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2018.01.02
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カテゴリ: 小説/物語
彼はいつも取り巻きのバカ連中から名前で呼ばれていたが、名字がIだと分かったので私はI先輩と呼ぶことにした。
本人はみんなと一緒でも呼び捨てでもいいとは言ったが、地獄のように上下関係が厳しかった野球部を卒業した私には、たとえどんな人物であっても上級生を呼び捨てにすることはできなかった。

彼は私を家に招いたことを店長に知らせたらしく、店長は私に「行って来たらええよ。何か道が開けるかも知れへんで!」と言ってくれていた。

そして夏休み最初の土曜日の午後に、私はI先輩の家に行くことになった。

当日先輩と私はいつものスタジオがある楽器店で待ち合わせた。
彼がスタジオに上がらず私を連れて家に帰ることを知ったバカ女共からはブーイングの声が聞こえてきた。
それでも先輩はひとりひとりに言葉をかけて事情を簡単に説明した。

このとき知ったのだが、
店に来ていきなり店長の手ほどきを受けていたこと!

この2点で私は女共に不評だった。

そこに来て今度は私だけI先輩の家に招待されたのだ。
女共からの評判は更に悪くなった。
ざまぁ見ろだ!

店から先輩の家までは徒歩で15分ほどだった。
歩きながらまずは私が質問した。
彼はいつもスタジオに入ると、セッテイングされているドラムセットに向かってその技を披露する。
でもいつもギターケースを持ち歩いているので、どちらを本職(専門)としているのかが知りたかったのだ。
先輩は自らをべ―シストだと言ったので、背負われたケースにはベースが入っていることを私はこのときはじめて知った。

彼がドラムを叩き終えてベース演奏に移るころには、いつも私の姿は消えていたのだ。





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最終更新日  2018.01.02 04:08:26
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