
大会の申し込みが早かったので、そんなに急がなくてもと宿は予約していなかった。大会1カ月前になって、予約しようとすると角館のホテルも民宿もどこも満室で、まったく予約できなかった。その後も電話をかけてキャンセルがないか調べた。レンタカーの中で寝るのも覚悟していた。1週間前になってようやく予約できた。大部屋というのでせいぜい5,6人くらいだろうと思っていたらなんと30人近くいた。一人5,500円×30、いい商売だ。宴会場を宿泊にしているし、トイレも大と少各一つしかない。消防法とかで問題はないのだろうか?
ウルトラマラソンの前日にしてはよく寝れた。スタートは午前4時半なのに、午前2時ごろ早くも起きる人がいた。会場まで歩いて20分くらいである。3時になって弁当の焼きおにぎりを食べてトイレに並んだ。中にランナーが入っていた、なかなか出てこない。こちらは歯磨きすればすぐに準備完了だ。下の階に行こうかと思ったほどだ。やがて水も流さずにそのランナーが出てきた。空振りのようだ。

スタートしてすぐに武家屋敷を通る。まだ真っ暗であるが各家の前で応援している人は武士の末裔なのだろう。上品そうな人が多い。クリップライトを帽子に付けて走ったが前日の雨で水たまりができていて前後の流れで避けることができなかった。
今回のテーマは1kmごとのラップで7分を切ることにより700分を切ることだった。6拍子で、3回息を吐き、力を抜いて3回息を吸って走った。30kmまでは調子が良く、抑えたつもりでもキロ6分ちょっとで進むことが出来た。同じチームシャツを着た仙台のFさんという人に会った。自分と同い年である。途中まで抜きつ抜かれつになった。
辺りがだんだん明るくなってくると、田んぼの中を走っていることがわかってきた。稲刈りのすんだ田んぼから稲の香りがしてきた。道路沿いに花が植えられてきれいにしてある。早朝というのに応援の人が多い。エイドにはリンゴやオレンジ、レモン等のフルーツの他おにぎりや漬物が多かった。

コースはたびたび秋田縦貫内陸鉄道と交差する。角館から鷹巣まで、ほぼ100キロの私鉄と並走して走るコースになっている。コース概要をみると大まかに40キロ付近が標高500mで最高地点になっていた。スタート地点が100mくらいなので、実質400m登るだけである。四万十より楽だろうと思っていたのだが、予想以上に小さいアップダウンがあった。最後の峠に入るエイドで東京のTさんに会った。5月の太平洋~日本海243km、6月のいわて銀河で一緒に走ったランナーである。ここは何回目ですかと野暮な質問をしてしまった。ゼッケンを見たらブルーのクリスタルランナーだった。10回完走するともらえるゼッケンである。
峠の頂上付近で悪代官の仮装で走っている千葉のAさんもあちこちの大会で見かけるがクリスタルランナーである。暑そうだ。秋田美人だろうか若い女性二人が私設エイドを開いていた。コーラを頂戴した。移動エイドをこのあとも別の場所でを開いてランナーを応援していた。秋田美人になるであろう女の子、元秋田美人で会っただろうと思われる人が多いのに感心した。そして、次の日の縦貫鉄道の車内で見かけて高校生達も当然ながら、なかなかのジャニーズ系だったと書いておこう。
峠の下りではキロ6分そこそこで走ってはいるのだが、次々と追い越された。登りのペースが身についてしまってなかなかスピードが出なかった。いつもだと後半は次々とランナーを追い抜いて調子が上がって行くのだが。60km付近でキロ7分が維持できなくなった。700分ペースの貯金も10分ほどあったのが、次第になくなって行くのと同時にエイドの休憩時間が長くなった。貯金はキロあたりせいぜい30秒がやっとだったのにエイドで3分以上使ってしまう。コツコツ貯めた貯金があっという間になくなって行った。それでも90kmまでは3分の余裕があったのだが最後の10kmで貯金を使い果たした。
あまり気にしていなかったが制限時間が13時間であることは大会の直前に知った。今年はまだ12時間を切ったことはないので、ちょっとでも油断すればすぐに13時間を超してしまうのだが、ゴールタイムは時計を押し忘れていて止めたタイムが11時間54分台だった。700分は切れなかったが、暑くもなく絶好のコンディションだったせいか昨年10月の四万十く以来の11時間台だった。



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