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道場
奥の平四郎の 私室
に四人がいた、平四郎、龍一郎、清吉に三郎太である。
三郎太に会って三日目の事である、龍一郎が三郎太に尋ねた。
「三郎太、修行の中に蕎麦屋と料亭の板前は有ったかな」
「勿論、御座いました」
平然と答えたものだ。
「私とした事が抜かったわ、三郎太、住まい換えになる」
偶々、三郎太が稽古 場 に住み着いてから清吉は本業の岡っ引きが忙しく稽古に顔を出せ ず今日の顔合わせとなった、
「清吉さん、この者が三郎太です、武士の形をしておりますが故あっての事です 。
この者蕎麦屋の修業をしてお る様です 、使って戴けようか」
「勿論です、龍一郎様の頼みでもありますが、実のところは、あっしの所も手不足でして丁度良い話で、こちらからお願いしたい位です」
「それは良かった、三郎太、別に厄介払いではないぞ」
「勿論です、私も稽古だけよりは働いていた方が気が楽です、飯も気兼ねなく食べられます」
「良い心掛けです、三郎太、二、三日の内には良い便りが届くはずです、その後の住まえ換えと思って下さい」
「私は、今日からでも良いのですが」
「用心に越した事はありません、江戸からの繋ぎとなれば、おのずと所が知れます」
「はい、忝うございます」
「清吉さん、その様な 訳 で、二、三日には店に連れて行きます、よろしくお願いします」
龍一郎が礼をし て清吉に願った 。
三郎太も平四郎も龍一郎に習い清吉に礼をした。
清吉は、三人からの礼に、苦笑いするしかなかった。
それから、四日後、龍一郎の屋敷に文が届けられ、翌日には稽古の後、龍一郎が三郎太を連れ清吉の店を訪ね、三郎太の住まい換えがなった。
<つづく>
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