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2018.07.05
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カテゴリ: エッセイ
五歳になった頃、私は奈良で幼稚園に通い出した。
バス通園だった。
そのバスにはそれまでにも何回も家族で乗っていたので何も問題も無かった。
入園式の日は母も一緒だった。
帰りのバス停に着く直前に母は私に「明日からはひとりでこのバス停で降りるんやで。」と言った。
私は余裕を見せながら「分かってる」と返した。

その翌日の帰りのバスだった。
妙に混雑していた。
同じバス停で降りる友達も何人かいたのだが、空いた座席に座る者もいれば乗降する人の流れに分断されて姿の見えないところにいった者もいたので、私は一人で立っていた。


しかも子供たちもそうがったが、このときは大人たちも結構おしゃべりをしていたので、車内に流れるアナウンスの声もあまりよく聞こえなかった。

「そろそろ降りるバス停かな」と思っているとアナウンスが流れた。
「…法華寺…」という言葉が耳に入ってきた。
私が降りるバス停にはその言葉が入っていた。
でも何だか違うような気もしたが、乗り過ごしてしまってはいけないと思い、そこでバスを降りることにした。

運転手さんに定期を見せて、バスのタラップを降りようとしたとき、降車口から外の景色が見えた。
「あ、ここじゃない。」
と思ったが、私の後ろから何人かの大人が降車しようとしていたので、その流れに逆らえずそこで降車してしまった。





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最終更新日  2018.07.05 02:53:16
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