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皆が好きな飲み物を注文し、今回もスタッフが運んでくれるという事で席に着いていた。
「皆様がお疲れと思いますが今日の午後の 2 時から先程の会議室でとなります。」
「ミスター・サクライ、宜しいですか」
ヘレンは何時もの婿殿とは呼ばなかった。
「はい、そのつもりでおりました」
「ミスター・サクライ、何か必要な物、要望はございますか、大統領から、貴方の要望は何でも叶える様にと言われております」
「ありがとう、有ります、彼、ミスター・シーモアさんをエリア 51 に行かせて下さい、シーモアさん直ぐに、行けますか」
「はい、そのつもりで来ています」
「貴方には、他の方々よりも先に現地に入って頂いてグループの配置方法、発掘方法、宿泊施設の確認などを事前にお願いしたいのです」
「何方か補助してくれる方はいらっしゃいますか」
「いえ、残念ですが居りません」
「ヘイウッド上院議員、貴方のお嬢さんの一人は大学生で考古学専攻と聞いております、彼女にシーモアさんの助手をお願い出来ないでしょうか」
「娘にですか、娘の専攻は考古学では無く情報処理です」
「上院議員、申し訳ありません、お手数ですが、電話で本人にこちらの依頼を伝えて頂けますか」
「今ですか」
「はい、今この場でです」
「・・・聞いてみましょう」
ヘレンが携帯電話をバックから取り出しマーグに繋いだ。
「・・・あぁ、マーグ、お母さんよ、貴方にお願いしたい仕事があるの、貴方の専攻では無く考古学なのだけど、ええ、どの時代って、ちょっと待ってね」
「ピラミッドの時代です」
「ええそうよ、婿殿のご指名なのよ、ジョナサン・シーモアと言う方の助手だけど、良いの~、ちょっと待ってね、良いと言っているわ」
「彼には今晩我々と一緒に家に泊まって貰うつもりですが良いですか、お母さん」
「ええ、ゲスト・ルームは一杯あるから大丈夫よ」
「シーモアさん、良いですね」
「はい、結構です、お願いします、ホテルをキャンセルし荷物を運ぶ必要がありますが」
「ホテルも荷物もそのままで良いです、必要な物が有れば言って下さい、では、決定です」
「お母さん、マーグには今晩詳しく説明すると言って下さい、大学は暫く休学して貰います」
「もしもし、マーグ聞こえた、そう婿殿がそう言っているわ、じゃあ詳しくは今晩ね、バイバイ」
ミスター・ヘーゲンが最初は呆れたと言うか驚いたと言うかの表情だったが途中から微笑みを浮かべて見つめていた。
「上院議員、殆どが日本語の様で、私にはジョナサンが貴方の家に泊まる事になった様だとしか解らないのですが、私にお役に立てる事はありますか」
「御免なさいね、我が家では会話は日本語なのです、日本に駐在していた時に家族全員が話せる様になりましてね、貴方も日本語を勉強すれば解る事ですが、日本語は語意が多く言葉による誤解が少ないのです、それに発音も穏やかです、攻撃的な発音では無いのです・・・質問の回答ですが、ジョナサンは今晩、私の家に泊まります、彼の助手に私の下の娘を付けます、これはミスター・サクライの提案であり本人が了承しましたので要望になりました、宜しいですか」
「勿論です、彼の要望は命令です」
日本語での話し合いであったのでヘレンとサクライが家族である事がヘーゲンにもシーモアにも解らなかった。
突然、サクライが右手を上げカフェのスタッフを見るとそのスタッフが急ぎあしで近づいてきた。
「ここで昼食を取りたいと思います、貴方が良いと思うものを人数分作って下さい、飲み物もいろいろとお願いします」
サクライの言葉をキャサリンが通訳し伝えた。
「イエッサー」
スタッフは返事をすると又速足で店内に戻って行った。
「この店はセルフ・サービスだと思っていました」
ヘーゲンが不思議そうに感想を述べた。
「シーモアさん、午後 2 時から物理学者と天文学者と量子力学者が参加する会議が有ります 。
貴方が参加した会議と同様に初回ですので顔合わせです、参加しませんか」
「宜しいのですか、実は考古学者には物理学、天文学も学んだ者も多いのです 。
私も物理学を学びました、ですから、その申し出はとても嬉しい事です」
「では参加して下さい、但し、参加者側では無く檀上の主催者側です」
皆で昼食を食べながら考古学、天文学、物理学、世界情勢などいろいろな話題に盛り上がった。
「話が弾んでいる処を申し訳ないのですが、そろそろ時間ですので会場へ参りましょう」
ヘーゲンが皆に言いキャサリンがサクライに通訳する振りをした。
「ミスター・サクライがお話しがあるそうです、直ぐに済むそうです、先程はミスター・サクライの通訳をキャサリン、私がしましたが、物理学・天文学の司会はキャサリンが・・・えぇ私がするのぉ」
「大丈夫です、貴方なら出来ます」
「私、物理学も天文学も素人ですよ」
「それで良いのです、直に解らない事は解らない、理解できない事は出来ないと言って下さい」
「それで良いのですか」
「はい、貴方の後ろには私がいます、安心して下さい」
「良し、やってみますか、と言う事で私が司会をします、肩書は通訳兼秘書でお願いします」
「解りました、私が最初に話をし貴方を紹介します、後はお願いします」
ヘーゲンが提案を受けて答えた。
「キャシー貴方、大丈夫 ??? 」
「彼が付いているから大丈夫よ、さぁ行きましょう」
<つづく>佐紀の宇宙大冒険 #046 <会見> 2025.09.12
使徒・古き者ども - #077 <三人のスーツ> 2025.08.09
使徒・古き者ども - #076 <三人の新たな仲… 2025.07.31