7月27日(ブルームバーグ):米株式相場は下落。S&P500種株価指数はほぼ2カ月ぶりの大幅安となった。連邦債務上限の引き上げ交渉で妥協に近づいていないと議員が示唆したことが背景。
S&P500種構成銘柄ではテクノロジーや資本財株の下げが目立った。米耐久財受注額が減少したことを手掛かりに、 キャタピラー や ゼネラル・エレクトリック (GE)が下落。液晶表示装置(LCD)用ガラス製造の コーニング も安い。同社はテレビの販売予測が悪化していることを背景に、ガラス需要の見通しを引き下げた。
一方、 アマゾン・ドット・コム は上昇。同社の4-6月(第2四半期)決算は電子書籍端末「キンドル」とデジタルメディア・サービスに支えられ、アナリストの予想を上回った。
S&P500種株価指数 は前日比2%安の1304.89。6月1日以来の大幅安となった。 ダウ工業株30種平均 は198.75ドル(1.6%)下落の12302.55ドル。
アルパイン・ミューチュアル・ファンズのファンドマネジャー、サラ・ ハント 氏は電話インタビューで、「マクロ経済関連の材料が相場を動かしているのは明白だ」と指摘。「政治的な対立は国民の感情を決して良くするものではないが、こうした対立があるという事実以外にも、経済指標では軟化基調が示唆されている」と述べた。
「真の意味での妥協」
S&P500種 は今週に入って3%値下がりしている。民主・共和両党が8月2日までに債務上限を引き上げ、デフォルト(債務不履行)回避を図るそれぞれの案をめぐり対立していることが背景。
ベイナー 下院議長(共和、オハイオ州)が示す財政赤字削減計画の修正案はこの日、共和党議員の間で支持を拡大している。一方、 リード 上院院内総務(民主、ネバダ州)は、米国のデフォルト回避を目指した自らの提案こそが「真の意味での妥協」だと訴えた。
超党派の米議会予算局(CBO)は、リード氏の歳出削減案について、削減規模は2兆2000億ドル(約170兆円)にとどまるとの試算を示した。同院内総務が公表していた2兆7000億ドルを下回る。
CBO によると、ベイナー下院議長の案では歳出削減は10年間で8500億ドルとなり、共和党が掲げた3兆ドルの見通しを下回ると推計されている。
成長ペース減速
通常取引前の時間外取引で株価指数先物は下落。米商務省が発表した6月の 製造業耐久財受注額 は前月比で2.1%減少した。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値では0.3%増だった。前月は1.9%の増加。
午後に地区連銀経済報告(ベージュブック)が公表されると、相場は下げ幅を拡大した。米連邦準備制度理事会(FRB)が発表したベージュブックによると、6月初め以降、成長ペースの減速した地域が増えた。
ベージュブックは「経済活動は引き続き拡大した」としながらも、「ペースは多くの地区で鈍化した」と指摘した。拡大ペースは12地区のうち8地区で減速。前回のベージュブックでは減速は4地区だった。
S&P500種の 資本財株指数 は2.7%安と、業種別10指数の値下がり率2位。キャタピラーは3.7%、GEは2.4%いずれも下落。
テクノロジー株指数は3%安と、業種別10指数の値下がり率トップとなった。
コーニングは7.2%安。同社は世界のガラス市場の見通しを引き下げた。また、同社が開発した「ゴリラガラス」の通期販売予想を20%下方修正し8億ドルとした。
記事に関する記者への問い合わせ先:Nikolaj Gammeltoft in New York at 1061 orngammeltoft@bloomberg.net ;
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