あの、ゆるやかな日々

あの、ゆるやかな日々

2018年11月14日
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昨日の朝日新聞の社説が、典型的ないつもの朝日新聞の社説だったのがおもしろい。
出入獄管理法の改正案が昨日から衆議院で審議入りしたことについての社説なのだが、相変わらず自分たちの意見は何も述べず手続き論に終始している。

今の人手不足の状況で、ある程度外国人を受け入れることは与野党とも認めている。立憲民主党なども外国人受け入れそのものは賛成だが、政府の改正案はがらんどうだ、と批判している。であるならば、どうすればいいのかを考え、提案するのが野党の務めだと思うが、長妻さんなども立憲民主党の対応は議論中だという。これでは話し合いのしようがないではないか。政治というのは相反する利益の調整をするのが一番の役目のはずだ。明らかに正しいやり方、皆が得するようなやり方が存在するようなことに政治の出番はない。そこが難しいわけだが、難しいからと言ってそのままにしておいてはいけないことを前に進めるために、案を出し、議論をする。それをただ、やり方がおかしいというだけの批判に終始するならば、問題を棚上げにしなさいと言っているに等しい。

で、昨日の朝日新聞の社説だ。冒頭から、「社会にいかなる影響が及ぶのか。外国人の人権をどうやって守り、安心して働いてもらうのか。幅広い観点から丁寧な検討が求められる」と書いているように、朝日の視点は、気仙沼の水産加工業者のように外国人の手を借りないとやっていけない、人手不足に悩んでいる中小企業のためというよりも、日本で就業したい外国人のためとなっているようだ。ということは、やはり外国人の受け入れは必要だということなのだろうか。まずそのあたりをはっきりとさせていないことがあざとい。日ごろから、多様性を重視した社会を、と言っている手前、外国人を排斥するようなことは言えない、かといって、外国人を積極的に受け入れようとしている政府の案には与したくない、といった意図が透けて見える。

なので、手続き論に終始するしかなくなるわけだ。全体を通して読むと、詳細は省令で決める、となっていることが気に入らないようだ。法律で決めたことの細部を政令、省令で定めるというのは別に悪いことではないはずだが、それを悪いというのなら、どの部分が良くないのかを明示してほしいと思う。

朝日新聞に優秀な人が集まっていることは間違いない。私が某全国紙の記者をしていた時に出会った朝日新聞の記者たちは皆優秀な人たちだった。仕事ぶりも見事だった。政府の改正案のどこに不備があるのかは把握していると思う。にも拘わらず、手続き論に終始するのはいったいなぜなのだろうか。反論すべき点がないので、内容については触れないのではないだろうかと勘繰りたくもなる。

社説には、「改正法案の目的は「外国人の在留の公正な管理を図る」こととされ、共生や支援といった理念は掲げられていない。この姿勢が、法案の随所にあらわれていると見るべきではないか」とも書かかれている。朝日は外国人との共生、外国人に対する支援を推し進めたいのだろう。であるならば、その視点から、こうした方がいい、という提案を是非してほしいと思う。

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最終更新日  2018年11月14日 12時05分20秒
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