用意しようとしてくれたのだ。
おそらく少しでも私の家に帰る足取りが軽くなれば・・・と考えてくれたのであろうことは幼い私にも感じとることができた。

少しでも足取りを軽くしたい・・・ということは、私の帰宅の足取りが重いことが分かっている証拠なのだ。

だからこそ、私もその思いにこたえるべくひとりの時間と対峙した。


そして冷えたハンバーグとご飯を食べ続けた。
理由は1つ。
母が私に用意してくれた食べ物だからだ。

私は思った。
たとえこれが石であっても、毒であっても絶対に食べる!
それが母の用意してくれたものであるなら・・・。

あの冷え切ったチキンハンバーグの味は今も忘れてはいない。
私にとってあの味は、子を想う親の気持ちであり、親を想う子供の気持ちであるからだ。





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最終更新日  2017.12.20 02:49:32
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