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所用で大阪入りした。親戚の方々と姫松の喫茶店で談笑した後、本日は梅田で宿泊となる。どうせ泊まるなら、閉館前の新阪急ホテルを選んだのであります。阪神スナックパークで、イタリア人共が発狂すること保障済みの大阪ナポリタンを食べた後、いよいよ新阪急ホテルへ到着!そうか!ホテルの下はバスターミナルになっているのかと、今更気付いた。梅田界隈の複雑さは、もはや迷宮と云えよう。バスターミナルから発着する、世界一美しい空港バス=阪急観光バス。鹿児島在住時代、伊丹空港へ行く際に利用しました。ところで、ホテル閉館後にバスターミナルはどうなるのだろうか?ホテルにてチェックイン。ロビーに飾ってあるのは、宝塚大劇場で使われた緞帳であります。其処が如何にも阪急系のホテルだ。部屋も未だに「鍵」なのが味わい深い。ホテル閉館のお知らせも付いていた。このヘンの意匠が是またクラシック。レトロさをたっぷり味わいながら寝させていただきます。翌日は万博記念公園へ明け方の梅田は集中豪雨であった。フリーwifiがあるから、スマホで「モーツァルト:レクイエム」を聴きながら、今日は何しようかなと思案。六時半に朝のレストランへ。旅行すると野菜不足になるから、サラダ2種類、コーンスープにフルーツポンチ、もう野菜ばっかり選んだ。コーンスープが目が飛び出るほど美味いから、3回おかわりしました。結局晴れてしまいました。だから太陽の塔もこのとおり。阪急京都線・千里線が大雨で不通だと云うから、千里中央経由で到着であります。帰る頃に千里線が動いていた!山田から梅田まで株主優待券を使わせていただきます。ダイヤが多少混乱していたが、無事梅田まで到着!5300系~準急の表示が美しい。通過識別灯の「片目ウインク」もまた関西の私鉄らしくて味がありますな。東京の皆さん、電球が切れてるんじゃ無いですよ。
2024.09.14
自社バスの色したシャチハタを作ろうと考えるまでの思考経路が知りたい。一体どう云う姿勢で考え込んだら、此のような商品が思い付くのか。少なくともロダン程度のポーズでは思い浮かぶまい。正式なシャチハタを持っていなかったから、どうせ買うなら阪急バスにしようと考える拙者もかなり重症だが、あともう少しで送料無料になるからと阪急高速バスのダイキャストモデルも買ってしまう拙者は既に伍拾歳なり。さて、注文して早々キットが届き、まずは葉書を出すことになった。改めて名前の登録やデザインの登録をせねばならないのだ。絵柄だが、阪急バスのりば、阪急バスおりば、を選ぶ人などいるのだろうか。佐川急便のお兄さんを笑かす為と云う用途以外に考えにくい。葉書は切手を貼って郵便局へ出さねばならなかった。約一週間で完成品が届いが、中にちゃんと切手を入れて呉れていた。切手が阪急バスと云うオチはさすがに無いが。本体に付いていたダミーのキャップを外して、完成品を付け替えれば完成!全く違和感が無い。思えば阪急バスのカラーリングも不思議センスであるが、だからこそシャチハタ化しても「分かる人には分かる」訳である。センスいいのか悪いのか分からない配色だ是からも「世界初販売!」の商品を期待していますよ!
2024.04.27
日野セレガのアクセントピラーに萌え~とか云っても何の話か分からないでしょうし、三菱ふそうエアロクイーンの後ろ姿が「ドレスを着た御婦人の背中」を連想するとか云っても何の話か分からないでしょうが、分からなくてもいいですからバスの寫眞でも眺めてお愉しみくださいませ。懐かしの鹿児島編南国の青空も眩しい鹿児島市役所本庁舎前を通り抜けるのは、南国交通と鹿児島市交通局。鹿児島在住時代に撮った懐かしい光景であります。南国交通の空港バス。鹿児島ユナイテッドはJ3のサッカーチーム。NHK鹿児島放送局をはじめ地元民放各局も、暇さえあれば此のJ3チームの応援に余念がない。地方のチームは或る意味得である。首都圏のチームとなると、チームが多過ぎてJ1さえ満足に報道して呉れないからだ。鹿児島は一つになれるが、東京や神奈川は一つになれることは決してない。ボンタンアメund南国白くま!時折、何処のバス会社か分からないほどのラッピング広告が貼られるのも鹿児島の特徴である。日野セレガのデザインが美しい。阪急観光バス編長らく「大阪空港交通」だった大阪の空港リムジンバスが、近頃「阪急観光バス」になってもうた。所用で大阪へ寄った帰り、阪急高速BTから記念乗車だ。大阪空港交通時代は、正面のマークが「OK」であったが、「HK」に変更された。部品の細部に至るまでピカピカに磨き倒されている。素晴らしいの一言。美し過ぎる空港バス~乗客の多くは「阪急観光バス」と云う社名を意識することも無いのだろう。三菱ふそうエアロクイーンの後ろ姿は、ドレス姿の御婦人のよう。オマケに一枚、路線バス運用に就く阪急バスです。沿線住民にとっては見慣れたバスも、よく考えたら不思議な色彩センスだ。大阪在住時代、拙者が物心ついた頃からずっと配色は同じである。博物館編まずは京急ミュージアム~品川駅前を通過するのは何と阪急高速バス。こちらは東急の電車とバスの博物館~昭和40年製日野RB10形。此の博物館で拙者所有のNゲージ「阪急京とれいん」を運転してきました。日野自動車の博物館「日野オートプラザ」を見学。「き行崎岡」の表示も味がある。日野オートプラザの目玉は、上毛電気鉄道で運用されていた日野自動車最後のボンネットバスBH15型。見上げるようにデカい。昭和レトロ炸裂の運転席だ。シンプル過ぎて逆に不安になってくる感じ。「つり銭のいらないように願います」と云う表示がかわいい。★またネタが出てきましたら披露させていただきます。
2024.02.10
★本日は、鹿児島投資セミナーへのご参加、大変ありがとうございます。FP技能士2級取得者として、皆様の前でお話させていただく機会を得られたことに、身が引き締まる思いでありますが、硬い話をしても面白くありません。ここは敢えて「相模太郎ファンド・マネージャー」として約20年の運用を経験したからこそ得られた、「ぶっちゃけた話」に力点を置いてお話していこうと思います。 ぜひ、今後の資産運用のヒントになれば幸いです。★投資は楽しくやりましょう!★人生とは小さな利益の積み重ねである!このことを常に念頭に置いてくださいね!本日は、縁起ものとして「バウムクーヘン」をご用意いただきました。木の年輪のようなバウムクーヘンが、先ほど述べた「人生とは小さな利益の積み重ね」をイメージしています。(投資家で「ゲン担ぎ」を重んじる人が多いのも事実です。)(1)投資を始めたきっかけ・インフレへの恐怖心から (ただし当時はデフレ・マインドだった)・ジンバブエドルの教訓~通貨の価値は絶対ではない★経済政策の失敗で100兆ドル札まで登場!★天文学的インフレは、本当に天文学的規模!→ここをクリック!管理者所有のジンバブエドル札の写真見れます!(2)相模太郎ファンド20年の軌跡相模太郎ファンドの推移・日本株、投資信託、外貨預金&外貨MMF、金に分散投資★一番儲かったのは「金の積立」★短期で回すより長期投資が有効★投資信託は「外国株式のインデックスファンド」が主力(3)経済が崩壊しても「金」は不滅・基本は「財産の保険」・投資の手法は案外豊富にある→ここをクリック!ちょっとだけ金の蘊蓄を★総ては自己責任と云う厳しい掟★錆びないけど紛失したら終わり(4)一部でも「外貨」を持っておく★ずばり円安対策~円高になったらまともに損します!↓こんな外貨に分散投資・スイスフラン(外貨預金)・人民元(外貨預金)・豪ドル(外貨MMF)・米ドル(外貨MMF)★リスクを避けるなら積立投資!(5)日本株は「好きな会社」でいい・ハイリスクなので楽しみ程度にやる・株主優待はあくまで「おまけ」・リスクを避けるなら積立投資!★拙者がお世話になった会社(6)投資詐欺にはご注意!・有名な銀行、証券会社の口座だけで運用する!・伝説の金投資詐欺事件「〇〇商事」(7) 個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)・税制面でのメリットは捨てがたい・手数料はシビアに見たほうがいい→ここをクリック!DCプランナーと云う資格を取ったはなし最後にちょっとだけ宣伝★当管理者のなーんちゃって著書です・相生橋にて 昭和60年8月1日、広島市中心部に架かる相生橋にて「事件」は起きた。被爆電車の試運転中だった女性運転士「ミキ」が、突如として昭和20年8月1日の世界に引きずり込まれ、それと入れ替わるように、当時の女学生運転士「サキ子」が、40年後の世界にやって来たのだ。 元の時代に戻るべきか、その時代に留まるべきか・・・運命の8月6日が迫るなか、二人はそれぞれの決断を迫られる・・・。・誰かが見た結末 昭和60年8月1日、人類は米ソ全面核戦争で滅亡する!それは「見事にハズレた」予言書であった。表現を変えれば、「ハズレてくれることを願って仕組んだ」警告書でもあった。激化する東西冷戦時代を背景に、シベリア抑留、国鉄解体、ロッキード事件、〇〇機械ココム違反事件・・・戦後昭和史の重大事件を虚実織り交ぜて入れ込むと共に、様々な映画・文芸作品のオマージュを随所に散りばめ、「もう一つの戦後世界」を絢爛豪華に描き出す。・サキ子への伝言(上)「相生橋にて」「誰かが見た結末」に続く核戦争三部作完結編上巻。日本が南北に分断された「もう一つの戦後世界」~雪豹と恐れられる女独裁者が統治する日本民主人民共和国では、本州企業の協力により旧東ドイツ製特急型気動車の復活プロジェクトが始動していた。南北協力の拡大により日本再統一の機運が高まるが、大日本復活を恐れる周辺国の露骨な干渉により、極東に戦争の危機が迫る!★完結編「サキ子への伝言(下)」は、完成まで1年以上かかる予定です。気長に待っていてくださいね!★最後に、鹿児島での生活もあと二日ばかりとなりました。四年間と云う短い期間でしたが、此処まで来なければ見ることが出来ない景色を沢山見させていただきました。(「誰かが見た結末」のストーリーも思い浮かばなかったかも知れません。) 皆様から温かくご指導いただいた経験を糧に、次の新天地、数年後には日本の何処か遠いところで、引き続き精進を続けて行きたいと思います。四年間、ありがとうございました!
2023.09.17
イオンで買い物中、とある雑貨店で「紙ナプキンでマスク作れます」というコーナが出来ていて、店員さんが試しに作ったと思われるマスクが飾ってあった。そこには何となく「愛」が感じられて、ほっこりした気持ちになる。自分の手持ちのマスクも少なくなっている。そうだよね、用が足りれば何だっていいんだよね、と思った。結局、その紙ナプキンと御婦人用と思われるゴム紐を嫁さんに買ってもらう。オッサンがレジ持って行くのは恥ずかしかった。そして!いよいよマスク製作を始める!既にネットでは、製作例が無数に掲載されており、その中で一番近い作り方を真似てみる。基本的に両面テープとホチキスで作れるのだが、ちゃんとヒダ付きの本格的なものだ。気に入ったのはデザインで、CLEAN UP というのが如何にもだが、Don't Worry Be Happy! というメッセージも笑える。で、そのマスクを使ってみたところ、意外と耐久性もあることが分かった。ホチキスで固定した部位は、少々のことで剥がれたりしないのだ。ただし、紙ナプキンに貼り付けるティッシュはすぐに破けてしまった。破けた箇所は、息を吸うと鼻の穴に付着して息苦しい。もう少々改良が必要である。ベージュのシャツに良く似合う改良したのは、紙ナプキンにティッシュを貼る代わりに、嫁さんが拭き掃除等に使っているペーパータオルを貼ってみたことである。もう驚異的な頑丈さ(笑)。でも、感触はごわごわ。少し硬すぎるかなーと思ったが、慣れて来ると意外に心地よいことが分かった。長時間付けていると、顔にフィットして形状記憶みたいに形が崩れない。ペーパータオルだから汗を吸ってくれる。しかも、無漂白で茶色だから、表面が麻袋のような色合いになって、デザイン的にも気に入った。コロナ対策は女性に任せた方がいい?さて、周囲を見回すと、御婦人の間で裁縫の技を駆使したような布マスクを見かけるようになった。花柄やピンク柄など、デザインにこだわったマスクも増えつつある。少し前だったか、女子中学生が数百個の手作りマスクを自治体に寄贈した、などという微笑ましいニュースがあったっけ。あなた将来、都知事確定ね(笑)。 今回の新型コロナ騒動で特筆すべきは、台湾の蔡総統をはじめとした女性リーダーの活躍。平時では今一つだった百合子知事が、何だか急に冴えてるし(笑)。保健衛生の危機に、女性リーダーの判断が的確なのは、母性本能が関係しているのだろうか。 男性リーダーの国々は何処も散々な状況だが、それに加えて、薬局の行列に割り込んだり店員に怒号を浴びせたり、いい年したオッサンの醜態を見聞きするにつれ、そもそもこの種のニュースを目にするだけでも精神衛生上の損失を被ると言っていい。 男も負けちゃいられん。何とかマスク製造技術を磨いて、自家生産を定着させたい。そして、この種の自助努力の輪が広がることを望む。転売屋などの火事場泥棒的な非国民に鉄槌を食らわすのだ。これは聖なる戦いなのだ。さて、厳戒態勢の最中に我々は結婚記念日を迎えた。夫婦二人で食べるもの食べて終わり、というのも寂しいので、森永モントンでチーズケーキを作った。恐ろしく平べったいケーキだけど、味はまあまあ。今回は試作だったので、上部のデコレーションまで頭が回っていなくて、これは次の課題ということで。
2020.04.25
2月14日、久しぶりに相模原市の実家へ帰った。国電を乗り継いで行く訳だが、もう外は雪・雪・雪。札幌から新千歳空港へ向かう途中や、特急列車で道内を旅する途中の、車窓一杯に広がる雪景色を思い出した。関東でこんな景色を拝めるのも悪くはない、そんなロマンチックな感情でいた訳だが、その後はとんでもないことになった。横浜線の駅へ着いても、バスが来ない。ある御婦人によると、他のバスの運転手に聞いたところ「営業所が違うから分からないが、運休かもしれない。スマホで会社のサイトを見てほしい」とのこと。拙者はスマホを持っておらず、未だにガラケーなので困った。もう体もすっかり冷えた。バスは来ないと判断して、実家まで歩く。ところが、意外に雪が深い。ショッピングセンターが立ち並ぶ界隈を過ぎると、後は閑静な住宅地。クルマが作ったわだちを選んで歩いていたが、どんどん雪が深くなってくる。実家の町内に入ると、もう前に進むのも困難になった!靴は札幌のエスタ(意味分からない人すいません)で買った雪用の靴。滑らないで歩けるが、膝まで雪に埋まる道では効果がない。雪が靴に入り込んで、踵が死ぬほど冷たい。え、相模原市内で遭難?あり得ないよね、と思ったが、脚が容易に上がらない時は、本当に生命の危険を感じた!実家までの最後の100mがこんなに長いとは。はっきり云ってこれまでの札幌生活でも、こんな過酷な経験をしたことはない。これが北海道なら、確実に凍死だよな。大変だったのは、重い荷物もしょってたこと。どうしても届けたかったものがある。札幌の彼女からもらったワインだ。拙者は情けないことにワイン一本を一人で空けることが出来ないから、両親に飲んでもらおうと思ってた。 持って行った甲斐があった、超美味い!実家で夜食を食べさせてもらって、ソファで横になっていたが、胃がキリキリ痛んで夜中になっても目は覚めたままだ。本当に生命の危険を感じたらしく、興奮状態だったらしい。深夜のNHK「ETV特集戦時徴用船~知られざる民間商船の悲劇~」をずっと見ていて、さらに目が覚めてしまった。この番組は、旧大阪商船の嘱託画家、大久保一郎氏の作品を通じて、太平洋戦争で軍に徴用された輸送船の悲惨な実態に焦点を当てていた。見ていて涙が出そうになった。生存者の証言を基にスケッチしているため、絵は極めて正確であるらしい。炎上しながらも目的地に突入しようとする船、恐らく一瞬で轟沈したと思われる船、船がまるで生き物のように見えてしまった。それらの船に乗り込んでいたのは、みんな丸腰の船員さんなのである。船員達の様子も極めてリアルに描かれていた。御婦人のために筏の場所を譲る若い船員、筏に群がるサメと戦う船員達、爆弾の直撃を受けて炎に巻かれる船員、浮上したアメリカの潜水艦が、筏につかまる船員に機銃掃射する絵まであった!太平洋戦争で失われた民間商船は2400隻、戦死した船員は6万人、悲惨極まる史実である。「北から目線」でも全然笑えない大雪さて、このバレンタインデーに降った大雪は、想定外の被害をもたらした。こういう一大事になると、人々はヒステリックになる。早くも「この場に及んで首相が天ぷらを食ってた」などという批判が出た。そういう批判をしている人こそ、何をやったというのだろう。天ぷら屋さんは、客が来る限り天ぷらを揚げる。それは東京一の高級店であろうが「てんや」であろうが同じだ。お客が来る限り、それを捌こうとするのは外食産業も鉄道会社も同じはずで、みんなギリギリまで頑張るから、何とか社会が回っているのである。「ぜんぶ雪のせいだ」雪そのものに憧れやメルヘンチックな感情を注入してるJRのスキー客向け宣伝広告を見て、苦笑いすら催した。JRにとって今回の雪による被害は「ぜんぶ雪のせいだ」 と言いたくなっただろう。「北から目線」で見るようになった拙者でさえ、今回の雪は全く笑えなかった。やはり異常気象の影響ではないかという懸念が残る。今後、このような「前例のない極端な」事象が頻発するのかも知れない。イザという時の備えを研究するとするか。横浜線に新型電車が入線せり実家に丸一日居候させてもらい、翌日に引き揚げることにした。横浜線の駅で電車を待っていたら、やって来たのは見たことも無い新型電車。車内のディスプレーに沿線各地の天気予報までやっている。凄い!相模原を数年留守にするうちに、世の中はさらに変わって行くことを実感。自宅へ着いたらこの有様でした。
2014.02.22
札幌市在住の拙者は、大震災の惨禍を直接経験していない。ほとんどがメディアの報道やネット発の情報から得ている。いろいろと情報の上澄みをすくって行くうちに、「大震災というダメージが背景にあろうことは承知しているが、それにしてもみんなのリアクションがなんか変じゃない?」 という違和感を感じることがあった。その違和感の多くは、「何で急にそんな話になるのか」 「これまでの貴方たちは何だったのよ」 と言いたくなるもので、これまでの自分を棚に上げたような雰囲気はまさに支離滅裂。 あれほどの大災害、心に異変や不調をきたすのは痛いほど分かる。でもそこから心を立て直してこそ真の復興が始まる。そのヒントを探るべく、香山リカ先生の本を読みながら 「3.11後」 に起きた、すさまじいまでの心のダメージを反芻してみた。「日本人のマナーに世界が驚嘆!」 「やっぱ日本人って凄いんだ」 震災から1週間ぐらいして、いきなり何の話だよって感じの見出しが、特にネットニュースを中心に溢れ出した。被災地で秩序正しく行動する被災者の姿に、世界のメディアが仰天した、というのだ。 統計上、日本はまだまだ治安のいい国であることは明らかで、むしろ世の中、治安が悪くなっていると思う人が激増しているのは何故なのか、拙者はそっちの方が疑問だった。「でもやっぱり日本人は凄いんだ」 と、これまでの流れを逆流させたような話が巷にあふれ出したんだから、何だか気持ち悪い。 被災地の落ち着いた状況?と反比例したのが、首都圏で起こった買占め騒動だった。この落差がどうも理解できない。首都圏の人間だって 「凄い日本人」 の一員なのだが・・・。 香山リカ先生によると、被災者の落ち着いた行動も、首都圏の買占め騒動も、一種の心的防衛メカニズムではないかと指摘する。買占め騒動が、不安解消行動であることは即理解できた。が、被災地の驚くべき秩序も、「日常の秩序を守ることで、自分がパニックになるのを防ぐためだったのでは」 という氷のように冷静過ぎる分析。現実を即座に受け入れると心が崩壊する。それを防ぐために、日常行っていた秩序正しい立ち居振る舞いを続けるよう、心が自動的に指示をした、というのだ。心が壊れないように、ギリギリの選択を迫られた人々・・・そして外野は勝手に 「僕らって凄いんだ」 と反芻している・・・確かに奇妙な現象としか言いようがない。さすが先生、冷や水を浴びせるのがうまい。 約30年前、長崎県で大水害が起こった。長崎市内も広い範囲で冠水した訳だが、あるパチンコ店では床上浸水しているにもかかわらず、客が避難しようとしない。明らかに店内まで浸水しているにもかかわらず、多くの客がパチンコをやめようとしなかった。 水も引いた後、市内では方々で片付け作業が始まったが、パチンコ店の前には客とみられる人たちが群がっていた。途中でパチンコをやめさせられたことに対して補償を求める人たちだった。数十年前の日本人はもっと凄い!言い方少し間違えた? そしていきなり手のひらを返すように始まった、東京電力バッシング 自分の中にある都合の悪い感情や考えなどを無意識的に自分以外の特定の人物に押し付け、実際は自分がそうであるのに 「○○されている」 と考えようとする心理状態を、投影性同一視、という。どこかに敵を見つけ、「全ての問題は私ではなく、あいつの性なんだ」 と問題を摩り替えることで、自分を安心させようとする。 先生の解説が、震災後に起きた東電バッシングだけでなく、イラク人質事件以降に見られる数々のバッシングにぴったり当てはまるように感じる。味わい深いのが、今回の震災が自然現象から始まっているだけに、「敵の特定」 にも時間がかかったことだ。そのかわり、標的が定まるやいなや、そのバッシングたるや、すさまじいものだった。すさまじいだけ、人々の持つ不安の度合いが測れる訳だ。 東京電力に対するバッシングが、まるで手のヒラを返したように始まった後、ネットでこんなことを言う人がいた。「私は原発の危険性を認知しつつも甘受し電気を使用し続けてきたので加害側の1人だと思っています。前々から反原発を唱えていたならいざ知らず、今回の事故で手の平を返したように反原発、東電批判を繰り返す人達がいますが今まではどう思っていたのですかね?「知らなかった、騙された」といいますが己の無知をさらけ出しているだけ、危ない物で作っていた電気を何も考えず便利に使っていたのだから非難する権利はないと考えます。事故後の対応も完璧とは言いませんがあれだけの大惨事、誰がやってもあの程度が精一杯でしょう。」 まさにその通り、と言える。この方は投影性同一視に陥ることが無かった稀有な存在? 何年か前、新聞の書評で忘れられない記事があった。本の題名は忘れてしまったが、原発城下町の現実を書いた本で、そのシュールさに苦笑いしたことがある。特にシュールだったのが、「小規模な事故」 が起きた直後、地元のお弁当屋さんが繁盛するという話だ。電力会社の関係者だけでなく、視察に来る中央省庁の職員やら報道陣やら・・・彼らはどこかで食べなければならない。どこかで寝なければならない。だからホテルも満室になるのだろう。この猛烈なまでにシュールな現実、緊張感の無さ、もうどう言い現していいか分からない。書評の感じからして、「原発に対するネガティブな視点がステレオタイプに陥っているメディアに対する皮肉」 という雰囲気であり、拙者の感想もそれと同じだった。 このザマなのだ。まずは自分の無知ぶりを悔い改めるのが人間の道だろう。しかしながら、今年も相模原市に住んでいたとしたら、ここまで冷静になれたかは疑問だ。拙者とて一人の人間であり、動揺もするし怒ったりもする・・・。万人にとっての利他・利己は存在しない、という話 震災翌日、職場の朝礼で拙者が話したのは 「とにかくいま自分たちに出来ること、それは普段の仕事を普段どおりやること」 であった。 大変なことが起きた!という気持ちで一杯なのだが、だから何するのって、朝から仕事をするしかない。先生の著書によると、仕事を放り投げてまで被災地の支援に赴く医師がいる件に触れ、じゃあ自分の病院の患者さんをどうするのって話になったそうだ。 利他的な行動が、誰かにとって利己的に写る・・・これは味わい深いことではないのか。このことを認識するならば、「まずは日常生活の安定を」 という結論に至る。先生はこういう趣旨の呼びかけをしたら、すさまじいまでの非難を浴びたという。批判してる人こそいったい何をしているのか、と思う。仕事を放り投げてまで、何かに取り組んでいる忙しい人とは、到底思えないからだ。 役場の庁舎内で、防災無線で避難を呼びかけていた若い公務員の女性が津波の犠牲になった。メディアはいずれも、彼女の行為を尊いものとして紹介していたが、家族はある取材に 「やっぱり逃げて欲しかった」 と答えたという。そんなの、聞くまでも無いことだろう。 家庭を持つ父親だって、そう簡単に職務に殉じてもらっては困るのだ。残された家族にとって迷惑なのも当たり前。それを 「利他的な行動だから」 と賞賛するとは、全くもって赤の他人とは薄情なものだ。 ものの見方というのは必ず複数ある。それを忘れて一時の気分で思い込んだ挙句、誰かを無批判に持ち上げたり叩いたり・・・その後に残るのはいずれにしろ虚無でしかないのではないか。現実的な問題が山積みのなかで、刹那的な感覚で判断するのは困る。正解なんてものは簡単に見つからない~そういう大前提で悩み苦しみ、そして初めて何かが見えてくるはずではないか。非常時にそこまで冷静に考えるのは難しいと言われれば終わりだが・・・。
2011.11.12
医師・看護師等、医療従事者に対する患者からの暴言・暴力・セクハラ・ストーカー行為 (いわいる院内暴力) がクローズアップされてきた。被害に遭った関係者は全体の3割強にのぼるという!おい、普通に仕事しててそんなに暴力を振るわれる業界ってあるのかよ!と改めて事態の深刻さに驚くばかりだ。「犯罪不安社会」なのに、なぜ見落とす? 誰もが「治安が悪くなった」と感じ、監視カメラを設置したり自転車のカゴに防犯パトロール中などと標識を付けたり、自治体は疑似パトロールカーを街中に走らせたりしている。それじゃあ、病院の安全もみんなで守らないといけないよね!自分がモンスターになっては意味ないよね!そのくらいの意識があって然るべきかと思いきや、残念ながら院内暴力の問題は死角に入っている感じがする。 そこで・・・こんなものを作ってみた。院内暴力の問題を考えてもらう為のバナーである。当管理者のような無名な存在がこんなことをやっても意味がない。もっと権威のある団体等が、院内暴力の問題を扱ったサイトなりを作って、それへのリンクバナーを配布するとかの取り組みがあれば理想だが・・・。院内暴力の背景とは何だろう 「モラルが低下した」~という言い方はしたくない。なぜなら、「じゃあ昔の人はみんなモラルが高かったんですか?」ということがハッキリしないからだ。いろいろ考えた結果、何となく思い浮かんだことがある。一億総他責的社会~実にイヤな用語ではあるが、「著書:一億総ガキ社会」にでてくる分析から。ライフスタイルの変化から個人化が極度に進行して自己愛が肥大化する反面、経済状況が悪化して不安心理も増大。立場を異にする人間に対する寛容さや想像力も失われ、ちょとしたひずみで暴発する人々。 普段は礼儀正しく振舞ってはいるものの、不満のはけ口を見つけた途端暴発するのだ。もちろん、相手が女性であったりマスコミの存在に怯えていて、反撃して来ないのを計算に入れてのことだ。これは一種の弱い者いじめと言える。病院のサービス業化~そもそも病院とは高い公共性を持った存在。2割か3割の料金で済むということは、自分の為だけの病院では無いはず。ところが病院がサービス業化してくると、患者の権利の裏側にある義務を見えなくするのではないだろうか。 全面的に我がままを通すのなら、オーダーメイド化された「契約」しかない。アメリカのような、初めから「サービス=自費診療」という世界のように。ただし、アメリカは入院=破産する程の高い医療費、が社会問題になっていることも知るべきだろう。院内暴力は、様々な要因が複雑に絡み合っていると言えないだろうか。一朝一夕で解決できる問題ではない。やはり多くの人たちに問題に対する認識を持ってもらうことが肝心だと思います。
2010.08.01
イラク人質事件は、実行犯ではなく被害者の側を袋叩きにした。あの事件以来、「バッシング」という現象に興味を持ち始めている。和歌山県太地町で行われるイルカ追い込み漁を「告発」した映画「ザ・コーヴ」が、アカデミー賞を受賞した。私はこの映画を見ていないので、映画そのものの批評をすることは出来ない。ただ、ルイ・シホヨス監督の「バッシングではない、日本人へのラブレターだ」という発言に、疑問を持った。なぜなら、撮影に挑む姿勢と矛盾している。物騒な戦闘服姿で太地町内の私有地に不法侵入した挙句、「官憲に追われてのレジスタンス活動」を匂わせる気取った格好付け・・・そんな人からのラブレターを有り難く頂戴するはずはない。ファットマン(長崎型原爆)の尾翼に「愛を込めて」などと落書きをするのがアメリカの流儀、ラブレターとは、つまり挑戦状に他ならない。マイケル・ムーア監督「キャピタリズム:マネーは踊る」は選外マイケル・ムーア監督と言えば、私は「シッコ」が記憶に新しい。「テロより怖い医療問題」・・・高騰する医療費に苦しむアメリカ国民の姿を描いたドキュメンタリーだ。映画「シッコ」監督が激賞した「自動開閉便座」日本のメディアは、「シッコ」に対してほとんど反応が無かったようだ。日頃、医療界に対する「バッシング」が散見されていたにもかかわらず、である。さて、「キャピタリズム:マネーは踊る」では、リーマンショックで明るみに出た金融業界の暗部に、監督がメスを入れる、というもの。ウォール街に「例の拡声器」を持って吠える監督の姿は「いかにも」という感じだが、アメリカの文化人は、「全世界に迷惑をかけたアメリカ金融資本より、和歌山県の小さな漁村の方が癪に障った」ようである。東京→大阪→そして広島・・・ムーア監督の軌跡 ここからは、ウィキペディアに全面的に頼るお話になるが、昨年12月、「キャピタリズム:マネーは踊る」のPRの為にマイケル・ムーア監督が来日した。自動開閉式便座に感激したという監督、東京証券取引所で記者会見を行った後、彼が尊敬する原一男大阪芸術大学教授の授業を聴講するために一路大阪へ。大阪芸大はVIPの電撃来校に沸いたようだ。原一男監督作品「ゆきゆきて、神軍」は、ムーア監督に多大な影響を与えたという。監督は広島市の原爆資料館を4時間かけて丹念に見て回ったという。物々しい戦闘服姿の何某と、なんという違いであろうか。こういう律儀な人間を大事にせねばならない。 「SS事件」の被害者:第2昭南丸が横浜海上防災基地に到着「SS=ナチ親衛隊ではなく、反捕鯨団体シー・シェパード」の妨害行為を受けた調査捕鯨船第2昭南丸が、海上保安部の実況見分を受けるために横浜港へ到着した。13日の新聞報道によると、同船は農水副大臣の出迎えを受け、さらに事件に同情を寄せる市民多数が詰め掛けたようだ。有名な赤レンガ倉庫に近い海上防災基地に、北朝鮮の工作船を展示した資料館があり、去年見学させていただいた(→詳しくはこちら)。海の安全は私たちの生活と切り離して考えることは出来ない~そのことを大いに考えさせられる。
2010.03.13
NHKクローズアップ現代で、イラク復興支援活動に取り組む高遠菜穂子さんが紹介された。イラクで人質にさえならなければ、私は彼女の名前すら知らないまま終わっただろう。 こんなことを思い出す。人質の救出に多額の費用がかかる、という報道を知った在外邦人が、外務省に寄付を申し出たけど断られた、という投稿記事を新聞で読んだことがある。この人は、人質とその家族が袋叩きに遭っている祖国の現状を知らない。非難すべきは実行犯であって、テロとの戦いを貫徹するのだから、自分も何かをすべきである・・・と思ったのだろう。「国が自分に何をしてくれるのか、ではなく、自分が国のために何ができるのかを考えよう」~J.F.ケネディの言葉に従った、如何にも欧米的な愛国心と言える。安全な場所に居ながら、バッシングをネタとして消費してしまう私たちは何だったのか、改めて自問自答したくなった。 日本における人質バッシングについて、米国のパウエル国務長官(当時)はこう言った。「確かに、危険な地域に入る者は誰もがそのリスクを認識しなければならない。しかし、誰もリスクを冒さなかったら、私たちのさらなる前進はない。」 イギリスではブレア元首相を証人喚問するなど、リスクを取った行動に対する厳しい追及が行われている。イラク戦争を批判するだけで、ブッシュ何某からテロリスト扱いされた時代もあった。物事の白黒は、そう簡単に付けられない。後で評価がひっくり返ることなど、いくらでもあるのだ。高遠菜穂子さんの評価云々についても言えると思う。イラクディナールへの投資話にご注意を 復興の道のりも険しいイラク、この国の通貨 「イラクディナール」 に投資することを謳うサイトがある。「イラクディナールは史上最低レベルに暴落している、いまイラクディナールを保有しておけば、復興と同時に値上がりする」「1980年の水準に回復すれば、今の水準の300倍くらいになる」「提供価格15万7千円のセットの期待収益は1億円!」イラクディナールは、国際通貨としての効用を認められておらず、銀行で換金することも出来ない。だから「イラクディナールの紙幣」を買うという行為になる。業者によると、紙幣の換金保証をしているから安心なのだそうだ。ここで疑問に思うことがある。未公開株の「勧誘」を見てていつも不思議なのは、必ず値上がりするモノをなぜ売ろうとするのか。あなたが後生大事に持っていればいいではないか、と思うことがある。それと、本当に300倍くらいの値がついたとき、この業者に対して換金を求める人が殺到することになる。業者はどうやって日本円の現金を用意するつもりだろうか。そもそも、イラクディナール紙幣を保有しているのは、イラク国民である。彼らは数年後、日本に移住すると、みんな億万長者になれることになる。宝くじのつもりで買う、という人もいるだろう。コレクションとして買う人もいるかもしれない。困るのは、自分の財産をつぎ込んでしまう人が出てくることだ。日経マネーまでこの話題を取り上げているには驚いたが、日経マネーが記事にしているくらいだからと、業者のセリフを鵜呑みにする人が出てくる可能性もある。 はっきり言う。紙幣を後生大事に持っている自分だけが大金持ちになる、なんてことはあり得ない。 ←楽天市場では、もちろんコレクションとしての取り扱いだ。アフリカのジンバブエ100兆ドル札~これを見て思ったこと アフリカのジンバブエが超インフレで経済破綻した。私はネットオークションで100兆ジンバブエドル札を買ったことがある。既に通貨の流通は停止されていたので、あくまでコレクションとして購入した。 信用力のない通貨は、みんな持ちたがらない。すぐ使ってしまわないと紙くずになるからだ。イラクディナールだって、これに近い状況と言える。経済が回復したからって、紙幣を後生大事に持っていた自分だけが億万長者になることはない。なぜかって・・・経済が回復すると、やはりインフレになるからだ。デノミを行って、だぶついた紙幣を淘汰する必要もあるだろう。昔に戻るのは「デフレ」という訳で、新興国ではまず有り得ないだろう。為替という問題を見ても・・・一度経済破綻した国が復興する為替水準が元に戻るとは限らない。貧しい国は、まず外資を導入しないと油田の開発も出来ないから、必然的に借金だけ抱える。イラクは13兆円の対外債務を抱えているのだ。通貨安を利用してダンピング輸出しまくって外貨を稼がないといけない。通貨が高くなっても困るのだ。こうした状況で「通貨が相対的に数百倍の高値を付ける」ことの可能性を考えねばならない。経済発展したけど対ドル相場が「元に戻ってない」国の代表は、もちろん日本である。太平洋戦争敗戦後のインフレの後に、とりあえず1ドル360円としたが、今でも1ドルは90円くらい。4倍くらいにはなったが、戦前は1ドル=2円くらいだった。対米黒字を積み重ねても、インフレ前の為替水準に戻すことは不可能であることを物語っている。なぜって、為替は相対的な問題だから、昔と今を比較しても意味がないのだ。これはイラクについても言える。フセイン政権時代の物差しと 「今」 を単純比較することの是非を考えなければならない。補足~イラクディナール購入でトラブルの報道がついに国民生活センターが警告を発するに至った(6月24日付)。すでに2千万円近く購入した被害も報告されている。必ず儲かる!と勧誘すること自体が不当だからだ。必ず大量破壊兵器はある!と勧誘され、大勢の人が騙されたこともあった。騙そうとする人々は、イラク人質被害者よりも、よっぽど批判されるべきだと思うが、いかがであろう。不毛なバッシングに加担した方々、今一度再考を願う。
2010.03.07
神奈川中央交通では、平成22年3月31日でバス共通カード (バスカード) の販売を終了、7月31日でバス共通カードの使用そのものも終了させる。 5000円分を買うと5850円使える!このお得感から、愛用者が多かった。関東一円に広まった 「バスカード」 だが、1988年に全国に先駆けて導入したのが神奈川中央交通。850円のプレミアムも神奈中が考えた基準、まさに 「バスカードの本家」 とも言える。パスモ・スイカ (ICカード) の普及に伴う、時代の流れとも言えようか。神奈中だけでなく、関東の各バス会社もバスカードの取り扱いを廃止していく見込みのようだ。バスカードからパスモ、またはスイカへ切り替えさて、両親から、バスカード廃止の対応について相談を受けた。これが大阪在住時代なら、「スタシアサイカ:池田銀行のピタパ付きカード」で決まり!なのだが、何しろ相模原市に住んでいるから、「まずは、スイカにするか、パスモにするか」 を考えることになる。 両親は、小田急の使用頻度が高い。それならパスモ、ということになる。パスモオートチャージサービスでポイントが貯まる 「OPクレジットカード」 というものがあるが、それについては保留となった。新たにクレジットカードを持つこと自体煩雑で、ポイントが貯まっても「使う店が身近にない」等の問題もあったから。バス利用特典サービス~使用頻度が少ないとお得感は少ないバスカードが、「5000円分を買うと5850円付いてくる」というお得な金券だった訳だが、パスモ・スイカでも似たような特典サービスがある。利用額に応じて 「バスチケット」 が付与され、次回乗車時にチケットが差し引かれることによって 「差額のみ料金が落ちる」 という訳だ。ただし、1か月間(毎月1日~末日)に一定の使用頻度がないと、これまでの「お得」が得られない面もある。毎日、通勤で使うならともかく、数ヶ月かけて5000円を使い切る人にとっては、付与率が落ちる訳だ。そう考えると、実質値上げの側面もある。ただ、5000円が5850円分使えるという 「高利率」 については、バスカード発足当初の時代性 (1988年~) を考慮すると、一部見直しもやむを得ない?という考え方もできようか。参考~ICカードを複数所持すると、誤作動防止の必要も?交通系非接触ICカードの読み取りエラー防止に最適。コクヨ ナフ- ICカードセパレーター 両面パ...2枚のICカード乗車券(スイカ、パスモ等)をケースに入れたまま使い分け枚数超過・改札エラー防止...
2010.01.31
日本版401K(確定拠出年金)の加入者が300万人に達するそうだが、6割近くの人が「元本割れ」状態であることをニュースで知った。去年から株式相場をめぐる環境は激変した訳だから、リスク商品に投資するとなると、元本割れは免れない。 そもそも、この確定拠出年金という制度、企業が従業員の年金負担を減らし、従業員に自己責任で老後資金を作ってもらうのが目的で始まった。乱暴な言い方をすると、老後の準備は各自でやってください、損をしても会社は一切補填しません、という訳だ。 税制面での優遇、というメリットがある反面、管理手数料や投資信託を保有する際の信託報酬などなど、コストをいちいち気にしなければならない。コストを上回るパフォーマンス、長期的な複利効果などを考えると、一定のリスク商品を選ぶことになる。そうなると、今回のような不況で株式相場や為替相場が激変する→大きな痛手を被る、という事態になる。 私の場合、「投資信託」だけ見ると、散々な結果だ。日本株・投資信託・外貨MMF・商品に分散投資する我が「相模太郎ファンド」の5月30日現在の運用成績は、基準価格10473円(評価額を投資額で割っただけの話)、先月末から急反発した。 基準価格10473円、ということは、とにかく「プラスを保っている」ことになる。でもそれは、日本株や投資信託、外貨MMFや金の積立まで含めて分散投資した結果、かろうじてプラスを保っているだけだ。投資信託だけ見た場合だが、ワールドリート・オープン -62%外国株式インデックスファンド -40%外国債券オープン -12%分配金を加味して基準価格を考えても「7336円」、25%も減じたことになる。これが自分の確定拠出年金の運用成績だったら、もう泣くしかない、という感じだ。 手をこまねいているだけではない。最近になって「DWSグローバル新興国株投信」を再び購入した。再び・・・ということは、以前投資したことがあるのだ。平成19年中に購入→利益確定させたことがある。当時の半値ぐらいに下がっているので、再び買ってしまった。新興国の株価は、すさまじい下落を見せたが、最近になってかなり堅調に推移している。長期的に見ると投資妙味がありそう? ニュースによると、確定拠出年金加入者の多くが「元本確保型商品」へ移行しているそうだが、むしろ逆なのでは?と思った。確かに、ここでリスク商品を増やすのは勇気が要る。↑このファンドはすごい状況↑相模太郎ファンドの推移DCプランナーという資格もあるが・・確定拠出年金の普及を促進するため、商工会議所主催で「DCプランナー」という資格試験を扱っている。わたしは、2004年に2級を取得したまま、わたし自身が確定拠出年金と縁が無いので、勉強したことも大方忘れてしまった。DCプランナーと言っても、制度の説明をするくらいで、運用は各自の責任であることは言うまでも無い。改めて思うのは、「年金」と表現しつつも、「税制面のメリットが付帯するかわりに60歳にならないと引き出せない証券口座」と言い換えた方が分かりやすいのではないか。 リスクを転嫁することが推奨され、不利益を誰に押し付けるかが問われる世の中にあって、確定拠出年金という名称そのものに、気取った格好付けを感じるのは私だけだろうか。
2009.05.30
フリーターは戦争を望む!この名文を覚えている方も多いと思う。何年か前、「丸山眞男をひっぱたきたい」という論文が話題を呼んだ。フリーターは戦争を望む!という衝撃的な発言に、硬直化した格差社会と、社会全体の偽善ぶりを告発した訳だ。「日本が軍国化し、戦争が起き、たくさんの人が死ねば、日本は流動化する。多くの若者は、それを望んでいるように思う。(引用)」 残念ながら、現代も過去も、戦争=貧困ビジネスのようだが・・・ ところで、戦争を盛んにやっている格差大国アメリカをつぶさに見てみると・・・イラクなどの戦場に送られて真っ先に死ぬのは貧乏人からだった。貧困層の存在が、軍の受け皿となり、ブッシュの戦争政策を支え続けた。国防予算の限りがあるため、軍の仕事は次々と「民間委託」され、傭兵派遣ビジネスが発達した。もちろん、死ぬのは格安で雇われた人たち、会社だけはボロ儲け、である。なんにも「流動化」してないのだ。それどころか「戦争=究極の貧困ビジネス」である。 先の太平洋戦争で、確かに日本は焼け野原になった。そこで日本国民全てが平等になった訳じゃない。こんな話を聞いた。終戦直後のこと、青梅街道の人々は「乗用車が鈴なりになって走っていく光景」に驚いた。乗用車ってまだ日本にあったの?と。クルマの中には、立派な服装をしたご婦人がいらっしゃる。中には猫を抱いているご令嬢もいた。要は、米軍進駐を前に、軽井沢あたりへ避難しようという腹だ。猫のエサどころじゃない沿線の人々は「だまされた」と呆然としたという。↑彼の叫び、どう受け止める?↑堤未果「貧困大国アメリカ」彼の言う「国民全員が苦しむ平等」~まさに今そこにある危機のこと? 中途半端な戦争では格差は無くならない。もう、大真面目に「国民全員が苦しむ平等を」求めるなら、全面核戦争とか暴力革命しかない。でも、核戦争は自分が生き残る可能性が少ないし、革命なら、壮絶な内部抗争を経験せねばならぬことは、歴史的に証明済みだ。 いや、もっと楽に「苦しめる」方法があった。インフルエンザだ。新型インフルエンザが予想外に猛威をふるい、たくさんの人が死ねば、日本は流動化するのか?これは「丸山眞男をひっぱたき・・・」の作者に聞いてみたいところだ。 金持ちも貧乏人も、菌さえ入れば発病する新型インフルエンザ。国民は、ある意味において平等に苦しめられるだろう。だからこそ、格差を超えた協調・協力が絶対不可欠であり、それらの重要性が見直される、またとない機会ではないだろうか。追記:感染者を出した学校・団体等に中傷相次ぐ 格差を超えた協調・協力、社会全体の抵抗力、こうしたものが試されるはずだと思っていたが、感染者を出した学校や自治体に対する抗議電話やネットによる「中傷相次ぐ」の報道に「そう来るか・・・」と、しばし考え込む。今のところ、ウイルスよりも人間の方が脅威のようだ。無益な戦争を始める前に、咳エチケットの励行をお願いしたいところだ。
2009.05.21
アメリカという国は、会社が加入する健康保険や自営業者向けの国民健康保険がない。だから 「病気をしたら大変なことになる」 というシビアな現実がある。保険がないことによる負担に加え、保険会社が支配するいびつな医療現場が、医療費の高騰を招いている。極端な話、高額な医療費を請求された挙句、破産する人もいるのだ。映画「シッコ」~日本のマスコミはほとんど無視マイケル・ムーア監督の映画:「シッコ」をDVDで見た。アメリカの医療現場がほぼ「崩壊している」という衝撃的なドキュメンタリーである。保険会社や医薬品メーカーだけが肥え太るアメリカ、一般国民は、高額な保険料や医療費に苦しみ、中には満足な治療も受けられずに死んでいく人も・・・さらに 「入院費を払えず、タクシーで貧民街に連れて行かれて放置される」 衝撃映像もあった。この映画は日本のマスコミの間ではほとんど無視されていたが、医師会などが自主的に上映会を開くなど、一部に反響を巻き起こしたことも事実である。→感想とか書きました高額な医療費→貧困→ファーストフード→メタボ・・の悪循環↑映画「シッコ」↑○ックに殺される?なぜこんなことに・・・国民皆保険がないアメリカ米国の医療保険制度は、64歳以下の現役世代は、原則として民間会社の医療保険に加入する。65歳以上の高齢者は、公的医療保険(メディケア)でなんとかつなぐ。そして、収入も資産もない貧困者に対してはメディケイドが医療給付を行っている。 市場原理主義に喝采をおくる人々にとって、このような簡素化された制度は理想のように見えるかもしれない。しかしながら、民間保険会社が運営する医療制度がうまく回る為には、保険会社や病院・加入者が、対等な力関係でなくてはならない。もちろん、そんなはずはなく、寡占化した保険会社や製薬企業が医療現場を支配し、加入者は高額な保険料、高額な医療費にあえぎ、保険会社の「徹底的な査定」によって切り捨てられる。市場に任せた結果は惨憺たるものだ。 さらに、何の保険にも入っていない国民が、5千万人近くいることも、大きな問題となっている。オバマ政権が国民皆保険を公約にオバマ政権は、年末を目標に医療保険制度改革を行うと宣言、現在のところ医療団体から労使団体代表を集めて改革会議を行っている。 さっそく児童を対象にした公的医療保険拡充から法改正を実施した。メディケイドに加入するには所得は高いものの、高額な民間保険会社に加入することが出来ない家庭を対象にしている。財源は連邦たばこ税の増税でまかなうという。まずは幸先の良いスタートだが、保険会社が支配する医療現場、構造的に高い医療費、貧困層の肥満対策、こうした仕組みから巨利を得る人々との利害の調整・・・解決すべき問題はとにかく山積していると言えよう。
2009.04.19
またか!という感じだ。今回は神奈川県大磯町の旧吉田茂邸が全焼した。確か大磯プリンスの敷地だったと思う。大磯町が一般公開に向けて西武と交渉している、というニュースもあった。もちろん日本現代史の生き証人として、ツアー限定の観光スポットになったりしてた。 数週間前、同じ神奈川県横浜市の「旧住友家俣野別邸」が火事で焼失したばかり。こちらは国の重要文化財だ。去年は藤沢市の旧モーガン邸が2度も焼けた。放火とみられている。いずれも東海道沿線の歴史的な建造物だ。 都内では今年に入り、不審火とみられる火事があった。世田谷区では、築120年の三田家住宅という古民家が全焼、区が資料館として運営していた。また、映画:となりのトトロで有名になった「トトロの家」が全焼、杉並区が保存に乗り出す矢先の出来事だった。 次々と失われる歴史的な建造物・・・個人的にはかなりショックであるものの、マスコミの反応が鈍い。事件が未解決であるのも理由の一つだろうが、文化財が失われているのに文化人の発言・コメント等がなかなか見つからないのだ。たまたま目にしたのは、去年の旧モーガン邸放火事件についての日経ベンチャーの記事。これを読んで私は逆に気持ちが萎えてしまった。(以下抜粋)日経ベンチャー「ニッポンの社長へ:生活する者の本音と建前」 (~略)モーガン邸の火災についても、価値あるものを損ないたい、という変質者の放火の可能性が高いだろう。だが、その一方で、妙なことも考えてしまう。前述のように、茅ケ崎をはじめ湘南の景観を考える活動で、湘南地域の邸宅が次々になくなり、密集した住宅地に変貌していることを知っていると、「藤沢市の一等地に6600平方メートルの空き地ができたらと思う人がいてもおかしくない」と思ってしまうのだ。(~略~) 新しい京都駅を作るときの議論も、記憶に新しい。だが、みんなの本音はどうなのだろう。自治体の本音、住民の本音は。京都の寺に文化財を見に行き、国立美術館で名画を見に行くことの豊かさは実感できても、自分の暮らす地域の景観や街並みが生きる豊かさにつながるとは感じない人が大多数なら、建築物を移築して名古屋の明治村のような施設を作ればいいだけの話だ。地域にモーガン邸や吉田茂邸があり、それがある街並みを愛し、そこに足を運ぶ暮らし方を愛する生き方をよしとする人は、ほんとうにどのくらいいるのだろう。(抜粋ここまで) 文化財の保護という、金銭に換えられない価値の問題を考えてるのに、なぜいちいち生活経済の問題と直結させねばならないのだろうか、個人的に疑問が残る。古都の景観を守ることで、京都市民の生活が脅かされるだけなら、みんな移設して平安村のような施設を作れ?ということか。明治村だって、名鉄が経営不振に陥ったらどうなるか分からないのに。 旧○○邸のたぐいは、見方を変えれば公園のようなものだから、かなり近隣住民の生活環境に貢献するほうだと思う。私が住む近所にも、ちょっとした森林があるが、れっきとした個人所有の○○邸だ。それでも自治会はボランティアを募って清掃活動を行っている。一銭の得にもならない活動に、それなりの人間が集まってくる。だから残すべき物は残るだけのことだ。そもそも景観や街並みが生きる豊かさにつながらないのなら、街路樹も公園も要らないし、園芸も造園も要らないから、その方面のベンチャー企業も成り立たないだろう。 街というものは、一定の経済的な法則によって立地が決まってくるが、その原理を排除出来るのは、金銭に換えられない文化的価値があるからだ。藤沢駅から遠く離れた小高い丘に別荘跡地があるのが不満なら、なぜ都心の一等地に浜離宮や新宿御苑があるのか、ということも考えなければならぬだろう。それ以前に!一度焼失してしまえば、邪魔だから移築しよう!ということも出来ないではないか!これはもう、文化財保護のあり方を語る以前の問題、と言えようか。
2009.03.22
巨大ファンドとして有名な投資信託「グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型)」の運用報告が届いた。平成20年5月19日から、平成20年11月17日までの期間に対する、運用成績の説明が書かれている。結果としては、 期首:基準価格7523円→期末:6117円と、下落して終わった。かなり大きな下げ、と言っていい。ある程度安全な国債で運用されている、と言っても、それ相応のリスクがあることを示した結果と言える。さて、下落した理由は「とにかく為替が円高に振れた!」ことに起因している。このファンドは、主要先進国の国債・政府機関債に分散投資する投資信託~だから為替の変動の影響を受ける。運用期間中、ほとんどの通過が円に対して下落した、と言っていい。米ドルについては約15%、ユーロについては約25%、オーストラリアドルにいたっては約37%も下落している。ノルウェークローネも約33%の下落・・・どうも資源を持っている国の下落が激しい。しかも、オーストラリア・ノルウェーなど、国としての規模が小さいと、為替のブレも大きいことが分かる。このリスクをどう調整するかは、ファンドマネジャーの腕にかかっている、と言えよう。「matanuki」さんのグラフ、いつも重宝させていただいてます。↑米ドルの動向↑ユーロの動向 運用報告書によると、為替リスクの回避について、有効な策が講じられなかったようである。というより、どうしようもない状況だった、という感じだ。それだけ円高が進行したのだ。プラス材料になったのは、各国が躍起になって利下げしたことくらいプラス要因も若干あった。世界経済の落ち込みに対応するため、米国・ユーロ圏などが一斉に大幅利下げに踏み切った。こうなると債券価格上昇となり、当ファンドはその恩恵を受ける。ただし米国については、金融危機回避や景気対策の為の巨額の財政出動が、国債価格下落につながる恐れもある。景気が悪いから国債に逃避、という安易な発想も危険と言えよう。事実、米国10年国債利回りは大して下落を見せていない。 ということで、ファンドの基準価格が下落した影響からか、純資産が約2年半ぶりに5兆円を大きく割ることとなった。大きいことは良いこと、という訳でもない。今後も「受益者の一人」として動向を注視して行きたい。*このコーナーは個人的な活動日誌です。投資顧問会社との関係は一切ありません。内容の正確性について一切保証はしておりません。
2009.01.10
小林多喜二といえば「蟹工船」~小林多喜二といえばプロレタリア文学~もはや遠い過去の存在と思いきや、なぜか近年脚光を浴びている。「蟹工船」が若い人々に読まれているのだ。例年の5倍の勢いで売れている(読売新聞)というから驚く。蟹工船とは・・・つまり蟹を加工する船のことだ・・・。巨大な漁船で、水産物をすくい上げるだけでなく、水揚げされた水産物をその場で加工する、工場のような船だ。現在では大幅に自動化されているが、それでも多くの人手を必要とする。約80年前なのだから、ほとんどの作業が人力だったのだろう。小説は、約80年前の蟹加工船でコキ使われる労働者達の物語だ。船なのだから、全く逃げ場がない。そのような閉鎖的空間で、労働者達は過酷な労働を強いられていた。人民を搾取する資本家(ひゃー、これ決まり文句)と労働者を人間扱いしない現場監督者・・・彼らに対抗するために、労働者達はストライキに踏み切る。ところが経営側は卑怯にも帝国海軍の助けを借りて弾圧を始める。指導者を失った労働者達は、再び闘争に立ち上がっていく(ウィキペディアの説明を参考にさせていただきました)、というあらすじだ。 まさに純度100パーセントのプロレタリア文学、と言ってもいい。 小林多喜二の最後は悲惨に尽きる。特高警察の拷問で獄死するのだ。全身を棒でぶったたかれて、それは見るに耐えない状況だったとされる。国家はテロでもって労働運動を弾圧した時代である。 「サヨク」の古典作品だけに、世相の移り変わりと共に、過去の遺物のようにみなされていた。ところが見事な復活を遂げるとは・・・それは「左翼運動」という問題はさておき、近年の「ワーキングプア」にみられる若い世代の過酷な実態を反映したものと言えようか。「小林多喜二の捉えた世界観は今日の若者の現状と通じるものがあることを示している(ウィキペディア)」という説明は的を得ている。市場原理主義の嵐が吹き荒れたあげく、80年前の状況に逆戻りしてしまった我々は、この古典作品に学ぶ余地は大きいようだ。マンガまで出たとは驚きです。 蟹工船がついに映画化 蟹工船はついに映画化されることとなった。松田龍平さんが主演するという「映画版蟹工船」~あえて時代設定にはこだわらない、という。原作に忠実になれば、要は時代劇ということになるし、かつての「教宣」という匂いが充満してしまう。それを現代の感覚に巻戻しての映画化、となりそうだ。
2008.12.06
大阪ミナミ(難波)の繁華街で大惨事が起きた。個室ビデオ店の客が店内に放火、15人もの方が一酸化炭素中毒で亡くなった。逮捕された容疑者は、生活に困って死にたくなった、などと供述しているという。身勝手な行動が、一瞬にして大勢の命を奪うこととなった。 事件に巻き込まれた方々の数人は、身元の確認も難航したという。身分証明書のたぐいを持ってない人や、家族と音信不通で遺体の引き取り手もない人がいた。事情あって個室ビデオ店を宿代わりにしていた彼らの孤独な最期に、現代社会のひずみというものを強烈に感じるばかりだ。 さらに、個室ビデオ店の防火体制についても疑問が投げかけられた。今回は、放火という想定外の事象だったことを念頭におかねばならないが、「個室ビデオ店」を「宿代わり」にすることのリスクを考えざるを得ない。個室ビデオ店といえども、実質ホテルのような営業を行うとすると、旅館業法の様々な規制を受ける。見かけがあいまいな実態・法の死角がもたらした惨事とも言えよう。 毎日新聞の報道によると、火災が起きた店舗は消防法に違反している訳ではないという。現場が避難しやすい1階だったが、出入り口が一箇所しかなかった。こうした建物は、消防法で「無窓(むそう)階」とされ、より厳しい消防設備の設置基準がある。さらに、こうした個室ビデオ店は、性風俗関連特殊営業を営む店舗とされ、消火器の設置基準も厳しい。 極端に狭い個室と密封された空間、さらに睡眠中、あるいはヘッドホン使用によって外部の状況が分かりにくいという悪条件が、惨事に拍車をかけたことは間違いない。大阪市では独自の規制を検討しているという。 皮肉なことに事件が起きた当日は、「個室営業」を行うビルや店舗に自動火災報知設備の設置を義務付ける改正消防法施行令が施行されたばかりだった。ただし、建築済みの建物への適用は最大2年の猶予期間が設けられる見込み。*法令に関する詳しい内容は、消防局などでご確認ください。
2008.10.04
旧日本長期信用銀行(現:新生銀行)が経営破綻したのは1998年~もう10年も昔の話になってしまった。粉飾決算に関わったとされる旧経営陣の裁判で、最高裁が逆転無罪の判決を下した。新聞の一面に大きく掲載されたところで、いったい旧長銀って今の何だったのかも、忘れてた人も多いのではないか。 世論は沸騰したかと思うと、何事もなかったかのように静かになったりする。時間が経てば記憶の彼方に忘れ去られてしまう。そもそも元頭取らの刑事責任追及は、巨額の公的資金注入という一大事に、世論の「激高」に応えて行われた「国策捜査」と言えた。10年をかけて出た結果は「ずばり無罪」~真の責任は誰にあるのか、そして何処にあるのか、結局は分からないまま終わってしまった。 10年前の事件は、あくまで10年前の法律や証拠に基づいて行われる。だから、粉飾決算の刑事責任を追求することは、後で公的資金を注入することの有無とは別の問題だ。税金を注入したのだから、何がなんでも刑事責任を追及するんだという、後出しじゃんけん式の戦犯追及は、それこそ「東京裁判」と同じだ。 90年代後半の経営陣は、とにかく損だけこいた、と言えるだろう。元はと言えば、バブル時代に左団扇だった経営陣は時効の差で守られ、先代が残した不良債権を必至こいて処理しようとした人々が槍玉に挙げられた。歴史的な経緯と切り離せない問題を、どうやって責任追及するのかは、難しい問題だと思う。80年代後半、誰もがバブルの世を謳歌した訳で、その後始末は結局みんなでやらねばならなかったのだ。 太平洋戦争当時、ほとんどの国民が戦争に協力し、戦い敗れれば「戦犯」とされた人々に冷たい態度で接した。そして「戦後」が終われば、そんなことも忘れてしまった。今回の「旧長銀」の一件も、時代の大波に翻弄され、そして忘れ去られるという、人間のむなしさを強く感じる。 一方、巨額の税金を注入して再スタートを切った新生銀行の業績は厳しい。消費者金融「レイク」を買収するという積極策がニュースとなったが、新生銀行系のサラ金はこれで何社になるのだろう。貧困層から利息をがっぽり取って、富裕層たる預金者に還元・・・公的資金を返済するためとはいえ(?)、冷徹な資本の論理が巷を闊歩している・・・。
2008.07.20
日本最大級の投資信託「グローバルソブリンオープン」の運用報告書が届いた。ファンドの運用は既に10周年を迎え、わたし自身も5年近くお世話になったことになる。投資信託は、適度に分散させるようにしているから、たくさん持っている訳ではなく、ただ「どんなものかな?」と手を出してみただけ。特にやめたい理由もみつからないまま、今日に至っている。 さて、第120期(平成19年12月)~第125期(平成20年5月)までの基準価格の推移は、 期首:7931円 → 期末:7523円 分配金を考慮した騰落率は、マイナス2.1%となった。海外の債券に投資する投資信託は、元本の保証などと全く無いことを確認しておきたい。 期首から期末にかけての純資産の変化であるが、微増だった。5兆5087億円という、超巨大ファンドであり、販売窓口の多さと知名度に助けられて、まだまだ純資産額を増やし続けている。それがイコール運用成績の向上に結びつくとは限らないのだが・・・。↑批評する本も多い↑はじめにもらった目論見書円高の直撃を受けて下落 基準価格の押し上げにプラスとなった要因と、下落につながった要因が運用報告書に記されている。上昇要因としては、米国の度重なる利下げによる債券価格の上昇だ。しかしながら、米国が利下げする理由は、とにかく経済がよろしくないことから起因している。サブプライムローンに端を発した金融危機は回避できそうだが、まだまだ油断が出来ない。マネーは急速にドルから原油などの商品に流れていった。だからドル安が進み、これがファンドの基準価格押し下げに寄与することになる。 ここ半年間の間に、ノルウェーやスウェーデンを除く全ての通過が対円で下落したとされる。外貨預金を始めた人は、何らかの損失を被ることになる訳だ。円高になれば、海外の債券に投資する投資信託は打撃を受ける。債券価格が上昇するくらいでは、カヴァーしきれないことの方が多い。 ノルウェー・カナダ・オーストラリアは、ご承知のとおり資源を輸出する国だ。ノルウェーについては、ロシア、サウジアラビアに次ぐ世界第3の原油輸出国であり、近年の原油高騰でノルウェークローネが評価されている訳だが、石油資源の売買はドル建てで行うのが通例であり、直接原油価格と連動する訳ではない、ということも言える。5兆円のファンドの全てをノルウェー国債で運用する訳にもいかない。リスク回避の為に適度に分散させてこそ長期運用に耐えうるファンドと評されよう。 ファンドでは新たに、オランダ・フィンランドの国債を組み入れたという。フィンランドもまた、尊敬に値する国だ。国際競争力で常に上位にランクインするフィンランド、携帯電話メーカー「ノキア」に代表される高い技術力を持つ国だ。ただし為替については他の北欧国と違って完全にユーロになっている。
2008.07.13
漁業の現場が悲鳴を上げている。燃料費の高騰により、イカ釣り漁船が大きなダメージを受けているのだ。イカ釣り漁船の特徴は、電灯を付けてイカをおびき寄せること。とにかく大量の電灯を照らす訳で、それは人工衛星からも確認できるほどだという。「夜の地球儀」というユニークな製品があって、日本海で操業するイカ釣り漁船の活動も、ちゃんと再現されているほどだ。↑地球的規模で確認できるほど↑マリンランプ~これが大量に必要だ。 ニュースによると、通常の漁船に比べて3倍の燃料使うという。6月18日、3千隻のイカ釣り漁船が2日間の全国一斉休漁に入った。消費者や流通業者に窮状を訴えるのが目的とされるが、消費者や流通業者もどうすることも出来ない、という感じではある。 鳥取県水産試験場では、イカ釣り漁船のランプに省エネであるLED(発光ダイオード)を導入する研究が行われており、一日も早く実現してほしいと思った。←再び注目のLED資源エネルギーファンドで儲けた人間が偉そうなこと言えないが 近年における原油高騰は、日本漁業の存亡にかかわる事態となってきた。政府では、水産業燃油高騰緊急対策事業なるものを立ち上げるそうだが、根本的な問題は「原油価格の高騰」にある訳だ。原油価格は市場の論理によって取引価格が上下しているが、それが「投機マネーの性なのか」「一応は実需を反映しているのか」、専門家の間でも意見が割れている。新興国の需要の増大、ドル安ヘッジの為の資金流入などなど、様々な要因で相場が動いている訳で、はっきり言ってこれからどうなるか、誰にも分からない、というのが実情だろう(分かれば相場など成り立たないから)。 ただ一つ確かなのは、「脱石油を考える」「さらに省エネを進める」ことが有益であること。我々レベルで出来ることは、こまめに電気を消す、なるべくバス・電車・自転車を使う、など、とりあえず「出来ることから始めて行くしかない」と思う。行動の積み重ねで「先進国の原油需要、大幅減の見通し」となれば、原油価格は急落する。売りが売りを呼ぶのが先物の特徴だ・・・という感じでいけば理想的なのだが。「bethesdaさん」のガソリン単価グラフをご紹介。↑水産庁でも対策に乗り出す↑bethesdaさんガソリン価格
2008.06.22
まずはFMさがみのラジオ番組「サンセットコースト」に投稿してみた。ディーゼルエンジンのクルマってどう思う?伊藤はるかさん、こんにちは。 ガソリンの値段が上がって、みんな大変だと思います。ヨーロッパ各国では、乗用車の新車販売の半分が「ディーゼルエンジン」なんだそうです。軽油は安いし、燃費も良さそうだし、それっていい感じだと思いません? 日本で「ディーゼル」というと、バス・トラックというイメージ、うるさい、臭いというマイナスイメージが大きいと思います。ディーゼルの外車が日本にどれだけ浸透するか、ちょっと興味があります。*メッセージの放送ありがとうございます!~応援します~投稿もします~FMさがみ昔は各車種ごとに一つは「ディーゼル」ってなかった?知人の愛車は日産エルグランド~「ハイオクだからガソリン代かかり過ぎるよ!」と嘆いている。荷物を積む機会も多いようで、「確かに燃費くいそーだなー」と思った。でも「エルグランドならディーゼルエンジンでもいいんじゃないの?」と思った。調べてみると、初代エルグランドにディーゼル仕様があったようだが、新型は全てガソリン車のようだ。 読売新聞によると、欧州各国では「ディーゼルエンジンを搭載した乗用車など当たり前」であり、「新車販売の半数を占める」というから驚いた。ガソリン高騰の今日、ガソリンより安い軽油で走る「ディーゼル車」は、もっと見直されてもいいのではないだろうか。欧州各国ではディーゼル車は見事に復権。↑シトロエンもディーゼル搭載↑こちらはフォルクスワーゲン日本では「くさい」、「うるさい」、というマイナスイメージ日本国内では、「ディーゼルエンジン」の持つイメージはかなり悪い。20年ほど昔の話だけど、「日産ブルーバード」のディーゼル車を見たことがある。ガラガラガラ・・・という一種独特のエンジン音と、ススがたっぷり含まれてそうなあやしい排ガスに「こういうクルマに乗る人はよほどマニアックなんだな」という感想を持ったことがある(笑)。 クサい、うるさい、というマイナスイメージと「トラック・バスなどの商用車」というイメージ、さらに電化される前の鉄道がディーゼル気動車であることから「なんとなく前時代的」というイメージ・・・さらに追い討ちをかけたのが石原東京都知事の「ディーゼル車規制」だ。ディーゼルといういのは環境に悪いんだ、という固定的なイメージが出来上がってしまった感がある。わたしもこういうイメージしかありませんでした。 ところがディーゼルエンジンも改良に改良を重ねられている。排気ガスと騒音という問題は、実は大幅に改善されているという。ベンツのディーゼルエンジン搭載車も日本で販売が始まっているし、ほかの欧州メーカー各社も「ディーゼルの乗用車」の売込みを図るという。日本勢は「ガソリン+ハイブリッド」仕様で対抗する構えだが、「ディーゼル+ハイブリッド」なら、さらなる低公害が図れる、という見方もある。今後の動向に注目だ。
2008.06.21
日経平均株価が一定の期間に30%(ファンドによっては25%とか20%とか)下落しなければ、元本が保証される投資信託が相次いでピンチを迎えている。例えば平成18年12月頃の日経平均株価は約1万7千円だった。今年の3月、日経平均株価は1万2千円を下回る場面があり、既に30%以上下落したことになる。「一度でも」というところがミソだ。リスクを抑え、元本確保を目指す投資信託であるが、日経平均株価の値動きによって償還条件が決定される債券を組み入れるので、一定水準以下の下落が起きれば元本保証の前提が外れてしまう。投資信託を買う前に、日経平均株価が今後どうなるのか、自分で計算に入れなければならないのだ。さて、30%以上下落した「例」について、「いったいこの後どうなるのか」を見てみる。例えば「中央三井償還条件付株価参照型ファンド~プレミアムステージ」によると、30%下落の後に劇的なまでに株価が元に回復し、さらにスタート時の株価を上回る価格でもって「株価観察期間」を迎えた場合。この場合は「1万口あたり10050円程度で満期償還する」としている。ところがどんなに日経平均株価が上がっても、10050円程度にしかならない。 もし、株価観察期間終了時に「スタート時の株価を下回った場合」は、かなり悲惨だ。償還価格が(エンド価格÷スタート価格)で割合計算をされてしまう。せめて分配金が手数料を上回ることに満足するしかない。リスクを低減させた投資信託という安心感から、投資額を大きくしてしまう可能性もあり、人によってはショックを受けるケースもあるだろう。それなら「リスク」を十分理解した上で、日経平均株価と連動する投資信託の方が納得がいく、という考えもある。いずれにしても投資信託にリスクはつきものであり、元本確保(保証ではない!)という文言に惑わされてはまずい。*このコーナーの記述は、個人的な感想を述べたものです。記述に対する正確性の保証は一切いたしません。このホームページの記述によって損害を被っても、一切の責任は負いません。
2008.03.22
連日のように報道されている「再生紙のエコ偽装」問題、古紙の配合率を偽っていたという訳だが、「ということは本気になって古紙を使うとしたら世の中ちゃんと回るのか」という疑問を感じた。昨日のFMさがみ「サンセットーコースト」へ、自分の複雑な思いを投稿する。伊藤はるかさん、こんばんは 再生紙の偽装問題が毎日のように報道されていますが、職場ではコピー用紙が業者から届かなくなり、ヒヤッとさせられました。仕方ないから倉庫の上質紙を使うハメに・・・。そしたらやたらとコピー機や裁断機の調子がいいのです。 製紙業界ばかり叩かれていますが、紙を通す機械も「再生紙」に対応しきれてない訳だし、紙を使う側も、再生紙であることから起きる不便を辛抱する覚悟が出来ていなかった気がします。いい勉強になりました。~応援します~投稿もします~FMさがみとにかく「R100」とかいうマークさえ付いていれば、環境対策をやっている、と偉くなった気分にさせた訳だが、所詮それだけのことで、紙にまつわる「エコ」という課題を、製紙業界に丸投げしていたような気がする。掛け声だけは立派で、現場の実情を無視するのは我々の一つの欠点かも知れない。再生紙100%はかえって大量の漂白剤が必要で環境に悪い、という製造側の声もあるし、紙を使用する側の実情も、粗雑な再生紙で我慢できる態勢が整っているとは言えないのではないか。「再生紙」で郵便はがきを作ること自体が無理な話だった、という報道もされている。そもそも古紙が足りない状況だった、という報道もある。いずれも「エコ」というテーマが一人歩きをし始め、現実との乖離の辻褄あわせをせざるを得なくなった結果、こうした問題に発展した感がある。究極の目標は「エコ」にある訳だが、出来ることと出来ないことがある。出来ないことをはっきり問題として取り上げて頂ければ、逆に我々は業界を問わず知恵を出し合って取り組めると思うが。
2008.01.27
5月23日付朝日新聞の「先進7カ国中、労働生産性は最下位」という記事に波紋が広がっているようだ。統計が発表された途端、「我々はそんなにアホなのか?」と問い合わせが殺到したという。またこのことが、残業代ゼロ法案を推し進める財界に都合よく利用され、「過労死は自己責任」と主張する奥谷ザ・アール社長らの暗躍を許すことになりそうだ。 新聞記事によると、サービス業の生産性の低さが顕著であるという。日本の産業の多くはサービス業だ。サービス業で働く人は、パート労働者が多いから生産性が低いんだ、という分析もある。何だかパート労働者がサボっているかのような印象を受け、不愉快だ。別の分析によると、「日本ではサービスがいいのは当たり前のこととされ、価値として認識して無いからでは?」という。何だかこっちの方が当たっているような気がした。 例えば、このまえ中央線に乗ったとき、駅員が発車ベルを操作しているのを見て、親の知人が「フランスって発車ベルもなく発車するから参った」なんて言ってたことを思い出す。スーパーの交通誘導のバイトしてたとき、お客の外大教授が「外国にそんな職種ないんだよ」なんて言ってたことも思い出す。発車ベルも、ぼくの下手クソな交通誘導も、日本ではサービスと認識してくれない(と思う)。安全の為のコスト、悪く言えばクレーマーを恐れるが故のコスト、というネガティブな発想の意味合いが強いのではないか? 海外と比較するというのだから、海外との認識の違いも考慮に入れるべきだと思うんだけど、数値に直すのは難しいのだろう。 今日の新聞で、タクシー業の新規参入を地方に限って制限する、とかいう記事を見た。規制緩和による新規参入でタクシーが増えても、お客が増えないとどうしようもない。駅前に並んでるタクシーの「待ち時間」が増えるほど、労働生産性が下がると思うんだけど、こういう考えは当たってるのかどうか・・・。 それと、さっきの「フランス行った○○さんの話」によると、レストランの店員は東芝テックの端末なんか持ってなくて(笑)、舌をかみそうな料理の名前(あっちの人は舌かまないでしょ!)もワインの銘柄も全部暗記してるという。どうやって何人もの注文を覚えられるのか不思議だったという。やすもんの店だったそうで、それでもそこまでの熟練がいることに「労働生産性の高さ」が読めるのかな?でもそんな熟練さんが育つまで、息の長い修行が要る。日本のファミレスだったら「店の寿命の方が短い」なんてことも・・・。 ヘンな考え方も出来る。フランスのレストランが「暗記力の優れたこの道のプロ」しか雇わないなら、東芝テックの端末が売れない。東芝テックの売り上げが伸びる為には、端末に頼る店員でないと困る訳で・・・おかげで製造業の労働生産性の向上に貢献していることに??
2007.05.27
サッカーくじが大変なことになってる。繰越金の発生で、1等が何と6億円に達したという。「それでかぁ!」なんて今更言ってる私は情報に疎い。しかもその話を知ったのは、FMさがみ「サンセットコースト(土曜日午後)」で、くじ買うために行列してる話題が出たことから。ちなみに「競馬が当たるかなぁ」という投稿も出たので、自分も素朴な疑問を投稿してみた。伊藤はるかさんこんにちは 番組の冒頭でサッカーくじのお話が出ましたが、私もサッカーくじを買ったことがありません。ちなみに馬券も買ったことがないんです。一番人気の馬で「銀行馬券」なんて言葉がありますが、「銀行馬券」だけをひたすらコツコツと買っていったら、たとえ僅かでも儲かるものなんでしょうか?(メッセージの放送ありがとうございました!)番組によると、銀行馬券でも駄目な時があるから投資額に対するリターンで考えると、プラスマイナスゼロに持ち込めるかどうかという感じらしい。投資信託みたいに「基準価格」でリターンを追及して行くか、割り切って夢を買う考えで行くか、それぞれの楽しみ方があると思うが、わたしは投資額に対するリターンできっちり計りたい。そういう人間はギャンブルに向かないんだろうなぁ。いよいよその「1等6億円」の「ビッグ」の結果発表が本日行われるというが、買う人が殺到した為か、結果発表が大幅に遅れるという。「ビッグ」だなんて、信託銀行の商品みたいだけど、もちろん信託銀行で売ってる訳じゃない。コンビニとかで一口300円で購入できる。買う人が何か予想を立てる必要がないそうで、その気軽さもウケる原因らしい。
2007.05.20
ノロウイルスが大流行している。先月、我が家では親子そろって猛烈な吐き気と下痢に襲われ、病院へ行くハメになった。同じ病院に行ったのだが、行くタイミングがバラバラだった為、もらって来た薬が親子で違うという妙な結果になったのだが・・・。結局原因がはっきり判らず、風邪なのか、刺身の性なのか、謎のまま終わった。後でノロウイルスが大流行などのニュースを知って、厚生労働省のホームページを見てみた。我々がくたばった時の症状と、ノロウイルスに感染した時の症状に似ているもんだから、今更背筋が寒くなっている。 悲鳴を上げているのは全国各地のカキ養殖業者さんだ。「二枚貝を生で食べると、感染の恐れがある」ということが厚生労働省のホームページに掲載されていた。生物学的に見ると、貝の内蔵にウイルスが濃縮されていくメカニズムがあるとのことだが、85℃以上で1分間以上の加熱で問題はないという。ところがいつの間にか「カキ=ノロウイルス」ということになってしまってカキの卸値が暴落してしまったらしい。カキが原因なら、とっくに公の発表なりが行われているはずだ。カキが原因だとは誰も断定していないのである。風評とは恐ろしい。 これから我々は夕食に牡蠣フライを食べる。各地の漁協さんは安全対策を徹底的に行ってくれているから、現時点ではカキが最も安全な食べ物なのである。↑お腹すいてきますなぁ・・・
2006.12.24
駅の自動改札で「かざしただけで運賃を精算できる」キャッシュカードが発達している。大阪圏では「PiTaPa」があるが、池田銀行と阪急電鉄が協力して「PiTaPa+銀行キャッシュカード+クレジットカード」の機能が入ったカードを来春登場させるという。実は、これを書いているわたしは神奈川県在住、PiTaPaを使う場面は限りなく無いのだが、昔は阪急沿線に住んでいたので大いに注目している。 というのは、PiTaPaは「事前にチャージしなくていい」後払い方式が可能で、しかも路線バスでも使用できるという。JR東日本のスイカはここまで出来ない。関東の私鉄では、パスモというカードが鉄道+バス共通カードとして世に出る予定であるが、これとクレジット機能+銀行キャッシュカードまで付けたカードの登場となると、いつのことになるのか分からない。今のところパスモ搭載クレジットカードの発行予定すらないそうだ。やっぱりカネのことになると大阪が一歩先んじる。 ←タカラジェンヌがPRする池田銀行池田銀行+阪急電鉄の新カードについて、ホームページで調べたところ、その機能に驚いた。キャッシュカードについては生体認証機能付き、手のひらの静脈でパスワードの代わりとなる。私鉄の乗り降りはPiTaPaで後払いOK、事前チャージすればJR西日本も利用できる。もちろんPiTaPaを使える小売店で決裁できるし、クレジット機能もある。関東では、スイカ・パスモ~利用範囲の広がりに期待 今のところ、わたしはJR東日本のスイカを利用していて、クレジットカードやキャッシュカードとセットになったカードの検討も良いかな?と考えたりした。ところがスイカは、今のところJR線の利用しか出来ないし、もちろん路線バスも使えない(2006年12月現在)。ファミリーマートで使えるようになるなど、利用可能範囲は拡大してきてはいる。スイカの利用できる店舗が増えれば便利な訳である。スイカとクレジットカードが一体化されたビューカードというのが既に世に出ているが、銀行のキャッシュカードと一体化されたカードについては、みずほ銀行等から登場してきてる。来年は、三菱UFJや郵政公社との提携カード発行も予定されているそうで、利用者の選択肢が大きく増えそうで楽しみでもある。スイカはパスモ登場と同時に相互利用が可能とのことだが、どのような利用方法が可能になるのかは注意して見ていきたい。 とりあえず機能の面だけから勝手に論じてしまったが、ポイントのうまみ、年間維持手数料、利用範囲等の問題を考えると、PiTaPaも様々な課題を抱えているようだ。
2006.12.10
4月4日(ちょっと古い!)の朝日新聞夕刊「思潮21」で、日本総合研究所長の寺島実郎氏の興味深いコラムがあった。ずばり「団塊の世代」についての考察だ。 戦争を知らない世代、あるいは「初めから自由であった」世代とも言われ、そのもたらしたものは「団塊ジュニアに映し出される」という氏の論に、団塊世代に育てられたこと「そのもの」を認めようとしなかったわたし自身の愚かな頑迷さと愚直ぶりが、その実像に即していることを改めて認識したと言っていい。典型的な団塊世代である母親も、「団塊の世代は、この記事を読んでもそれが『自分は違う』と勝手に思っている」と指摘、まさに私生活主義の独善と思い上がりを見事に言い当てた訳で、おかしくて仕方がなかった。 寺島氏の指摘した、団塊世代の病理的側面は、私生活主義=個人主義という勝手な思い込みが、社会的な問題解決に対する努力を希薄化させている点、戦後の平和な時代を享受しながら、日本の国土に外国軍隊が半世紀にもわたって駐留をし、米国の世界戦略に即応するだけの空虚な存在である自らに疑念を抱くことも忘れ、世界紛争の傍観者以上の枠を超えられないだけの結果に陥っている点、そして最後に・・・ここが最も氏の力説したい点であろうが、社会の第一線から退くにあたって、この世代に「公」という認識を改めて持つことの重要性が求められている、ということであった。 どれもこれも重い課題といえるもので、「その病理が団塊ジュニアに映し出される」とすれば、正にわたし自身にも逃れられない課題として認識しなければならないはずだった。 ところが、わたし自身を団塊ジュニアの典型とすれば、これもまたケチ臭い実像がにじみ出てくる。 フランスにおいて、雇用改革に関する法案が学生や労働者の猛烈な抗議行動で、廃案同然に追い込まれた。彼らの行動そのものの是非はともかくとして、いかにお国柄の問題があろうとも、学生や労働者たるいわば社会的弱者が、政府の判断を決定的に転換させるほどの力と行動力を持てたことに唖然とする。フランスの危機的な失業率が、人々をやむにやまれぬ行動に駆り立てたのかもしれないが、わたし自身を振り返れば、自ら能動的に行動しようとする自分の意思の欠如がより鮮明となってくる。 わたし自身の経歴を振り返れば、「就職」に至るまでの消去法的な経済的行動様式に理念のかけらもなく、格差社会に象徴される、年々悪化する社会環境に自分は完全に受身となる以外に方法がない。資格を取る、投資を学ぶ、表向きは前向きに見えるが、うろたえているだけのことに過ぎず、不条理は自分達で変革して行くのだという発想や想像力がない。挙句の果てに「かいかく」などと空虚な雄たけびをあげる粉飾決算の専門家に、危うく国の舵取りを任せる寸前までに至った。理念なき経済至上主義とずるがしこいだけの日和見主義は、全くわたし自身のことである。 そのくせ先行きに対する不安のあまり、何もかもが萎縮した「わたし」に「公」という概念を中枢にすえることができるのか、試練の日々が続くだろう。個人を抑圧した戦前のことなど何も知らないわたしは、個人主義というものが「いかなる抑圧にも耐えうる強靭なもの」であることを学ぶのは難しい。ところが、これからのあらゆる意味で混沌とした情勢は、逆に個人に過大な精神的負担を課しつつあるような気がする。その最中において、殻に閉じこもるのではなく「公」との係わり合いの中で、いかに個人が個人であり続けられるか・・・難しい舵取りを迫られるようだ。素直に自分の所属する職場の中で、そして・・・せっかくホームページやボランティア活動など、自ら外に向かって活動している訳だから、その取り組みの中から「公」という概念について地道に学んで行くしかない。
2006.04.22
これはJR東日本の利用者でないと、あまり関係ない話かもしれないが、「スイカ:改札口でカードをかざすだけで通れるプリペイドカード」がファミリーマートで利用できるようになった。相模太郎は、出勤時にコンビニへよってお昼ご飯を買う習慣がある。小銭をじゃらじゃらやってるうちに落っことしたりして難儀していた。ファミリーマートで「JR東日本のスイカが使える」ことになって、早速試してみた。あらかじめ駅の改札口で「スイカ」へ入金しておいて、早速ファミリーマートへ。レジを見ると、なるほど「スイカ」をタッチする機械があるではないか。スイカでの決済はあっという間に終わった。クレジットカードよりはるかに早い。これは面白い使い方を学んだと言えよう。ちなみに、スイカも新型と旧型があって、ペンギンマークのついていないスイカはコンビニで使えない。交換は駅の券売機で簡単に行える。 ここからはちょっと「FP相模太郎」なお話。JR東日本系列のクレジットカードでスイカへ「チャージ」するとポイントが3倍になる。JR東日本で高額な通勤定期を買ってる人は、できればクレジットカード+スイカの利用がおすすめかも。 「スイカ」は、ソニーの非接触ICカードリーダーライター「パソリ」で「使用履歴」が確認できる。パソリは、エディーカードなどの電子マネーでショッピングができる媒体。「スイカ」の利用範囲が「スイカの使用履歴確認」だけでは物足りない。スイカをパソリにかざしてネットショッピング、というところまで可能になれば、さらに便利である。 ちなみに、スイカ等の技術を勤怠管理に応用する事例も登場してる。 (追録) そのファミリーマートのレシートに「節分といえば丸かぶり寿司!ご予約承り中!」とCMがあった。そもそもなんで節分に丸かぶり寿司なのだろうか。土曜日のFMさがみのラジオ番組「サンセットコースト」、のお題が「節分」だったので、早速この疑問を「投稿」してみた。伊藤はるかさん、なんで丸かぶり寿司なの?答えは「・・・・・」だから!へー、そうなんだ!(ラジオ製作者への配慮のため、こういう対応が妥当なのかな?難しーなー・・・)
2006.01.26
香水が切れてしまったので、近くのドラッグストアへ買いに行った。安売り量販店へ香水を買いに行く、という行動そのものに、大したこだわりも無いことがバレバレであるが。その時の模様がマンガチックだったので、FMさがみのラジオ番組「サンセットコースト」に投稿することにした。(相模太郎)伊藤はるかさん、こんばんは。 今日は、スーパーの店員さんへのメッセージ、「ぼくのこと誤解しないでね」です。 いつも使っているフレグランスが切れてしまったので、スーパーへ買いに行ったんです。何を買ったと思います?その名も「セクシーボーイ」。値札に書いてある説明によると、あの木村拓哉さんも使っている、とのこと。商品は鍵のかかったショーケースに入っているので、店員さんに「このセクシーボーイ下さい」と言わなければならなくて、かなり恥ずかしかったんです。店員さん誤解しないでね。セクシーボーイとか木村拓哉とかの名前でひっかかったのでは無いんです。1980円という値段の割には容量がたくさん入ってそう、という貧乏くさい考えだけだったんです。でもこの「セクシーボーイ」、ちょっとにおいがきつ過ぎたかな・・・?(パーソナリティーの伊藤はるかさん、メッセージの放送有難うございました!) 最後は結局「自虐ネタ」で終わることになるのだが、伊藤はるかさんの「いい男になってね!」というコメントに思わず「はーい!」と小学生のような返事をしてしまった私・・・。まだまだガキだな・・・。
2006.01.14
FMさがみのラジオ番組「サンセットコースト」にコメントを投稿した。内容はずばり「税金!」である。本当は「この時季ならではのテーマ」、という名目で投稿するのだが、実は税金の話なのである。FMさがみのパーソナリティーは、本業を別にお持ちの方が多いので、サラリーマンネタもきちんと通用するのが大きな特徴だ。(相模太郎)伊藤はるかさんこんばんは 私は12月に入ってから、せっせとクリスマスプレゼントをあげる準備をしているかのようです。なんだと思います?それは・・・なんと勤務先の従業員の年末調整の計算!税金がたくさん戻ってくる人にとっては「わーい、ケーキも買える!」と、何ともありがたいプレゼントのようです。ちなみに、他人の控除計算ばかりやってる自分に戻ってくるお金はありませんでした。控除対象配偶者もいない私にちょっとだけ「とほほ・・・」。(伊藤はるかさんの返し)この時期の給与担当者の人は見てるとホントに大変そうですよ。(控除対象配偶者もいないよー、という点については)がんばれば・・・・来年はきっといいことありますよ! 最後の最後で「控除対象配偶者もいませーん」というオチを使った訳だが、そこで「ぐふっ」と笑いがこみあげるような流れになってほっとした。 ちなみに、定率減税の段階的廃止という問題についてはきちんと意識しなくてはいけない。来年1月分給与から、早くも新しい源泉徴収額に基づいた徴収が給与からなされることになる。所得税は来年1月分から、住民税は来年6月分から徴収すべき税額が変更になってくる。この時点での変更は、これまでの定率減税が半分に落ちる計算になる。 再来年以降は、定率減税そのものが全廃となる可能性もあるが、なにぶん経済の状況を勘案して弾力的に条項を見直す予定なので、今後の動きに注目であろう。
2005.12.17
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