今日のまとめ
物価安定は実現した
ブラジルは2011年前半にインフレに悩まされました。このためブラジル中銀は政策金利(SELICレート)を12.5%にまで引き上げ、物価抑制に取り組みました。その結果、現在の消費者物価指数は4.92%(6月)まで下がってきています。

成長の鈍化
去年前半の金融引締めはブラジル経済の鈍化を招きました。同国のGDP成長率の鈍化は、他の先進国や新興国より急激でした。

政策金利の引き下げ
これに対応するため、ブラジル中銀は2011年9月以降、利下げに転じ、今までに8回、合計で450ベーシスポイントの利下げを行いました。現在の政策金利は8.00%で、過去最低の水準です。
ブラジル中銀の予想では2012年の通年のGDP成長率は2.5%と見られています。
若しブラジル中銀のシナリオ通りにこの夏、ブラジル経済がボトムをつけるのであれば、利下げサイクルは終焉したとも考えられます。
鉱工業生産
金融引締めに加えて欧州経済や中国経済の減速の影響もあり、ブラジルの鉱工業生産は落ち込みました。

上のグラフからもわかる通り、鉱工業生産に関しては、未だボトムを付けたとは言い難いです。
製造業設備稼働率
ブラジルの製造業設備稼働率は1月をボトムとして反発しています。

自動車生産台数
ブラジルの自動車生産台数は去年より少し低い水準で推移しています。

消費者と事業主のセンチメント
ブラジルの消費者信頼感指数は比較的堅調に推移しています。

一方、事業主のセンチメントは未だ悪化の一途を辿っています。

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