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一夏5413

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2026.07.26
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カテゴリ: マカロン文庫



2026年6月刊
マカロン文庫
著者:田崎くるみ(敬称略)
久我リゾートの御曹司・誠吾は、初恋の相手・木乃香を長年探し続けていた。再会を果たした誠吾は燃え上がる独占欲で木乃香を囲い落とそうとして…! 蕩けるような一夜を共にするが、翌朝木乃香は姿を消してしまうーー。身分差に悩み身を引いた木乃香は、誠吾との子を身ごもっていて…。叔父夫婦から嫌がらせを受けながらも息子の海を育てていた木乃香を、誠吾は愛を絶やさず見つけ出す! 「ママを守って」「もう二度と離さない」ーー離れていた時間を取り戻すように、誠吾は木乃香と海をありったけの溺愛で守り抜き…!


登場人物
 奥林木乃香=老舗旅館の跡取り。初恋の人との子どもを女手一つで育てている。
  久我誠吾=リゾート開発企業の御曹司。
   奥林海=木乃香と誠吾の息子。



入退院を繰り返す父に代わって、旅館を切り盛りしている木乃香は四歳の息子を育てるシングルマザー。厨房の手伝いや雑用までこなす彼女を古くからの従業員たちは心配している。
数年前、木乃香の母がひき逃げで亡くなってから、父は気落ちしそのせいか体調を崩しがちになっている。叔父夫婦の助けが無ければこの旅館は潰れていただろう。
だから、叔父たちの横暴な振る舞いも目を瞑らなければ・・・。


今日もめまぐるしい一日だった。
急いで海のお迎えに行かなければ、と帰宅の支度をしていると、事務室から叔父夫婦の話声が。何の気なしに聞いているとこの旅館を売りに出すと言うとんでもない内容にギョッとした。
確かに、亡き母が女将をしていた頃ほどに賑わってはいないけれど売却しなければならない程ではないはずだ。それに父に内緒でそんなことできるはずがない。きっといつもの愚痴の類よ。

不安を押し隠しつつ、海には笑顔を見せていた木乃香は、帰宅途中に初恋相手の久我誠吾とバッタリ。硬直している彼女が手を引いている子供が自分の幼少期にそっくりなのに気付いて誠吾は、もしかしてこの子は・・・、と問いかけるのを「違います!」と否定してその場を駆け出した。
まさか、こんなところに遭うなんて。
五年前、久我リゾートの系列ホテルのバーで偶然出会った彼は、彼女にとってヒーローであり王子様のような存在だった。思わぬ再会に双方盛り上がり、誘われるまま一夜を明かした。
しかし、翌朝とんでもないことをしてしまったと木乃香は逃げ出し、暫くして妊娠に気付いた。それが海だ。
一度見つかってしまったことで彼に居場所がバレ、その後話し合いを重ねて正式に交際が始まった。海が誠吾に懐いたのが大きい。何度か三人で出かけているうちに結婚をほのめかされ、父とも先日顔合わせしたばかり。

数日後、退院した父を迎えに行き旅館に戻ると叔父たちから書類を見せられた。なんとそれはこの旅館の譲渡契約書。日付は五年前、母の死のショックから父は大病を患った。かなりの額の治療費がかかり叔父たちが援助をしてくれていたからその担保として交わしたのだろう。
五年経っても父が復帰できない場合は旅館を譲るとあって、木乃香は茫然。あの時の借金はまだ全額返せていない。利子を含めて代わりにここを貰うというのが叔父たちの言い分だった。
父も言われるまで忘れていたらしい。自分の署名を見てブルブル震えていて今にも倒れそうなのを慌てて支えた。どうしてよいかわからず誠吾に相談すると弁護士を交えての話し合いに。


ならば、いっそのこと旅館は譲渡し、久我リゾートが手掛けるリノベーションホテルで働かないかと誠吾に提案され、心機一転その話に乗ることになった。
料理長を始め、多くの従業員たちが付いて来てくれたおかげでここをあの旅館に負けないものにしようと皆一丸で頑張った。それから暫く経って誠吾との結婚も間近に迫ったある日のこと、彼の前に現れた木乃香の従姉妹・千里は一枚の写真を差し出した。
あの子、浮気してるわよ。
その写真には三十代と思われる男性と親しげに話す木乃香が写っていて・・・。


シークレットベビーものです。

相手の誠吾も五年も何やってたんだ感はあるものの、早々に見つかってちゃお話になりませんから。誰かが(もしくはどちらも)バカにならなければ成り立たないのがこのジャンルなのであります。
まぁ、突っ込みに関してはそのくらいにして、でたよお邪魔虫が。
あの叔父夫婦の娘だから従姉妹も性悪。
息子の仲良し・小夜ちゃんの父親と歓談してる部分を隠し撮りして浮気してるとでっち上げ。しかし、当の海が「あ、小夜ちゃんパパだ!」と指摘し、この時は二人の足元に自分達も居たと証言したので、ふかしてんじゃねぇぞ的に誠吾に睨まれて千里もしどろもどろ。
この話は木乃香にも伝えられ、まったくと呆れられてましたが、後日、今度は叔父夫婦が現れてこれまでの迷惑料を払えと要求してきます。彼らへの借金は誠吾が立て替え清算済みだというのにこの面の皮の厚さよ。かなり早く木乃香と誠吾がくっついたのもあって、旅館関係と叔父たちの醜悪さにスポットがあたりちょっと辟易。でも、意外にこういう常識外れの人って現実にもいるから侮れないんですよね。とはいえ、黙っている木乃香ではなく、先日の千里の暴挙について言及し二人を撃退。
数か月後、木乃香たちは入籍し、数年後の久我家の様子が描かれて物語は幕。
ここ最近のベリーズとマカロンは表紙にヒロインの顔を描かない表紙が増えて来たような。


評価:★★★★





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最終更新日  2026.07.26 16:01:51
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