今が生死

今が生死

2013.12.06
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カテゴリ: 学習
もっと若い時、国立病院に勤めていたときは80人くらいの受け持ち患者さんがおり、土曜、日曜も出勤、夜も12時過ぎが多く、夜中も電話で呼ばれて神経をすり減らしていた。

年取った今も病院に勤めていて、入院患者、外来、胃カメラ、大腸カメラ、健診の診察や結果説明をしている。ある入院患者さんを診ていると別の重症患者さんのことを上申してくる。待ってっくれと言いたいが、聞いていると今度は別の患者さんのことを上申してくる。指示を出さなければならないが外来のスタート時間が迫っている。慌てふためいて外来に駆け込み外来をスタートすると途中で病棟から連絡が入る。胃カメラをしていても同じように病棟から連絡がくる。

商売その他何の仕事でも同じで、皆さんあっちこちから引っ張られながらお仕事なさっておられるだろうから自分だけではないと思っていたが、先日ふと、こんなに毎日毎日神経をすり減らしながら生活していたら壊れてしまうかもしれないと思えた。病人相手の仕事なので、たまに思いがけないくらい元気になってくれて心から喜ぶこともあるが、多くは少しも良くならないとか悪化するケースが多く、心楽しむことは少ない。このような生活をしていたら早く老化してしまうのではないかと思えるが実際には頭髪が薄いことを除くと、実際の年齢よりはるかに若いと言われることが多い。外見はそうかもしれないが内面は磨り減ってしまっているかもしれない。

最近ピアノを習い始めたが、始めてみたら、ピアノは神経の磨り減りを癒してくれることに気がついた。教わるのは一回40分、月に2回だが、その女の先生に褒められたくて自宅で練習すると少しずつ弾けるようになってきて、まだカタコトでつながりがないが、ジングルベルや歓喜の歌が何とか弾けるようになり、それは病院での心労を吹き飛ばしてくれるくらい楽しい。

みなさんはそれぞれ自分なりの楽しみをお持ちだと思うが、自分にとってピアノがこんなに楽しいものとは夢にも思わなかった。





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Last updated  2013.12.06 23:02:57
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