P-Blog アイデア&インプレッション

2007.04.04
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早朝にパンガー県を出て、午後一時にバンコクのマーヤーゴタミー財団の事務所に打ち合わせに行くと、日本人のお坊さんが泊まっていた。
彼は、十年近く前にミャンマーで出家したお坊さんで、いまタイに滞在しているそうだ。
つい最近まで日本に行っていたそうである。日本に行った理由は、日本をやさしくするためなのだそうだ。今の日本はいろんなものが個別化され、自分の殻に閉じこもり、やさしくない渦巻きに巻き込まれているという。
その問題を解決するための小さな取り組みとして、日本では忘れられた仏陀の教えがたくさんある東南アジアの仏教の戒律を守りながら日本で暮らしたのだそうだ。これがなかなか大変だそうで、お金を持たない生活なので宿がない。お寺さえも泊めてくれない。ホームレス扱い。托鉢しても食料が集まらないし。時々、お金を渡そうとする人がいるのだが、事情を話して断ったら、たとえコンビニのすぐ前であっても、そのお金で何か食べ物を買ってきて渡す人は誰一人もいない。
町を通過するのはいいのだが、一ヶ月近く町にいると、これまた大変で。警察に通報されたりする。
しかもお坊さんを尊敬しない。瞑想する人が生きていくのは大変だ。オウム事件以降、瞑想をする生活をしている人は安いアパートも借りることが出来なくなったし、働く場所もないのだそうだ。
これが、同業のお坊さんも同じ扱いをするから大変だ。そこに部屋があり、そこに食べ物があり、そこにお金もあるにもかかわらず、捧げることが出来ない。日本には物とお金があふれているのに、自分が食うに困らない一部のものを捧げることが出来ない。
ミャンマーでは、給料が一日で卵三つ分ぐらいなのだそうで、それでも、卵の十分の一ぐらいをお坊さんに捧げる人がいるそうだ。それとは大きく違う。このことは習慣の違いだという一言で片づけてしまうことが出来るのだが。この何十年かで急速に日本がやさしくなくなってきていることはこのお坊さんの言うとおりだ。だからこそ、彼は、人が優しくなる方法である戒律を守り生きていく様を実際に見せていくことしで、日本でやさしくなるような渦を作りたいのだそうだ。
このお坊さんの旅の話を聞いていて、思い出した映画があった「ゆらりゆらゆら」というドキュメンタリー映画だ。京都のシンガーソングライターの阿部さんがお金をあまり使わずにツアーをする姿を捉えた作品である。別に阿部さんは、戒律をまもって生きているわけではないのですが、やさしい生活、やさしい旅をしている。東南アジアのお坊さんの生活とどこか共通点があるような気がするんですよね。


東南アジアで、日本人のお坊さんに出会い、お話をすることは、人がやさしくなるチャンスかもしれない。

いまの日本の社会では、やさしくない渦が巻いているので、そこではやさしい人は変人でしかない。
だけど、やさしい人が変人ではない社会で、やさしい人とは何かを知ることは、いまの日本人にとってとても貴重な経験であり。もしかすると、日本に渦巻くやさしくない渦をやさしい渦に少しずつ変えていくことに繋がるのかもしれない。



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最終更新日  2007.04.06 00:59:42
コメント(6) | コメントを書く
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ありがとう  
kaji-G さん
考えさせられる話です。。。 大事な事が忘れられている。。。 (2007.04.06 08:27:28)

あ”~これ。  
ようたん。 さん
日本人の‘業’で、戒律を示すことを‘自戒’
と言います。会社勤めをしてて上司の前で「募金」
しただけで「思想家」扱いされてツライ思いをした経験があります。 (2007.04.06 09:02:42)

Re:ありがとう(04/04)  
kaji-Gさん カキコミありがとう。
>考えさせられる話です。。。 大事な事が忘れられている。。。
-----
何百年かけて忘れた上に、ここさいきん急激に忘れている。
最近、戦後の昭和を舞台にした映画などが流行っているが、この時代は今より残っていたから映画の舞台になり郷愁を誘う。
昭和を舞台にする物語に興味を持つ人がいることは、日本がやさしくなれるひとつのチャンスかも。
しかし、これを逃すと大変かも。
やさしさを経験したからこそ、やさしさに郷愁を感じるわけで。やさしさを体験していない人にはウソの話に見えてしまい郷愁は感じられない可能性があるからだ。
いまよりやさしさを感じた経験のある人が、やさしさの経験を思いだし、やさしさを伝えないと次ぎに続かない。
(2007.04.06 10:18:55)

Re:あ”~これ。(04/04)  
ようたん。さん カキコミありがとう。
>会社勤めをしてて上司の前で「募金」
>しただけで「思想家」扱いされてツライ思いをした経験があります。
-----
別にこれって思想家でもなんでもないですよね。
おそらく自分との価値観の違いに気づき混乱したのではないでしょうか。
今の日本の社会は「個人が多くの富を得ることが美徳」とされる。そうとう人からすれば「他人に富の一部を渡す」という事は、自らの考え方と違うこととなる。
これは、日本の「個人が多くの富を得ることが美徳」という部分で止まっていることも原因している。多くの地域のお金持ちは、宗教などの影響で「得た富を分散する事が美徳」とされる。このことをしたいためにお金を稼ぐ人もいる。
しかし、日本にはお金を分け与えることが美徳という価値観がない。
個人主義が徹底していれば、他人に富を分け与えている人を見かけても、勝手にやっていることなので、思想家扱いなんてせずに、放置いするわけなのだが。
日本は個別化しただけで個人主義が徹底していないために相手の行為を放置出来ない。また、思想家扱いをするのは、おそらく心のどこかで「個人が多くの富を得ることが美徳」という所が残っていて、それを否定しないと「個人が多くの富を得ることが美徳」という信条を貫き通せなくなるから、過剰に否定したのかもしれない。
(2007.04.06 10:34:40)

Re:やさしく生きるということ(04/04)  
阿部ひろ江 さん
とても考えさせられました。
今の日本でお金や地位や権力を持つことは
とても窮屈なことですね。
一旦持ってしまえばそれを失わないように
必死で守らなければならない。
他の人に分け与えることなど、とんでもない、と
いうことになるのでしょうか。
周りの人がみんな敵に見えて、守っても守っても
安心できないでしょうね。
それよりも持っているものを分け合った方が心が
穏やかで安心するのですが・・

映画について紹介して頂いてありがとうございます!
無い中で、人のつながりの中で、楽しく暮らすことを工夫することはとても楽しいです。
お金では得られないものを一杯貰います。

ところでミクシイの映画のコミュでこのブログの
ページを紹介させて貰ってもいいでしょうか?
(2007.04.06 16:28:13)

Re[1]:やさしく生きるということ(04/04)  
阿部ひろ江さん カキコミありがとう。
>とても考えさせられました。
>今の日本でお金や地位や権力を持つことは
>とても窮屈なことですね。
>一旦持ってしまえばそれを失わないように
>必死で守らなければならない。
>他の人に分け与えることなど、とんでもない、と
>いうことになるのでしょうか。
>周りの人がみんな敵に見えて、守っても守っても
>安心できないでしょうね。

というか、守らないといけないと思う理由は。
お金の量より、他の人にやさしくしてお金を得ていないからなのではないからという要素もあると思うんですよね。
というか優しくない方法でお金を得ているから。
優しくない方法でお金を取られる危険性に怯えている。

>それよりも持っているものを分け合った方が心が
>穏やかで安心するのですが・・
>
>映画について紹介して頂いてありがとうございます!
>無い中で、人のつながりの中で、楽しく暮らすことを工夫することはとても楽しいです。
>お金では得られないものを一杯貰います。
>
>ところでミクシイの映画のコミュでこのブログの
>ページを紹介させて貰ってもいいでしょうか?
-----
いいですよ。
(2007.04.06 19:55:19)

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