理想的な医療?!(医者からみた・・・)
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患者さんから絵をもらいました。1年前、脳出血で入院した患者さんからです。その患者さんは、画家の先生でしたが、聞き手が完全に麻痺になってしまったのと、半側空間無視と言って、麻痺の側の空間を認識しない状態が後遺症に残っていました。絵を描かせると、半分ない状態・・・命には別状はありませんが、画家生命としては、致命的に思えました。この患者さんのこれからについて、悲観的な思いをもちながら発症後、2ヶ月してリハビリ病院へ送りました。********************************今の医学ではどうにも治せない病気は山とあります。特に、内科は治せない病気と闘う患者さんと向き合うことも多い。医者は体力的にも精神的にも強くなければならず、つらいことも本当に多い。医者にならなければ、こんなつらい思いをせずにすんだのに・・・と思ってしまったことも多々あったことは事実です。でも、私が医者を続けて来られたのは、本当に重症だった患者さんが「良くなりました!」と喜んでくれることがあるから。これが何よりのご褒美!と本当に思います。*******************************画家なのに絵が描けなくなってしまって、これからどうなっちゃうのかなあ、と思っていた患者さんでした。退院から半年後、車いすで動けるようになったと、顔を見せに来てくれました!!それだけでも、うれしい驚きだったのに、先日、また絵が描けるようになりました!!と、描いた絵を送ってくれました!!感動!!実際に、絵が描けるようにまで回復したのは、患者さんご自身の努力と回復力によるもので、私がやった事って・・・でも、私のことを覚えていてくれて、良くなったことを報告してくれる!本当に感謝です。パワーがでます。つらい医者生活も、この喜びのために耐えられるのだなあと、また実感出来ました。私も、患者さんへ、「良くなった姿を見せに来よう!!」と思わせることが出来るようにこれからもがんばりたいと思えるプレゼントでした。それから、結果がどうであれ、感謝の気持ちを伝えることは、その相手の気持ちをupさせることが出来るし、場合によっては成長させることが出来るのかもしれません。感謝をもらうだけではなく、伝えることも、忘れないようにしよう。
May 6, 2005
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