P-Blog アイデア&インプレッション

2004.05.27
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甲良町での研修は、いよいよ最終日を迎えた。タイから持ってきた、案件を、甲良町で学んだ事で、改良して、より良い、地域活動のプロジェクトにしていく。
プロジェクトの成果は、すぐに出るものではないとはいえ、研修最終日ということもあり、研究の発表が行われた。
その、発表の一つの中に、興味深い事がいくつかあった。
その一つが、「らしら」のプロジェクト、という事である。
公共事業の多くは、陳情制度である。
たとえば、議員を通して議会に持っていくにしろ、水道を通して欲しいと、水道局に言うにしろ、そのベースは、個人の要求であり、個人がやりたいことを陳情することによって、公共事業や開発が行われるということに陥りがちである。
政治家も、個人の要望を受け、その要望に公共性を付加させることにより、公共事業として個人の要望をかなえてあげるというのが、一つの仕事になっていると言える。
つまり、公共性は、あくまでも、議会での説得材料や、大義名分でしかなく、あくまでも、個人の要望の実現がベースなのである。
これが、議員活動が利益誘導型に陥りやすい原因の一つである。

「わし」の事業だからこそ、その事業は、要望者以外の、利益を得られなかった人の反発を受けることになる。それは、同意を得るというプロセスを経ず、法律なりに基づいた形のみでしか、合意活動を行っていないからでもある。
さて、このあるタイの自治体の発表では、住民主体で、いろんな討議や活動をし、全ての合意を受けたところで、はじめて、村のリーダーが「「わしら」のプロジェクト」だ、と宣言する事によって、はじめて本格的にスタートするという提案があった。
「わしら」のプロジェクトと言えるように、地域での合意を得ることで、住民のプロジェクトへの参加が積極的になり、プロジェクトの実効性が上がる。しかも、プロジェクトの精神が、複数の住民から住民へと伝わるだけに、長く、その精神が伝わり、プロジェクトが継続性を持ち得やすくなる。
それに対して、「わし」のプロジェクト、「わし」の事業は、その「わし」が死んでしまえば、「わし」が目的を達したり、環境が変わったことにより、その必要が無くなったとき、そのプロジェクトなり事業の精神が伝わらなくなる。
また、「わし」のプロジェクト、「わし」の事業は、複数の人から伝わらないために、人々にその精神が伝わらない。だからこそ、機能しなくなる。
たとえば、ある街に、ある人の陳情や、議員や首長の思いつきなどで、コンサートホールが出来たとする。しかし、これは、「わし」の事業である事が多く、その施設の役割、目的、機能などが、住民だけでなく、施設で働く職員にも伝わらないことが多い。
だからこそ、コンサートホールに人を呼ぶなど、コンテンツに掛ける予算についても、議会でも、その趣旨や精神が理解されていないために、認められなかったりして、必要分が確保できなくなる。
これが、箱物公共事業と揶揄される原因の一つである。
どのようにして、「わしら」のプロジェクトとしていくのか、彼らの発想を、是非現実のものにしてもらいたい。





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最終更新日  2004.06.09 00:31:27
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