言葉のパレット

言葉のパレット

PR

×

Keyword Search

▼キーワード検索

2004.06.19
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
日本ペンクラブ主催のトークシアター、渡辺えり子の講演「非戦の心」に出かけた。

大前提として舞台で表現する私達にとって、命を脅かす行為は決して許さないとの思いを、
出演者達がリーデングという形で訴えた。

イラク戦争が始まったとき、渡辺えりこが篠原久美子と一緒に国会議事堂に出かけて抗議
したことを新聞で読み知った。いてもたってもいられなかったらしい。
小泉さんとブッシュに「戦争をやめてほしい、それが無理なら子どもだけでも助けてほしい」と
手紙を書いて送りつけたそうだ。彼女は湾岸戦争のとき、爆弾の下で千切れ飛ぶ子ども達
の手足を想像した。なぜ、大人の自分はこの戦争を止められないのだろうと、虚しさが苦しみに変わる。

舞台で訴えていた。戦争という愚かな事実の跡を、実際に体験した人からの話を聞き、
本を読み、苦しみながら自分の中に落としていった。そうして知り得た事を自分の肉声で伝えていく。
今日、私はそれを聞いていた。

湾岸戦争のとき、私も空から落ちるミサイルをテレビで見て、映画でもドラマでもない
この映像が実際のものだと認識すると同時に、その空の下で起こるこの世の悲惨をただ見て
いるだけの自分に、激しく問うた。何をしよう、どうしよう、どうしたらいい。
それからすぐ、劇団を退団した。まず、子どもを守りたいと思った。子どもの傍にいたいと。
湾岸戦争で劇団を辞め、保母資格を取るために、労働組合に勤務して、私は学童保育の指導員となった。
最終的には、ピアノのテストが5点足らなかっただけで落ち、近くの保育園に就職が決まっていたのに
行くことが出来なかった。今から思うと、湾岸戦争から保母への飛躍の極端さに驚くが、
でもあの5点を取っていたなら、私は今ごろ保母なのかしらと妙な気にもなる。

今も、戦争が起こっている。この戦争も止められなかった。渡辺えり子は、子どもはみんな
非戦・反戦なのに、大人になると好戦的になる人がいる、と言った。どうしてなんだと。

「育ちあい」という言葉は、学童保育の指導員をしている時に学んだ。
子どもは子どもの中で一つの大切な存在として、他者と自己を認め育っていく。
いつから大人は他者を、たった一つの自分と同じ大切な存在として見れなくなったんだろう。

突き上げてくる怒りを、今度は保母としてではなく、書き手として伝えていかなくてはいけない。
指導員として学ぶことは多く、あの時間は決して無駄ではなかった。やはり命が身近にあったから。








お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2004.06.20 10:00:30


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: